和歌で「故郷(ふるさと)」を詠んでみよう!
こんにちは!前回の隠岐神社奉納詩歌の記事から立て続けに書かせていただいております。離島の歌詠みサラリーマン有泉です。
正直申しまして、歌を詠むのはあまり得意ではないのですが、楽しんでます!
今回、私も隠岐神社奉納詩歌の和歌部門の歌題『故郷(ふるさと)』にそって作品をこれから年末までのところで作ろうとしております。
和歌は、俳句や短歌(いわゆる現代短歌)よりも「題にそって詠む」ことが
大切にされますよね。
私は和歌は好きでいろんな本を入手して調べものをするのは好きなのですが、考えてみると、ほかのジャンルと違って「詠む」ことのハードルはちょっと高いのが和歌なのかなあと思います。
今回、『故郷(ふるさと)』の歌題にそって作品をつくる(詠む)にあたり、
いくつか本を参考にし、自分なりにまとめさせていただきました!
今回参考にさせていただいた御本は以下の通りです。
・『歌ことば歌枕大辞典』久保田淳・馬場あき子編/角川書店
・『歌枕歌ことば辞典増訂版』片桐洋一/笠間書店
・『古典和歌の詠み方読本』-有賀長伯編著『和歌八重垣』の文学空間-/三村晃功/新典社
・『古典和歌の世界』-歌題と例歌(証歌)鑑賞-/三村晃功/新典社
・和歌における『故郷』のディアレクティク/村尾誠一/※東京外国語大学 総合文化研究所機関誌「総合文化研究」特集:〈異郷〉と〈故郷〉のディアレクティク Home and Other Lands: A Critical Perspective
バックナンバー 一覧(PDF/電子書籍)
総合文化研究 Trans-cultural Studies vol.9
和歌の歌題でうたわれる「故郷」其①「古都」
いまからおよそ900年ほどむかし、平安時代の後期には、和歌のテーマにそって詠む『題詠(だいえい)』がさかんになっており、歌人たちは、出されたお題イコール『歌題(かだい)』に合わせた和歌を詠むようになっていました。『歌題(かだい)』で詠まれる「故郷(ふるさと)」はもっぱら「古都」でした。
この時代(平安時代後期)、平安京への遷都がおこなわれてから300年以上が経過していました。
平安京へ遷都がおこなわれるまでは、都はひんぱんに遷都を繰り返していました。かつて都だった場所は、平安京からみて、歴史上の古都となり、「人の行き来がなくなり、忘れられ荒れてしまった土地」のイメージを付け加えられて、和歌に詠まれるようになりました。
例)「故郷の花」を詠んだ和歌
さざ浪や志賀の都は荒れにしを昔ながらの山桜かな
(千載集・春歌上・読人不知・66)
志賀の古い都は荒れ果ててしまったが、
長等(ながら)の山の山桜は昔のままに美しく咲いているよ。
「志賀の都」は、天智天皇の大津京(667年-672年)。壬申の乱ののち、廃都。
また、後鳥羽院も「故郷恋」の題で故郷イコール古都を詠んでいます。
例)“自分”を歴史の舞台である「古都」の別人物として設定し、その立場から詠んだ和歌
この歌では、古都の世界に取り残されて忘れられてしまった人物・・・聖武天皇の崩御ののち、旧離宮に残された宮女の立場になって詠んでいるのだそうです。
里はあれぬ尾上の宮のおのづから待ちこし宵も昔なりけり
(新古今集・恋4・後鳥羽院・1313)
里は荒れてしまった、尾上の離宮で自然と(あの方の訪問を)待って
いた宵も、すっかり昔のことなのだなあ。
「尾上の宮」は、奈良時代の天皇・聖武天皇(在位724年-749年)の離宮。
高円山にあった。
和歌の歌題でうたわれる「故郷」其②「生まれ故郷」「なじみの土地」
歌題「故郷」では、「生まれ故郷」や「なじみの土地」という意味で詠まれる場合もあったそうです。現代語の「故郷(ふるさと)」に近いですよね。
例)「昔なじみ(の女性)の里」を詠んだ和歌
夕闇は道も見えねど旧里(ふるさと)はもと来(き)し駒にまかせてぞ来る
(後撰集・恋五・読人不知・978)
夕闇のために道も見えないが、以前に通いなれた馬の歩みにまかせて、
到着することができたよ。
なお、この歌には昔なじみ(の女性)からの返歌)があります。
駒にこそまかせたりけれあやなくも心の来ると思ひけるかな
(後撰集・恋五・読人不知・979)
あなたは馬の歩みにまかせてお出でになったのですね。それなのに、
私は、うかつなことに、私を思うあなたご自身のお心から、お出でに
なったのだとばかり思っていました。
このふたりは、このあとうまくいったんでしょうかね。
和歌ってやっぱり、面白いですね!!!
よろしければぜひ歌題『故郷』、挑戦してみて
いただければ幸いです!!!

応募先はこちら
奉納和歌BASEショップサイト
【作品応募方法】
応募フォームより作品をご入力いただき
カートにお入れください
応募フォーム→https://x.gd/xHw6m
※商品画像のQRコードもご利用できます
【募集作品】・和歌(既発表作品も可。)
【題】
①「故郷(ふるさと)」
②ご自身で歌題や詞書(ことばがき)を設定して詠む
【投稿料】※応募される題1つにつき1000円(お題1つにつき10作品までご応募いただけます)
よろしければ是非ご参加ください。最後までお読みいただき
ありがとうございました!
