#2026-08-18 サイバーセキュリティ関連トピック (2)
はじめに
こんにちは、サイバーの犬です。今回もサイバーセキュリティの気になる動きを中心に、落ち着いて見ていきます。

記事一覧
🌐 REXT にランサムウェア攻撃、 WonderGOO や新星堂などの一部店舗に影響
https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2026/08/18/55952.html
✔️要約
REXT Holdings子会社のREXT株式会社は8月9日、社内ネットワークの一部でランサムウェアによる不正アクセスを検知したと発表。WonderGOOや新星堂などの店舗・サービスで休業や決済制限が発生した。同社は8月12日より外部機関による調査を開始し、警察と個人情報保護委員会へ報告済み。個人情報漏えいの可能性は低いと推定されるが完全否定はできない。復旧作業が進み、8月14日に一部店舗が通常営業を再開、全店舗の完全復旧は8月16日を目標としている。
🌐 RIZAP 「 APORITO オンラインストア」に不正アクセス、カード情報が外部流出した可能性
https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2026/08/18/55951.html
✔️要約
RIZAP株式会社は8月10日、運営する「APORITOオンラインストア」への不正アクセスにより、顧客の個人情報とクレジットカード情報が流出した可能性があると発表した。2026年5月1日から8月5日の期間中に同サイトで注文や情報入力を行った顧客が対象。同社は8月5日に不審な外部送信プログラムを発見しサイトを一時閉鎖。8月8日には影響を受けた顧客へ個別メールで通知し、クレジットカード会社への照会を呼びかけている。現在は専門調査会社と被害状況の調査を進めており、再発防止策について追って案内する予定。
🌐 丸高興業にランサムウェア攻撃、少なくとも 1.5GB のデータが漏えいした可能性
https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2026/08/18/55950.html
✔️要約
丸高興業は3月11日に発生した第三者によるランサムウェア攻撃の調査結果を7月29日に公表した。攻撃者はVPN経由で社内ネットワークに侵入し、管理者権限を取得して複数サーバーのデータを暗号化した。ログ消去により詳細な活動は追跡不能だが、会社名や顧客情報など少なくとも1.5GBのデータ漏えいが疑われている。同社は被害サーバーの隔離やVPN機器の入れ替え、社内ネットワークの全面再構築、販売管理システムのクラウド移行などを実施。今後、セキュリティ担当役員を設け、定期監査や脆弱性診断、セキュリティ教育を継続して再発防止と体制強化に努める。
🌐 ウクライナ、ドローン攻撃の最中にロシアEC大手Wildberriesがサイバー攻撃の標的となったと発表
(原題: Ukraine says cyberattack hit Russian e-commerce giant Wildberries amid drone strikes)
https://therecord.media/russia-wildberries-cyberattack-ukraine
✔️要約
ウクライナ軍情報機関(HUR)は、ロシアの最大手EC企業Wildberriesに対し、ドローン攻撃と連携したサイバー攻撃を実施し、顧客サービスや決済インフラの広範な障害を引き起こしたと主張している。同攻撃はハッカー集団「Cyber Corps」と共同で実行され、ロシアの物流網や戦争資金調達に貢献しているWildberriesの経済的・機能的なダメージを拡大させることが目的だったとされている。Wildberries側はコメントを控えており、攻撃の詳細は未検証。ウクライナ側は同社が軍事機器も販売している点を指摘し、継続的なインフラ標的型攻撃の文脈を強調している。
🌐 フランス税務当局のデータ侵害、67万8000人の個人データが漏洩
(原題: French tax authority data breach affects 678 , 000 individuals)
✔️要約
フランス財務省・公共財務総局(DGFiP)のシステムへの不正侵入によるデータ侵害事件において、脅威アクター「ZeroBytes」が約67万8千人の個人・事業者の税務情報や不動産登記データを窃盗したと主張した。2026年8月12日、ハッキングフォーラム「PwnForums」上で盗んだデータベースの販売を宣言。財務省は該当システムへのアクセスを停止し、ANSSIやCNILに通報、影響を受けた個人への連絡を進めている。フランス政府機関では近年、複数回の大規模サイバー攻撃が相次いでいる。
🌐 レキシスネクシスが第三者のサイバー攻撃を受けデータサービスを停止 - CPOマガジン
(原題: LexisNexis Shuts Down Data Services Following Third-Party Cyber Attack - CPO Magazine)
✔️要約
法務情報企業LexisNexisは、管理する第三者ベンダーの環境で不審な活動を検知したため、重要なデータサービスを緊急停止させた。影響を受けたのは背景調査プラットフォーム「Diligence」、ニュース監視プラットフォーム「Newsdesk」、およびAPIサービス「Metabase API」である。同社は外部のサイバーフォレンジック専門家を招いて原因調査と復旧を進めており、一部サービスは復旧済みだが、被害範囲やデータ漏洩の有無は未だ不明。LexisNexisは過去にもFulcrumSecによる攻撃やGitHubリポジトリの侵害を受け、法務・法テック業界は機密情報の対象として標的化されやすい状況にある。
🌐 ポーランド当局、MyDrの医療用ソフトウェアのデータ漏洩事件を調査(約1900万人に影響の可能性)
(原題: Poland probes MyDr healthcare software breach potentially affecting 19 million people)
https://therecord.media/poland-probes-mydr-healthcare-software-breach
✔️要約
ポーランドの医療ソフトウェア事業者MyDrに対し、約1,900万人分の患者データや1万2,000施設以上の情報が漏洩する可能性のあるサイバー攻撃があったと当局が調査中。攻撃者は2024年4月以前の歴史的データに不正アクセスしたとされ、データ公開の証拠は確認されていない。当局はP1(ポーランドの電子健康プラットフォーム)への接続に使われるデジタル証明書の交換を安全対策として実施。攻撃者の特定は進んでおらず、当局はMyDrの対応を監視している。
🌐 SafePal、約4万人の顧客が影響を受けたデータ漏洩を受けフィッシングリスクを警告 - eSecurity Planet
(原題: SafePal Warns of Phishing Risk After Data Exposure Hits Nearly 40 , 000 Customers - eSecurity Planet)
https://www.esecurityplanet.com/cybersecurity-threats/news-safepal-data-breach-40000-customers/
✔️要約
SafePalの注文追跡システムプラグインにおける認可ミスにより、約3万9,798人の顧客の氏名、メールアドレス、住所、電話番号、購入履歴などの個人情報が不正にアクセスされるセキュリティインシデントが発生しました。シードフレーズやプライベートキー、暗号資産そのものへの直接被害は確認されていませんが、流出データを用いたフィッシングやソーシャルエンジニアリングのリスクが指摘されています。SafePalは該当バグを修正し、第三者機関による検証や不正サイトの撤去、顧客サポート窓口の開設などの対応を進めています。顧客は不審な連絡に注意し、機密情報の漏洩が疑われる場合は新しいウォレットの作成を推奨します。
🌐 重大なGitLab GraphQL脆弱性により、未認証の攻撃者が公開プロジェクトを削除できる恐れ
(原題: Critical GitLab GraphQL Flaw Could Let Unauthenticated Attackers Delete Public Projects)
https://thehackernews.com/2026/08/critical-gitlab-graphql-flaw-could-let.html
✔️要約
GitLabは、自管理版のコミュニティ・エンタープライズエディションにおいて、認証不要の攻撃者がGraphQL経由で公開プロジェクトやユーザーデータを改ざん・削除できる重大な脆弱性(CVE-2026-19478、CVSS 9.4)を含む緊急パッチを2026年8月17日に公開した。これに加えて、CSRFに関連する高リスクの脆弱性(CVE-2026-19650、CVSS 7.1)も修正された。GitLab.comおよびDedicatedユーザーへの影響はない。対象は18.2以降の一部バージョンで、18.11.11、19.0.8、19.1.6、19.2.4へのアップグレードが必要。現在まで実証コードは公開されていない。詳細公開は2026年11月中旬を予定。
🌐 米当局、 AI フレームワーク「 Ray 」の脆弱性悪用を警告
https://www.security-next.com/188955
✔️要約
米CISAは、AIフレームワーク「Ray」に存在し、悪意ある広告表示によりブラウザ経由でリモートコード実行(RCE)を可能とする脆弱性「CVE-2025-62593」の実際の攻撃事例を確認し、KEVカタログへ追加したと警告した。同脆弱性のCVSSスコアは9.4でクリティカル。Rayバージョン2.52.0で修正済み。CISAは連邦行政機関に対し2026年8月20日までの対策実施を求めている。Ray利用者や開発環境でFirefoxやSafariを使用する組織は早急なアップデートと注意喚起が求められている。
🌐 Langflow の files API における任意のファイルが作成可能となるパストラバーサルの脆弱性( Scan Tech Report )
https://scan.netsecurity.ne.jp/article/2026/08/18/55953.html
✔️要約
2026年3月に公開されたLangflowの脆弱性(CVE-2026-5027)を悪用するエクスプロイトコードがGitHub上で公開されています。当該脆弱性はAPIエンドポイント「/api/v2/files」のパストラバーサルであり、認証済み攻撃者がファイル名パラメーターを操作することでサーバー内の任意のファイルを作成できます。これにより、悪意のあるcronタスクの登録などが可能となり、結果として遠隔コード実行(RCE)に繋がる可能性があり、深刻度はCVSS v3.1で8.8と高水準です。影響を受けるのはバージョン1.8.4以前のLangflowです。対策としては、バージョン1.9.0以降へのアップデートが必須であり、加えて認証設定の強化も併せて推奨されます。AI開発支援ツールの権限管理と脆弱性パッチ適用の重要性を示す事例です。
🌐 Certighostと認証局における権限の隠蔽
(原題: Certighost and the Privilege Hiding in Your Certificate Authority)
✔️要約
MicrosoftのActive Directory Certificate Services(AD CS)にはCVE-2026-54121「Certighost」として登録された重大な脆弱性がある。攻撃者は低権限アカウントからAD CSの「chase」機能のバグを悪用し、エンタープライズCAを操作して偽のドメインコントローラー情報を送信させることで、偽装DCの認証証明書を発行させる。この証明書でPKINIT認証を行いDCSyncを実行すればkrbtgtハッシュを奪取し、ドメイン全体を乗っ取れる。この攻撃はデフォルトのMachineAccountQuota設定や証明書テンプレート権限の緩さに依存している。対策としてMicrosoftパッチの適用、MachineAccountQuotaの0設定、CAの通信制限、証明書登録権限の見直し、ID基盤の監視強化が不可欠である。
🌐 チェック・ポイント・リサーチ、北朝鮮の国家支援型脅威グループ Lazarus による「ドリームジョブ作戦」の新たな攻撃を確認
https://security-insight.jp/2026/08/18/4957/
✔️要約
チェック・ポイント・リサーチは8月14日、北朝鮮関連脅威グループ「Lazarus」が展開する「ドリームジョブ作戦」の最新攻撃を公表した。同キャンペーンは防衛業界、特に欧州とインドの航空宇宙機関を標的とし、偽の求人広告を通じて悪質なPDFやPDFビューアを配信する。攻撃者は未発見のWindows脆弱性を悪用してEDRを回避し、バックドアをインストール。さらに侵害済みの正規ウェブサイトやメールサーバーをコマンド中継やフィッシングの踏み台に利用し、検知回避と信頼性偽装を両立させる。同脆弱性は2026年8月11日のPatch Tuesdayで修正済み。
🌐 Evooo1Bot Linuxボットネット、既知の脆弱性を悪用してエッジデバイスをSOCKS5プロキシに転用
(原題: Evooo1Bot Linux Botnet Exploits Known Flaws to Turn Edge Devices Into SOCKS5 Proxies)
https://thehackernews.com/2026/08/evooo1bot-linux-botnet-exploits-known.html
✔️要約
Fortinetは、Miraiのソースコードを基に開発されたLinux版ボットネット「Evooo1Bot」を報告した。2026年7月頃から活動を開始し、ルーターやIPカメラなどのIoT機器に存在する既知の脆弱性を悪用してマルウェアを散布する。感染した端末はSSHブルートフォースやDDoS攻撃に加え、C2サーバーと暗号化通信で連携し、SOCKS5プロキシノードとして機能する。攻撃者は通信の匿名化や地理的制限の回避、プロキシ収益化に利用する。FortinetはIoT機器の脆弱性対策と監視強化を求めている。
🌐 越境サイバー犯罪対策能力の強化に関する国家安全保障大統領覚書の発表 - Inside Privacy
(原題: White House Releases National Security Presidential Memorandum on Expanding Capabilities to Combat Transnational Cyber-Enabled Crime - Inside Privacy)
✔️要約
2026年8月12日付の国家安全保障大統領令(NSPM)により、民間企業を対象とした「対トランスナショナル・サイバー犯罪組織(CE-TCO)向け攻撃的サイバー作戦プログラム」の創設が発表された。司法省と国土安全保障省が連邦調整センター(NCC)を設立し、厳格な審査と連邦政府の監督・承認の下、民間企業が攻撃的サイバー活動に参加する枠組みを規定する。契約締結、100万ドル以上の保証金、米国内法・憲法・国際法の遵守が義務付けられ、詳細な実施ガイドラインは2026年10月中旬に公開予定。民間企業は参加要件、法的リスク、連邦政府による保護措置を慎重に評価する必要がある。
🌐 EUサイバーレジリエンス法(CRA)支援のためETSIが17のサイバーセキュリティ規格を提案 - Infosecurity Magazine
(原題: ETSI Proposes 17 Cybersecurity Standards to Support EU CRA - Infosecurity Magazine)
https://www.infosecurity-magazine.com/news/etsi-proposes-17-cybersecurity/
✔️要約
EUのサイバーレジリエンス法(CRA)の2027年12月完全施行に向け、ETSIが17件の主要なサイバーセキュリティ規格の承認手続きを開始した。8月13日に公開された最終ドラフト規格は、ネットワーク・エッジデバイス、セキュリティソリューション、IoT機器など17製品カテゴリを対象とし、最小限のセキュリティ機能、モダンな暗号化、デフォルトでのセキュリティ設定、SBOMの提供、販売後のアップデート能力などを義務付ける。現在欧州の関連機関向けに公開征求意见中(2026年9月中旬~11月中旬)で、2026年12月までに最終版が策定される見込み。CENやCENELECと連携し、中小企業向けのCRA対応ワークショップも実施されている。
🌐 チェック・ポイント・リサーチ、 2026 年 7 月の主要なサイバー脅威を発表 〜ランサムウェア被害が前年比 87 %急増
https://security-insight.jp/2026/08/18/4953/
✔️要約
チェック・ポイント・リサーチが発表した2026年7月のグローバル脅威インテリジェンスレポートによると、世界全体のサイバー攻撃は前年比16%増の週平均2336件に達し、日本も同35%増の1754件だった。標的となる業界では「教育・研究」分野が最多で、地域ではラテンアメリカが最も攻撃を受けた。ランサムウェア被害は964件と前年比87%大幅に増加し、主要グループは「The Gentlemen」と「Qilin」が活動を活発化させている。また、企業の生成AIプロンプトの36件に1件が機密データ漏えいのリスクとなる課題も指摘された。
🌐 IBMの2026年レポートが指摘:AI関連の侵害事件の大半はAIモデルを迂回する - cybersecurity-insiders.com
(原題: Most AI-Related Breaches Skip the Model , IBM ’ s 2026 Report Finds - cybersecurity-insiders.com)
https://www.cybersecurity-insiders.com/ai-related-breaches/
✔️要約
IBMとPonemon Instituteによる2026年版データ侵害コスト報告書によると、AI関連侵害の四分の一がAIを活用した攻撃であり、モデル自体を突破するのではなく、APIの不正利用やクラウド設定ミスが主要な侵入経路となっている。侵害された組織の40%しかAIモデル・データへのアクセス制御を実施しておらず、平均侵害コストは600万ドルに急増。検知から封じ込めまでの平均日数は247日と増加傾向にある。対策として、APIとクラウド環境のアクセス制御強化、セキュリティ自動化による検知時間の短縮、シャドーAIのガバナンス導入が緊急課題として指摘されている。
🌐 スマート工場におけるセキュリティ確保の必要性 | Newswise - Newswise
(原題: The Cybersecurity Imperative in Smart Factories | Newswise - Newswise)
https://www.newswise.com/articles/the-cybersecurity-imperative-in-smart-factories
✔️要約
ジョージア工科大学のサマン・ゾノウゼ准教授らは、スマート製造業のサイバー脅威と対策を研究している。製造業は16の重要インフラセクターの一つであり、攻撃は国家安全保障や公共の安全に直結する脅威となる。ランサムウェアに加え、設計ファイルへのロジックボム挿入や、インターネットに直接晒された工場コントローラーの脆弱性、輸入機器のサプライチェーンリスクが指摘されている。対策として、設計段階からのセキュリティ統合とAIを用いた異常検知システムの導入を提唱。国家支援を受けた脅威アクターによる長期潜伏型攻撃も観測されており、CMMCなどのセキュリティ基準の段階的導入と基礎的な対策の徹底が急務だと強調している。
おわりに
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