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小学生だった私 林間学校

高学年の夏休み、とある場所へ林間学校へ行く習わしがあった。
今となっても思い出すたびに心癒される楽しかった出来事のひとつだ。

学校の施設に2泊3日し、軽く山に登ったり
班ごとに余興をして、最後にキャンプファイヤー
といった内容だ。

行き先はバスで3時間近くかかったかもしれない。
それは素晴らしい環境で、白樺の林に囲まれて、踏むと良い香りのする下草はイブキジャコウソウだと教えてもらった。
ひんやりと湿度が高く、ベニテングタケやら、いろんなキノコが秩序なく現れる。夏でも水は冷たく、とびきり美味しい。

山登りでは、ダニに噛まれない様ズボンの裾の上を靴下でしっかり覆うようにと、これだけはしっかり言いつけを守って出発。

普段ろくに宿題もやらない私も、山登りで探すべき高山植物を見つけるのに集中し、もちろん見つける必要のない植物やキノコなどを探すのに夢中になった。おとぎ話に出てくる様な姿をしたホタルブクロは人気で、出くわすとあちこちで歓声があがった。
土の香り、木肌の苔、大きなアブの羽音、
全てに反応している。

心地よい疲れと静寂。
たいして期待していなかった夜のキャンプファイヤーでは練習した歌を歌った。
1人じゃない。手を差し伸べよう、私はここにいる、というような歌詞だったが、人間関係を早くも諦めていた自分には歌詞は刺さらなかったかもしれない。内容はともかく、同級生の合唱は美しく、私はこの歌が好きだった。
パチパチと爆ぜる火にはしゃぐクラスメイトの横顔も、同じ気持ちだと思うとなんとなく親近感を感じる。この時の私はみんなと変わり者の自分ではなく、このひと時を共有する一員だった。

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