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ChatGPTだけでLINEスタンプは作れるのか。やってみて分かった「最後の5%」の壁

「AIならLINEスタンプくらい簡単に作れるだろう。」

そう思って始めたプロジェクトだった。

最近はChatGPTの画像生成機能も大きく進化し、キャラクターデザインからイラスト制作まで高いレベルでこなせるようになっている。実際に使ってみると、その実力には何度も驚かされた。

キャラクターを考え、表情やポーズを作り、日本語と中国語を組み合わせたスタンプデザインも次々と形になっていく。

「これは思ったより早く公開できるかもしれない。」

そんな手応えさえ感じていた。

ところが、完成が近づくほど作業は難しくなった。

背景だけ透明にしたい。

オレンジ色のノイズだけ消したい。

文字は一切変えたくない。

キャラクターの表情も変えたくない。

人間なら数秒で説明できることが、AIには意外と難しい。

背景を消したら文字まで少し変わる。

ノイズを消したら白フチが崩れる。

透過PNGのつもりが背景が残る。

「あと少し」が何度もやり直しになった。

私は普段、自動車業界で製品開発に携わっている。

試作品は比較的短時間でできても、量産になると一気に難しくなることを何度も経験してきた。

今回のLINEスタンプ制作もまったく同じだった。

一枚のイラストを作ることと、40枚以上を同じ品質で揃えることは、まったく別の仕事なのである。

「AIだけで完結」は、現時点では最適解ではなかった

今回、制作を始める前は、「ChatGPTだけで最後まで完成できるのではないか」と考えていた。

実際、キャラクターデザインや表情、ポーズ、セリフのアイデアまでは驚くほどスムーズだった。ここはAIの得意分野だと感じる。

しかし、公開品質に仕上げる最後の工程で状況は変わった。

背景だけ透明にしたい。

240×240pxに正確に収めたい。

PNG形式で容量制限も満たしたい。

文字の位置や大きさは変えたくない。

こうした「仕上げ」の作業になると、画像生成AIだけでは思うようにいかない場面が続いた。背景を直したら文字まで変わる。ノイズを消したら別の部分まで修正される。同じ指示でも結果が少しずつ違う。

そこで見えてきたのが、役割分担という考え方だった。

ChatGPTは「ゼロから生み出す」ことが得意だ。

一方で、Canva Proのようなデザインツールは、「できあがったものを正確に整える」ことが得意である。

文字の配置、画像サイズの調整、余白の統一、透過PNGの確認などは、AIに何度も修正を依頼するより、自分で数十秒操作した方が早く、確実だった。

今回の作業を通じて、おそらくCanva Proを導入することになりそうだと感じている。

AIでキャラクターやイラストを作り、Canvaで文字やレイアウト、サイズを整え、最後に必要ならPythonで画像サイズや容量を調整する。この組み合わせの方が、AIだけにこだわるよりはるかに効率が良い。

これはLINEスタンプだけではない。

noteのタイトル画像、Kindle本の表紙、プレゼン資料、SNS投稿画像など、今後のコンテンツ制作全体にも応用できる考え方だと思う。

今日は公開できなかった。でも前には進んだ

結局、今日は公開までたどり着けなかった。

途中で「今日はここまでにしよう」と作業を切り上げた。

少し悔しさもある。

それでも振り返ると、決して無駄な一日ではなかった。

AIが得意なこと。

人間が手を動かした方が早いこと。

デザインツールを組み合わせた方が効率が上がること。

実際に手を動かしたからこそ分かったことがたくさんあった。

最近は「AIを使えば何でも一瞬でできる」という印象を持たれがちだ。

もちろん、数年前と比べれば驚くほど進化している。

しかし、本当に完成度の高いものを世に出そうとすると、最後は人間の判断や細かな調整が必要になる。

AIは万能ではない。

だからといって役に立たないわけでもない。

むしろ今回強く感じたのは、ChatGPTは「全部やってくれる存在」ではなく、「一緒にものづくりをする開発パートナー」として非常に優秀だということだった。

完成までは、もう少しかかりそうだ。

でも、その完成までの試行錯誤も含めて、AI時代のものづくりなのかもしれない。

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