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優しさとチームワークで、患者さんの不安を和らげる存在に

「来てくれた患者さんは、できる限り断りたくない」

そう話すのは、当クリニックで受付・会計・クラーク業務などを担う医療事務スタッフの前田さん。入職から13年、毎日のように患者さんと向き合ってきた彼女の言葉には、優しさとプロ意識がにじんでいます。


スピードと気配りで「安心して帰れる」診療を支える

平日は受付・会計・クラークをローテーションで担当し、土曜日は主にクラーク業務に入っているという前田さん。特に会計業務では、カルテとファイルを素早く確認しながら、できるだけスムーズに処理を終え、お薬を早く受け取れるよう意識しているといいます。

「ただ早くするだけじゃなくて、安心して帰ってもらうことが一番大事なんです」

患者さんの不安に寄り添い、笑顔や声かけを忘れずに。そんな日々の姿勢が、クリニック全体の雰囲気をつくっています。


「断るのがつらい」——限られた医療資源のなかでの葛藤

一方で、すべての患者さんを受け入れられるわけではない現実に、苦しさも感じているそうです。

「私は基本的に“見てあげたい”という気持ちが強くて……でも、診られる人数には限りがある。どうしてもお断りしなければならない場面では、心が痛みます」

増え続ける地域の医療ニーズと、限られた診療体制。そのはざまで、前田さんはいつも患者さんの“見えない声”に心を寄せています。


電子化によって変わったこと、そして次のステップへ

クリニックの業務はここ数年で大きく電子化が進みました。当初は戸惑いもありましたが、今では「本当にやってよかった」と実感しているそうです。

「問診や受付、会計までスムーズにつながるようになったし、スタッフ間の連携もとりやすくなりました」

今後は、紙の問診票もタブレット入力へ移行予定。患者さんの負担軽減や、業務効率化にもつながる取り組みです。


不安を抱えて訪れる患者さんに、何ができるか

日々の業務で特に意識しているのは、「不安な患者さんの気持ちにどう寄り添うか」。

耳鼻科では、補聴器の相談に訪れる高齢者の方々が多く、「聞こえにくいことで周囲に迷惑をかけたくない」「自分らしく年を重ねたい」といった想いに触れることがあると話します。

また、めまいや嘔吐などの症状で来られる方には、強い不安があることを肌で感じているそうです。

「『脳の病気かも』と心配して、顔色が真っ青な方もいます。そういうときは、まず落ち着いてもらえるように、声をかけるようにしています」

さらに、小児科では育児中の親御さんからの不安が寄せられることも少なくありません。

「自分も子どもが小さいときに異物を誤飲してすごく焦った経験があるので、不安な気持ちは本当によくわかります」


初めての来院にある“見えない不安”

初診の患者さんに多いのは、「どうしたらいいか分からない」という不安です。

「何時に行けばいいか、番号はちゃんと取れているのか、受付の場所はどこなのか……不安で事前に電話をくださる方も多いですね」

「先生は怖くないか」「診察室では何をすればいいのか」など、ちょっとした不安も患者さんにとっては大きな壁になるもの。だからこそ、そうした不安を事前に減らせる情報発信やご案内をしていきたいと、前田さんは考えています。


13年の積み重ねがくれる、もう一つの喜び

12年という長いキャリアの中で、何度も通院してくれていた小さな子どもが、大人になって再び訪れてくれることもあるそうです。

「この子、小1だったよね……って思うと、本当に感慨深いです。成長した姿を見ると、まるで自分の子どものように嬉しくなるんです」

地域に根ざした医療の中で生まれる、ささやかだけど確かなつながり。それが、日々の原動力にもなっています。


チームで働くということ、これから求める仲間像

「優しい心を持っている人。そして、協調性がある人。私はこの2つがある方と一緒に働きたいです」

チームで動く現場だからこそ、互いに思いやりを持って支え合うことが大切。そうした人間関係を大切にしたいと前田さんは語ります。


完璧を求めすぎず、変化を楽しめるように

前田さん自身の課題は、「なんでも完璧にやらなければ」と思いすぎてしまうこと。

「小さなミスでも落ち込んでしまって、それが周りに伝わってしまうのが自分の課題です」

また、新しい取り組みに対しても最初は構えてしまうことがあるそうで、「もっと積極的に、柔軟に動けるようになりたい」と語ってくれました。

それでも、前向きに一歩を踏み出していく意欲が、クリニック全体にとっての成長の種になっています。


最後に、地域の皆さんへ

「不安なまま来院される方が、少しでも安心して帰れるように——そのために“声をかけること”を大切にしています」

受付や会計のわずかな時間でも、安心やあたたかさを届けられるように。これからも、優しさと誠実さを忘れずに、チームで支え合いながら地域の医療を支えていきたい——そう語る前田さんの姿が印象的でした。

医療機関:森本耳鼻咽喉科・小児科
静岡県袋井市上山梨1-8-6
HP https://morimoto-ent.jp/
運営法人:医療法人社団WILLCOMMONS

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