大規模病院とは違う忙しさの中で、地域医療に直接関わる。
総合病院とクリニック。
同じ医療の現場であっても、そこで求められる役割や動き方、患者さんとの距離感は大きく異なります。
今回は、総合病院での勤務を経て、森本耳鼻咽喉科で働く看護師スタッフに、クリニックで働いて感じたこと、総合病院との違い、そしてこの職場で大切にしていることを聞きました。
一番の違いは、患者さんとの距離感とスピード感
前職であるA病院は、高度救命救急センターや多くの専門診療科を備える、非常に規模の大きな総合病院でした。
その環境からクリニックに移って、一番大きく感じた違いは「患者さんとの距離感」と「スピード感」だったといいます。
現在の森本耳鼻咽喉科は「地域に密着した医院」を基本方針としており、より患者さんの生活に近いところで接している実感があります。
総合病院では、高度な急性期医療の現場で、命を救う医療に関わる場面が多くありました。
一方で、クリニックでは、地域の方々が日々の生活の中で困った時に受診されます。
耳が痛い。
鼻水が止まらない。
子どもの咳が続いている。
花粉症の症状がつらい。
そうした患者さんの生活に近い場所で、日常を支える医療に関わっている実感があるそうです。
最初に戸惑ったのは、外来の回転の早さ
入職して最初に違和感を覚えたのは、診療のスピード感でした。
総合病院の病棟では、ある程度決まったスケジュールの中で動くことが多くありました。
しかしクリニックでは、次々と患者さんが来院され、診察・処置・検査が進んでいきます。
クリニックでは外来の回転が非常に早く、次々と患者さんがいらっしゃるスピード感に最初は戸惑いました。
入職前は、クリニックはもっとゆったりと時間が流れている場所だと想像していたそうです。
しかし実際には、耳鼻咽喉科と小児科の2診体制で診療を行う日も多く、忙しい現場でした。
スタッフ同士、医師との距離が近い
一方で、クリニックに来て「これはいい」と感じたこともあります。
それは、スタッフ同士の距離の近さです。
困った時にすぐ相談できる。
小さなことでも共有しやすい。
声をかけやすい雰囲気がある。
少人数だからこそ、日々のコミュニケーションが取りやすく、自然と協力し合える感覚があります。
また、医師との距離が近いことも、総合病院との大きな違いです。
医師との距離が近く、インフォームドコンセントを意識し丁寧な説明を心がける、という姿勢をスタッフ全員で共有しやすい点です。
患者さんに対して、どのように説明するか。
不安が残らないように、どう声をかけるか。
診療の中で、何を大切にするのか。
そうした考え方を、医師とスタッフが近い距離で共有しながら働けることは、クリニックならではの良さだと感じているそうです。
分業ではなく、幅広くフォローし合う働き方
総合病院では、部署や職種ごとの分業がはっきりしていました。
一方、クリニックでは、受付から診察補助、検査のサポートまで、スタッフ同士でフォローし合いながら幅広く対応します。
もちろん、職種ごとの専門性は大切です。
ただ、少人数で日々の診療を支えるクリニックでは、「これは自分の仕事ではない」と線を引くよりも、今必要な場所に入る柔軟さが求められます。
診察が詰まっている時。
検査のサポートが必要な時。
待合室の様子に気を配る必要がある時。
医師が次に何を必要としているかを考える時。
その場その場で、全体の流れを見ながら動くことが大切になります。
「じっくり考える」から「瞬間的に先回りして考える」へ
総合病院の病棟では、時間をかけて看護計画を立てるような「考える時間」がありました。
クリニックでは、そのような考え方とは少し違います。
「今、先生が何を必要としているか」「待合室の患者さんの様子はどうか」など、その場その場で瞬間的に判断し、先回りして考える量が増えました。
目の前の患者さんだけでなく、次に診察室へ入る患者さん、検査待ちの患者さん、待合室の状況、医師の動き、スタッフの動き。
さまざまな情報を見ながら、今何を優先すべきかを考える。
クリニックでは、この「瞬間的な判断」と「先回りする意識」が、日々の診療をスムーズに進めるために欠かせません。
少人数だからこそ、チームで対応している感覚が強い
チームで働く感覚について聞くと、「少人数だからこそ、みんなで協力して対応している感覚が強い」と話してくれました。
忙しい時でも、自然とフォローし合えている時に、チームワークを感じるそうです。
一人が少し声をかける。
誰かが先に動く。
困っているスタッフを見つけてサポートに入る。
そうした小さな連携が、診療全体の流れを変えることもあります。
ひとつの声かけや動きで流れが変わることもあるので、周りを見るようになりました。
少人数の組織では、「誰かがやるだろう」という感覚ではなく、自分から動く意識が大切になります。
夜勤はない。でも診療時間内の密度は濃い
働き方の違いとして、病棟勤務のような不規則な勤務や夜勤がなくなったことは、大きな変化でした。
一方で、クリニックの忙しさは決して軽いものではありません。
診療時間内の「密度」は非常に濃いです。限られた時間内で多くの患者さんを診察へご案内するための、瞬発的な忙しさがあります。
総合病院の忙しさとは種類が違います。
夜勤や不規則勤務の大変さとは異なり、クリニックでは限られた診療時間の中で、多くの患者さんを安全に、できるだけスムーズにご案内していく必要があります。
特に花粉症の時期や感染症の流行期は、待合室がいっぱいになり、密度の濃い忙しさになります。
休憩時間が短くなったり、帰る時間が遅くなったりすることもあります。
だからこそ、チームワークと柔軟な対応力がとても大切になります。
成長したのは、短時間で状態を把握する力と安心感を与える力
この環境で成長したと感じる点について聞くと、耳鼻咽喉科や小児科に特化した専門知識が身についたことが挙がりました。
また、それだけではありません。
短時間で患者さんの状態を把握し、安心感を与えるコミュニケーション能力が向上したと感じます。
クリニックでは、一人の患者さんと関わる時間は限られています。
その短い時間の中で、患者さんの状態を把握し、不安を和らげ、安心して帰っていただく。
特に、小児科・耳鼻咽喉科では、お子さん本人だけでなく、保護者の方も不安を抱えて来院されることがあります。
その不安に気づき、丁寧に関わること。
それが、クリニックで働く看護師にとって大切な力になっていきます。
医療に対する視点が広がった
総合病院で働いていた頃は、高度な急性期医療で命を救う現場にいました。
クリニックに移ってからは、地域の方々が健康に生活するための身近なサポートに関わるようになりました。
その中で、医療に対する視点が大きく広がったといいます。
命を救う医療。
生活を支える医療。
不安を軽くする医療。
地域の中で継続的に関わる医療。
どれも医療として大切な役割です。
クリニックで働くことで、患者さんの暮らしに近い場所で医療を支える意味を、より実感するようになったそうです。
この職場に向いている人
この職場に向いている人はどんな人か。
そう尋ねると、次のような答えが返ってきました。
周りを見ながら柔軟に動ける人や、コミュニケーションを大切にできる人だと思います。
クリニックでは、自分の担当だけを見ていればよいわけではありません。
待合室の様子を見る。
診察の流れを見る。
医師やスタッフの動きを見る。
患者さんやご家族の表情を見る。
その上で、必要な場所に入っていく柔軟さが求められます。
反対に、自分のペースだけで仕事を進めたい人は、最初にギャップを感じるかもしれません。
また、忙しい時に一人で抱え込んでしまう人も、少し大変に感じる可能性があります。
困った時に声をかける。
周りと共有する。
チームで解決する。
そうした姿勢が、この環境ではとても大切です。
大切なのは、連携と患者さんへの気配り
このクリニックで働くうえで一番大切なことは、「周りとの連携」と「患者さんへの気配り」だと話してくれました。
ただ作業をこなすだけではなく、自分がスムーズにサポートすることで、地域の子どもたちや患者さんが安心した表情で帰っていく。
そこに、大きなやりがいを感じるそうです。
患者さんが安心して帰れるように関わることを大切にしたいと思っています。
忙しい時でも、患者さんに笑顔で丁寧に対応できる人。
周りを見て動ける人。
チームで協力できる人。
そうした人が、この環境では信頼され、評価される人だと感じているそうです。
森本耳鼻咽喉科・小児科が気になっている方へ
最後に、気になっている方へのメッセージを聞きました。
大規模病院とは違った忙しさがありますが、地域医療に直接貢献できている実感が持てる、とてもやりがいのある職場です。
クリニックには、総合病院とは違うスピード感があります。
想像以上にチームワークが必要です。
柔軟な対応力も求められます。
花粉症や感染症の流行期には、かなり忙しくなることもあります。
それでも、患者さんとの距離が近く、地域医療に直接関わっている実感があります。
自分の声かけで、患者さんが安心する。
自分の動きで、診療の流れが変わる。
チームで協力することで、忙しい時間を乗り越えられる。
そんな実感を持ちながら働きたい方にとって、森本耳鼻咽喉科は、きっと多くの学びとやりがいを感じられる職場です。
医療機関:森本耳鼻咽喉科・小児科
静岡県袋井市上山梨1-8-6
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運営法人:医療法人社団WILLCOMMONS
