絵本のある暮らし第8回ー「とべバッタ」
🎁 日常のひとコマ
ぼちぼちでいい。 うまくいかなくても、立て直さなくていい。
前回の絵本『ぼちぼちいこか』は、 そんなふうに、力の抜き方を教えてくれました。
でも—— それでも、 どうしても飛ばなければならない瞬間が、 人生にはやってきます。
『とべバッタ』は、
怖さを抱えたまま、
それでも跳ぶことを選んだ物語です。
📗 絵本紹介
タイトル:「とべバッタ」
作:田島 征三
出版社:偕成社
およそ4さいから
📖あらすじ:
恐ろしい天敵から身を守るため、小さな茂みに隠れすんでいたバッタが決心して、大空に向かって飛んでいった。力強く痛快な絵本。
🧸 わが家のエピソード
数年前、主人がろっ骨を6本折る大けがをして入院しました。
命に別状はなかったものの、現場仕事の為、完治までの数か月間仕事ができない状態でした。
末子はまだ高校生。私はしがないパート主婦。
いずれ働けなくなる日が来るのはわかっていました。
それでも、
「まだしばらくは大丈夫」
と、なんとなく思っていたのだと思います。
でも、その「いつか」はいつだって突然やってくるんです
痛み止めを飲んで半ば朦朧として過ごす主人を横目に、私は内心、強い焦りを感じていました。
―もう、主人を当てにするのはやめよう。
そう思ったものの、
でも、今の自分に何ができるんだろう?
日に日に、じりじりと追いつめられていく気持ちは、
まるでこの本のバッタのようでした。
―こんなところで おびえながら 生きていくのが、つくづくいやになった。
大人になってからの挑戦は、 たいてい進みが遅く、 しかも怖さが消えることはありません。
自信がついてから始めることなんて、 ほとんどないのかもしれません。
それでも、 引き受けなければならない場面、 踏み出さなければならない場面が、 人生には、確かにあります。
📘 絵本を読んで思ったこと
ずっと跳び続けなくていい。 立ち止まる時間があってもいい。
『ぼちぼちいこか』が教えてくれたのは、 そんな、休み方でした。
けれど、 休んだあとに訪れる「跳ぶ瞬間」もまた、 否定しなくていい。
『とべバッタ』は、 その両方を、同時に抱えた物語です。
🌱 おわりに
勇気があるから、跳べたわけじゃない。
怖くなくなったから、進めたわけでもない。
それでも、 跳ぼうとした。
それで十分なのだと、 この絵本は、そっと教えてくれます。
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もし、今日のお話が、 ご自身の記憶や、家族の風景とどこかで重なったなら―― この先の物語も、きっと楽しんでいただけると思います。
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