87. 振動の話 / 雷
福岡のラジオで昆虫DJさんが「雷が落ちるとですね、しいたけがぐんと成長するんですよォ。」と仰る。
こんにちは、加来各論です。
そんな訳で今回は雷にまつわる話です。
雷って肥料を作っている話はあまり知られていないかも知れません。化学の世界だとハーバーボッシュ法、肥料の生産に使われています。
雷の肥料生成プロセスをまとめます。
雷発生⚡️
高電圧で空気中の窒素が反応、NOxに
雨滴に触れて化学変化、硝酸 / HNO₃に
地上に落ちてイオン化、硝酸塩 / NO₃-
植物の肥料に🌷
イオン有機物となり植物が栄養として吸収できる状態になります。自然に無駄なものは無いですね、素晴らしい。
NOxって車の排ガスから出ますよね…。あれは肥料ばら撒いてる話にならないの?なぜに?
雷は別名、稲妻といいますが雷は稲の栄養を作りますから夫婦の様な関係と昔の人は捉えていた様です。命名センスが素晴らしい。風神雷神も稲作中心の世界観がありますね。風で葉を刺激すれば稲は倒れない様に根を広げ、その結果多くの養分を集めることが出来ます。…水はどこへ行ったのか、水神が居るからいいのか。
昔の人は開墾前に雷と適度な風がある場所を選んで開墾していたと思われます。田園地帯は水はもちろん雷も多い印象があります。
田植え後に雷の形の飾りをぶら下げてあったりします。

そのまんま稲妻⚡️ですね。
富山県射水市 十社大神
御田植祭より
ハーバー・ボッシュ法はドイツのフリッツ・ハーバーが考案したアンモニア生成法で「空気からパンを作った」と評され、欧州圏の食糧事情を改善した功績でノーベル賞を受賞しています。並行して毒ガスも開発しています。
この発明の裏には「死ぬまで働く男」と言われた盛岡出身の科学者、田丸節郎の姿があります。当時ドイツではアンモニア合成について不可能派が優位でした。節郎が不可能派から可能派研究室に移り、基礎研究をやり尽くした結果不可能派のデータに誤りがある事を見つけます。そこから予算がつきプラント化され小麦の安定生産が出来るようになります。欧州の食糧事情を改善する夢を追ったのかも知れません。
何でも良し悪しがあるのですがこのHB法は電力消費が激しく世界の数%のエネルギーを消費しておりCO2排出プロセスでもあります。日本ではそういった問題を解決すべく欲しい所に自然の雷を落とす雷の誘導実験を進めています。
ピンポイントで落とす…。

誘導できそう…。
雷なら背が高くなる杉を1本植えたらいいんじゃないかと思いますがどうなんでしょう?
結論 / Conclusion
雷はいい仕事してる。
注意 スキ大歓迎、リンク歓迎、禁不許可転載複製、応相談、少人数出張座学承ります。
*写真は俵屋宗達画、風神雷神図屏風です。
