【第9回】マネジメントって、“教える”より“引き出す”だと思う。
◾️育てるPM、そのリアルと思考
(誰向けか)
この記事は、PM部門のマネージャーやチームリーダーなど「人を束ね、支える立場にある方」に向けて書いています。
日々、現場の判断と育成の狭間で揺れる、あなたに届けば嬉しいです。
「マネジメントって、“教える”より“引き出す”なんですよね」
ある会議の雑談中、自分がふと口にしたこの一言が、あとから意外と多くの人に刺さったようで、「あの言葉、よかったです」と何度か言われた。
別に名言を狙ったわけでもないけど、これが最近の自分の実感なのだ。
■東北時代の“教えるマネジメント”
以前、東北でPM・LM一体型の店舗を任されていた頃、自分は“教える側”に重きを置いていた。
知識を渡し、型を示し、事例を共有し、背中を見せる。
ある意味、“型をつくる”ことに力を注いでいた。
でも、それだけではチーム全体が強くならないことにも気づいていた。
「言ったのにやらない」「見せたのに伝わらない」──そんな壁にも何度もぶつかった。
■東京に戻って“引き出すマネジメント”へ
今、東京でPM部門のマネージャーとして働いている自分は、以前よりも“引き出す側”にシフトしている。
人には、それぞれの強みや価値観がある。
「教える」だけではなく、その人の中にある答えや考えを“引き出す”ことで、行動の本当の意味が変わってくる。
「なぜこの提案に迷ってる?」
「これ、どう思った?」
「どこで詰まってる?」
あくまで“問いかける”。
その中で、本人の言葉で気づいていく瞬間が、一番伸びる。
■“できるようになる”より、“動けるようになる”
育成って、知識やスキルの習得よりも、「前向きに動ける状態」に持っていけるかが本質だと思っている。
たとえば、ある若手がオーナーとの提案で躊躇していた時。
「こう言えばいいよ」よりも、「その躊躇の理由は?」「どこが不安?」と対話した方が早かった。
結果、自分の中で納得できた彼は、次の日すぐにオーナーに電話を入れて、提案に繋げた。
あのとき、自分は何も“教えて”いない。
でも、“動けるようにした”とは思う。
■失敗すら、その人の“肥料”にする
引き出すマネジメントにおいて、最大のカギは「失敗を怖がらせない」ことだ。
失敗しない部下なんていない。
でも、失敗を“隠す”部下は増える。
「いいじゃん、それも1つの経験だよ」
「それ、俺もやったことある」
失敗も成長材料になると伝えることで、ようやくその人の“地面”が耕される。
その先に、自分で根を張り、芽を出す人材が育っていく。
■マネジメントに正解はないけど、“信じる”はできる
マネジメントって、本当に終わりがない。
メンバーも環境も日々変わっていく。
教え方に迷うこともあれば、厳しさと優しさのバランスに悩むこともある。
それでも、これだけは言える。
「人は“信じられる”と、変わる」。
だから、自分の役割は「信じ、引き出すこと」。
それが今の自分がたどり着いた、マネジメントの“仮説”です。
◾️あとがき|人を育てることは、結局、自分が育つことだった
教えることで自分の知識は磨かれた。
引き出すことで、自分の“聴く力”が養われた。
信じることで、マネージャーとしての“覚悟”も鍛えられた。
育てるつもりが、育てられていた。
それが、今の正直な実感です。
🔜次回予告
「自分を整える時間、足りてますか?」
次回(第10回)は、少し視点を変えて──
『筋トレしてよかったこと5選』 をテーマにお届けします。
マネージャーとして現場と数字に向き合う一方で、
“自分自身”とどう向き合ってきたか。
習慣の力、ストレスとの付き合い方、継続の工夫──
PMという仕事を続けるうえで、
筋トレがくれた意外な効果を実体験から綴ります。
忙しいすべてのビジネスパーソンに、届きますように。
