昭和の冬、初スキー天然事件
社会人3年目の冬。
職場の仲間たちとスキーに行くことになりました。
みんなは、スキーのベテラン勢。
雪を見るなり、さっさと準備をして、今にも滑り出しそうな雰囲気です。
一方の私はというと、完全な初心者。
とにかく、置いていかれないようにと、焦ってスキー靴を履きました。
ところが――
スキー板のビンディングに、どうしても「カチッ」とはまらない。
何度やっても入らない。
「え?なんで?」
上から足元をのぞいてみると、
本来ならスキー板は「ハの字」になるはずなのに…
私の足は 「くの字」。
その瞬間、頭の中で警報が鳴りました。
「ギャビーン…😱」
靴、右と左、反対に履いてる。
でも、自分でも半信半疑。
近くにいた同僚に見てもらうと、
「…ほんまや。反対や。」
「ていうか、よくそれ履けたなぁ(笑)」
見事に判明。
恥ずかしさをこらえながら履き直している間に、みんなはどんどんリフトへ。
私は一人、
スキー板をつけて ちょびちょび歩き。
…なのに。
板が、勝手にスーッと滑っていく。
まだ、何もしていないのに、
すでにスキーに振り回されている状態です。
そんな私を見かねてか、
気づけば、みんなに、 一番上まで連れて行かれました。
そして私は――
お尻で山を降りることに。
ズルズル、ズルズル。
プライドも何もあったもんじゃありません。
ついには、
「私のことはいいから、みんな行ってきて~」
と、半ばやけくそで一人自主練。
心の中では、
「もう二度とスキーなんて来ないからねー!」
と、ほとんど泣きそうでした。
ところが不思議なことに、翌日になると少しずつ滑れるようになったんです。
人間って慣れるものなんですね。
…とはいえ、今でも思い出すのは、
あの 靴を、反対に履いていた瞬間の衝撃!!!
スキー場の雪よりも、
自分の天然ぶりの方が、よっぽど冷たかった気がします。
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