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私たちの1票を守る多くの手と目――家族で開票所へ行った日

※この記事は、選挙や政治についての意見を述べるものではなく、家族で開票見学に行ったレポートです。


「ちゃんと、私たちの票って届くのかなぁ……」


投票から帰ってきた妻が言った。

SNSでは、投票BOXごとすり替えられる、ボールペンで書いた字が消える——そんな話があふれていた。

小学5年生の息子もそれを信じ始めている。

自分たちの投じた1票が、どのように扱われるのか知りたい。

だから私たち家族は、開票所へ行くことにした。




調べてみたら、家から自転車で行ける範囲に開票会場があることが分かった。しかも見学可能とのこと。


時間は20時。ちょうどテレビでは開票速報が始まったところだったが、急遽準備を開始した。

3歳になる下の子を抱っこ紐にいれ、家族4人で夜道を出発だ。


■ 会場到着


21時前に会場につくと、エントランスに人だかりができて、スタッフらしき人が叫んでいた。
なんだか物々しい雰囲気。会場の前にはタクシーが何台か連なっていて、「まさか候補者でも来ているのかな?」と思ったら、ちょうど投票BOXが到着したタイミングだった。


鍵がかけられ、透明な梱包材でぐるぐる巻きに密封された投票BOXが、合計30個ほど無造作にエントランスに並べられていく。

「見学に来たんですが……」


忙しそうなスタッフさんに恐る恐る話しかけると、「こちらへどうぞ😊」と笑顔で見学者ゾーンへ案内してもらえてほっとする。


私たちの行った開票会場は、いわゆるスポーツセンター。その中の1番大きな体育館で、比例代表の開票は行われるらしい。


中に入ると、体育館の中にずらーっと長机が沢山並び、300人ほどの関係者が大人しく席に着いて待機していた。今のご時世、てっきり機械で票を読み取っているのだと思い込んでいたが、まさか手作業だなんてビックリだ。

こんなにも沢山の人の手と目で開票作業がされているなんて、これまで全く知らなかった。



■ 開票作業開始まで


体育館の壁の目に付くところに、見学者のルールが張られている。

・写真や動画撮影はNG
・飲食もNG
・騒いだり、開票の邪魔をするのもNG


まぁ当然の内容だ。
だけどこれを読んで、幼児連れで大丈夫か、だんだん不安になってきた。

なんせ、会場はピリピリした空気が流れる静かな空間。この緊張感……受験の会場を思い出す。


騒ぐと怒られるかも……とビクビクしながら、落ち着かないちびっ子を見守りつつ、開票作業が始まるのをひたすら待つ。

ちなみに待ってる間に、作業するスタッフさんたちへの注意事項が説明された。

・ポケットに手を入れたらダメ
・スマホを触ったらダメ
・何かあったら手を挙げて主任の指示を仰ぐ
とにかく、不審な行為は厳禁なのだ。


こんなに厳しいルールがあるんだと驚くと同時に、ちゃんと開票されるんだという安心感にもつながる。


■ 開票作業


作業開始時間が来るまで、ピンと張り詰めた静寂の中、聞こえるのは時報の音だけだ。


下の子がぐずり始めて待つのも限界……となった時、時報が21時15分ちょうどを告げた。


場内に響いた『開票、始めます』の声。


まるで凍っていた空気が一気に流れ出すように、300人が一斉に動き出す。


ここからはまさに戦場だった。


BOXが一斉に開けられ、中に入っていた票がテーブルへガサッと出される。

万が一BOXに票が残っていたら一大事だ。

複数人の目で確認して、空になったBOXが部屋から次々と運び出される。



事前の打ち合わせ通り、スタッフさんたちがそれぞれの役割を果たして、票のチェックと仕分けが一斉に行われていく。


我が家は途中で離脱したが、後で聞くと朝の6時まで開票作業は続いていたそうだ。


開票作業って、まさか夜通し行われるとは知らなかった。



■ 私たちの1票の行方


自分たちの1票が、正しく扱われているのか知りたい。

そんな思いで、今回初めて開票見学に行ってみた。


分かったのは、想像よりはるかに多くのスタッフさんが働いていたということ。

不正ができないような厳重な体制下で行われていること。


自由に見学できるようになっていて、透明性がしっかり担保されていること。



世間では投票率の低さがずっと問題視されているが、小さい子供がいると、投票会場に行くハードルがとても高い。


「なんで、オンライン投票にしないんだろう?」

「若い世代の票を集めたくないからじゃないか?」

そんな穿った見方をしていたが、オンラインにすると、不正がないことを担保するのが途端に難しくなることが今回身に染みて分かった。



あなたはご存知だっただろうか?

選挙の裏側で、こんなにも多くの人が、私たちの“一票”を必死に守ってくれていたのだ。


名前も知らないその人たちに、心からありがとうと言いたい。





■ 開票見学を検討される方へ

・開票見学については、こちらのブログなどを参考にしました。まずはお近くの会場を検索するところからです!

・持ち物は、室内ばきがあれば良いと思います。

・開票見学での注意事項
• 写真・動画の撮影禁止
• 録音禁止(自治体によるがNGが多い)
• 会話や声出しは禁止
• 飲食禁止
• フラッシュ・スマホ操作・通話NG
開票作業員に話しかけるのは厳禁
• その他会場ルールに従う



最後まで読んでくださり、ありがとうございました。「信じられない」で終わるのではなく、1歩動いて自分の目で見ると、新たに見える景色があるのだと実感しました。



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