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「病院事務のAI副業」 - AIを使う視点はどこから来るのか【実録vol.21】

元病院事務のAI副業実録 — 第二部・石ころ×AI実践


AIを使っていると、ふと思うことがある。
なぜ自分はこう指示を出したのか。なぜこの出力に違和感を覚えたのか。
その理由が、vol.20を書き終えた後にようやく見えた。



vol.20を書き終えた後、一つの問いが残っていた。


将軍が戦局を碁盤の目で見るように、AIとのやり取りを俯瞰で見られるようになった。そう書いた。


でも、なぜ自分にその視点があるのか。


答えが、思わぬところから返ってきた。

仕事の打ち合わせが終わった後、雑談になり、何気なく昔の話になった。

カウンセラーをしていた時期があった。心が苦しい人を助けたかった。


考えていたことがあった。


例えば、道で転んだ人がいる。周りに笑われた。それがきっかけで、人前に出られなくなった。

その時、誰かがそっと手を差し伸べて、声をかけてくれていたら、そうはならなかったかもしれない。


きっかけは、いつも小さい。でもその小さなきっかけが積み重なって、やがて壊れていく。


カウンセリングに来る人は、限界を超えてから来る。でも実際は、限界を超える前からすでに始まっている。本人が気づいていないだけで。

だから壊れてから治すんじゃなくて、壊れる前に気づける場所を作りたかった。敷居がなくて、自然と人が集まって、気づかないうちに心がほぐれて帰っていく場所を。カフェのように。


話しながら、相手の表情が変わっていた。

「そんな目線のある人に、出会ったことがない」

線が繋がったようだった。驚いていた。


言ってから、自分でも繋がっていた。



石ころの話


「道を歩く時は、石ころにまで目を配る」

自分の中に、ずっとあった感覚だった。


ほとんどの人は、道にある石ころになんて気にも留めずに歩いていく。

誰かに無視された言葉の端。ふと漏れた溜息。誰の目にも留まらないような小さな失敗。そんな「石ころ」を、自分はつい拾い上げてしまう癖があった。


転んだ人の話も、そうだった。誰も気にしない小さなつまずきに、自分は目が行った。

何気ない会話の中の、声のわずかな揺れ。目線が一瞬泳ぐ瞬間。問題が、問題になる前に。

その目線の正体が、あった。


ずっと、そこに目を向けてきた。



その目が、病院事務でも動いていた


三度目のシステムダウンの日だった。

管理責任者が自分に向かって言った。「え、どうしたらいいの?」目が泳いでいた。

その一瞬を、見逃さなかった。

一度目の記憶が蘇った。指揮を取る人がいなかったから暴動になった。今ここで同じことが起きる。体が先に判断していた。

気づいたら、自分が指揮を取っていた。


委託業者の責任者も、そうだった。声をかけるたびに肩をすくめていた。怒られ続けてきた人の、体に染み付いた反応だった。だから怒るんじゃなく、感謝した。声をかけ続けた。

ほとんどの人が気にも留めないものだった。


これも、石ころだった。



AIを使う時も、同じだった


ファミレスの席で、知人がマニュアルを見ていた。

知人が一番長く画面を止めていた箇所があった。息を呑むように画面を見つめた瞬間があった。

その表情を、見ていた。

「ロープレゲームのラスボスの倒し方を教えてもらったとしても、レベル1だったら基礎能力不足で倒せない」

その言葉が出てきた背景を、見ていた。

帰ってから、その目線ごとAIに渡した。


これも、石ころだった。


この「石ころを拾う癖」は、病院事務の現場でも、AIとの対話でも、形を変えて現れた。




石ころが、視点になっていた


石ころを拾い続けてきた。

その積み重ねが、いつの間にか視点になっていた。

目の前のことだけを見るのではなく、一歩引いて全体を見る。どこで何が起きているか。次に何が来るか。その先まで見える。

鷹が上空から獲物を見つけるように。将軍が戦局を碁盤の目で見るように。


昔から、その視点を養うためにチェスや囲碁が使われてきた。盤面全体を俯瞰して、先を読む。その訓練が、将軍の視点を作っていた。

特別な才能じゃない。日常の中で少しずつ鍛えられるものだった。


何気ない会話の中で、違和感を感じた瞬間を見逃さない。なぜそう感じたのかを一度立ち止まって考える。目の前のことに集中しすぎず、少し引いて全体を見る。その習慣が積み重なって、視点になる。


AIを使う時も、同じだった。目の前のやり取りにいっぱいいっぱいになるのではなく、一歩引いて全体を見ながら渡す。何を入れるか。どう見て入れるか。その先まで見えていた。

石ころを拾い続けてきた時間が、AIを使う視点になっていた。


日常の中に、石ころはある。



なぜそう動けたのか


「そんな目線のある人に、出会ったことがない」

その言葉が、頭の中で繰り返されていた。


なぜ自分にそれが見えるのか。病院事務の経験だと思っていた。でも違った。もっと前にあった。

カウンセラーをしていた時から、ずっとあった。


壊れてから治すんじゃなくて、壊れる前の小さな傷のうちに気づきたかった。そのために小さな違和感にまで目を配るようになった。

それが病院事務での動き方になった。AIを使う時も同じだった。


vol.1からずっと書いてきたことの根っこが、ここにあった。



そしてこれは、病院事務の話じゃない。

文章を書く人も、画像を作る人も、音楽を作る人も、詩を書く人も、同じことが起きるんじゃないか。

ツールの知識でも、プロンプトのテクニックでもない。

AIを使う前に、何を見てきたか。日常の中で、何を拾ってきたか。


それだけが、AIから引き出せるものを決める。



石ころを、拾い続けてきた


vol.1でこう書いた。

一般:[AI]→使えないもの
自分:[経験と知識]→[AI]→使えるもの

vol.20でこう書いた。あのとき見えていたのは、何を入れるかだった。今回わかったのは、どう見てどう入れるかだった、と。


そしてvol.21で、もう一段見えた。


なぜそう見えるのか。


石ころを、拾い続けてきたからだった。


カウンセラーをしていた時も。病院事務をしていた時も。AIを使っている今も。

ほとんどの人が通り過ぎるものを、拾い続けてきた。

その積み重ねが、経験と知識になった。視点になった。AIへの渡し方になった。


「そんな目線のある人に、出会ったことがない」


その言葉が返ってきた時、初めて外側から見えた。

自分では当たり前すぎて、気づいていなかっただけだった。


石ころを拾い続けてきた。それだけで、自分にしか書けないものを作っていた。



正直な現在地


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収益:1,700円
クラウドワークス:登録完了・案件待ち
ココナラ:サービスページ公開中・問い合わせ待ち
X:フォロワー400人・広告ツールとして運用中
note:フォロワー1,030人・主戦場
有料記事:公開済み・全面アップデート済み
AIとのやり取り:工程ごとに分けて管理中
noteシリーズ:vol.21まで公開完了
サンプルマニュアル:Ver3.0に改訂済み

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石ころを、拾い続ける。それだけだった。



(vol.22に続きます。)

👉シリーズ記事はマガジンにまとめてあります。



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