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#025 謎の4世紀・2029年の大河ドラマ決定!


講義録  『謎の4世紀』

古墳時代は、まだ自国の史書がない時代です。
そのため、
日本の歴史は中国の史書から読み解きます。
他国の史書を頼りに自国の歴史を学ぶ。
不思議な時代です。

3世紀(200年代)
『魏志倭人伝』が倭のことを記しています。
卑弥呼や邪馬台国が登場する史書です。

4世紀(300年代)
中国は、晋を経て南北朝へ向かう混乱の時代。
そのため倭の記録は残されませんでした

このため…
300年代は「謎の4世紀」と呼ばれます。


その空白=謎を埋めてくれるのが
朝鮮半島に残る金石文です。
中国に代わり、倭のことを記してくれた資料です。
感謝しつつ、当時の朝鮮半島を見てみましょう。

高句麗
楽浪郡を滅ぼし、勢力拡大中(313年)
新羅
辰韓の中の斯盧国が他をまとめて建国(356年)
百済
馬韓の中の伯済国が他をまとめて建国(346年)
伽耶
12の小国が分立した未統一エリア

4世紀の朝鮮半島

このような状況の中で、
ヤマト政権は未統一だった伽耶に進出しました。
目的は鉄資源の確保です。
伽耶は鉄の一大生産地であり、
ヤマト政権は拠点を築き、
影響力を強めていきました。
資源は、やはり大事です。
昔も今も、資源をめぐる争いは絶えません。

一方、高句麗が南下を開始します。
領土と資源、どちらも欲しいわけです。
その影響を受けるのが、百済や新羅です。
ここはぜひ地図を見てください。
「これは揉めるな」という配置になっています。

高句麗の圧力に耐えきれなくなったのが百済。
百済はヤマト政権に救援を求めます
その証が奈良県石上神宮の『七支刀』。
長さ75cmの刀の裏表に62文字が刻まれています。
369年、百済から倭王へ献上」と読めます。
これは単なる武器ではなく、
百済の「助けてほしい」
ヤマト政権の「助けよう」
というやりとりが形になったもの
救援要請、同盟の証です。
七支刀の形から見ても、
「実用的な刀」ではなく、
「象徴的な刀」であることを感じますよね。

この刀を受けて…
ヤマト政権は朝鮮半島に出兵。
目的は
百済の救援
②鉄資源の拠点である伽耶防衛
朝鮮半島に出兵

ヤマト政権、なかなか行動力があります。

しかし、相手は強大な高句麗。
第19代の広開土王(好太王)の時代です。
高句麗の最盛期です。
その功績を刻んだ広開土王碑には、
「ヤマト政権が朝鮮半島に出兵してきた」
「369年と404年の二度、ヤマト政権と戦った」
「その結果、ヤマト政権が大敗した」
と誇らしげに記されています。

古墳時代とは、
巨大な墓を造営していた時代です。
しかし、それだけではありません。
海を渡り、
資源を求め、
同盟を結び、
時には戦う。
かなり動きのある時代
です。
少し視点を変えるだけで、
古墳時代はずいぶん立体的に見えてきます。


余談   『2029年の大河ドラマ決定!』

晩酌しながら、
大河ドラマ「豊臣兄弟!」を観つつ、
note を書いている。
ぜいたくな時間です。

酒はうまいし、
ドラマは面白いし、
書く手も止まらない。

大河ドラマを観ていて、
ふと湧き上がる妄想があります。
古墳時代を大河ドラマで描けないか…。

視聴率には不安しかありません。
成功を保証できる題材ではない。
やはり戦国時代や幕末は強い。
登場人物の個性が際立ち、戦いや事件も多い。
教科書で一度は学んでいる時代でもあるため、
視聴者も物語に入り込みやすい。

一方で古墳時代はどうだろう。
巨大古墳は、どのように造営されたのか。
それを命じた大王とは、どんな人物だったのか。
全国の豪族をまとめたヤマト政権は、
どのように誕生し、発展していったのか。
そして…
百済救援、高句麗との戦い。
古墳時代の外交も見どころだ。

古墳時代は、謎が多いからこそ想像が膨らむ。
大河ドラマがあってもいい。
勝手に妄想している。


高句麗、百済、新羅、伽耶。
そしてヤマト政権。
教科書では数行の扱いだが、中身はかなり濃い。

百済からの救援要請。
ここまでで三週は必要。

倭の朝鮮半島への出兵。
ここで五週は使いたい。

さらに、高句麗の英雄、広開土王。
版図を一気に広げたカリスマだ。
この役を誰が演じるのか。
威圧感と知性のバランスが求められる。
広開土王は鈴木亮平がいいかも。
それに挑んだヤマト政権の大王、豪族たち...。
キャスティングは乞うご期待。

ここで、もう一杯飲みながら考える。
高句麗、百済、新羅、伽耶が舞台だから、
日中韓朝の合作はどうだろうか。
スケールは一気に広がる。
言語も文化も交差する。
リアリティは抜群だ。

ただし、問題もある。
歴史観である。
同じ出来事でも、
国によって見方が異なる。
「侵攻」なのか「進出」なのか。
「支配」なのか「交流」なのか。
言葉ひとつで、空気は変わる。
下手をすれば、ドラマが国際問題になる。
エンタメのはずが、
ニュース番組に昇格してしまう。
北朝鮮まで含めた合作となれば、
難易度はさらに上がる。

やはり視聴率を取るなら戦国か幕末。
これは揺るがない。
ただ、たまには冒険も見てみたい。

2027年-松坂桃李演じる小栗忠順。
2028年-山﨑賢人演じるジョン万次郎。
…ここまでは決定済み(NHK発表)。
2029年-鈴木亮平演じる広開土王。

まだ誰もはっきりとは知らない時代。
名前も関係も、どこか曖昧な世界。
視聴率は読めない。
だが、記憶には残る作品になるかもしれない。
もしかすると、
「分からない時代だからこそ、見てみたい」
そんな視聴者が、
晩酌しながら待っているのかもしれない。


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