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夫婦関係で傷ついた人が、自分を責めてしまう理由

夫婦関係が苦しくなると、多くの人は自分を責めます。

「私の気遣いが足りなかったのだろうか」

「もっと相手の気持ちを考えればよかったのかもしれない」

そう思い続けてしまう方は少なくありません。

けれど、お話を伺っていると、本当の苦しさは別のところにあるように感じることがあります。


それは、お互いの境界線が少しずつ見えなくなってしまうことです。

夫婦は、とても近い存在です。

だからこそ、嬉しかったことも、悲しかったことも話したい。

今日あった出来事も、不安な気持ちも分かち合いたい。

それは、とても自然なことだと思います。


けれど、いつしか「何でも共有すること」が
愛情になってしまうことがあります。

何を考えているのか。

誰と話していたのか。

どうして一人になりたいのか。

すべて知っていたい。

すべて分かっていてほしい。

少しでも話さないことがあると、

「信頼されていない」

「何か隠している」

そんなふうに受け止めてしまうことがあります。


私は、ときどき考えるのです。

それは本当に「共有」なのでしょうか。

それとも、安心したい気持ちが強くなりすぎて、相手にも同じものを求めてしまっているのでしょうか。

共有することは大切です。

けれど、相手に同じ形を求め続けることは、共有とは少し違うものになることもあります。


人には、それぞれ心が落ち着く距離があります。

私はHSP気質です。

人と一緒にいることは好きですが、一人で過ごす時間がなければ心が疲れてしまいます。

静かな部屋で本を読む時間。

何も話さず、自分の気持ちを整理する時間。

私にとっては、その時間があるから、人と穏やかに向き合うことができます。


以前は、そのことを理解してもらえず、

「一緒にいたくないの?」

「何か隠しているの?」

と言われることもありました。

そのたびに、自分がおかしいのだと思っていました。


けれど今は、そうではなかったのだと思っています。

必要な距離は、人によって違います。

近くにいることで安心できる人もいれば、一人の時間があることで安心できる人もいます。

どちらが正しいということではありません。

違いを認め合えることが、安心できる関係につながるのではないでしょうか。


夫婦であっても、お互いは別々の人生を歩んできた一人の人間です。

考え方も、感じ方も、心が休まる方法も違います。

だからこそ、相手の時間や気持ちを大切にすることは、自分の時間や気持ちを大切にすることでもあるのだと思います。


私は、夫婦関係が苦しくなるとき、

その背景には「分かってほしい」という気持ちだけではなく、

「自分らしくいられる場所」を少しずつ失っていく悲しみがあるように思うのです。


もし今、自分ばかり責めているなら、一度だけ立ち止まって考えてみてください。

あなたが悪いから苦しいのではなく、

お互いに必要な距離が分からなくなっていただけなのかもしれません。


夫婦であっても、自分だけの時間があっていい。

話したくない日があってもいい。

その違いを認め合うことは、愛情が足りないからではありません。

安心して帰ることのできる関係を守るために、大切なことなのかもしれません。

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