エリオット波動で見る相場の波|カウント迷子を減らす考え方 part④
この記事はpart③の続きです。
まだお読みでない方は以下のpart①から読み進めてください。
part①はこちら
https://note.com/wizarding/n/n241b1d32c885
part②はこちら
https://note.com/wizarding/n/nc9732c954b61
part③はこちら
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上位足の親波と下位足の子波。ここを混ぜるとカウント沼です
エリオット波動がややこしい理由の一つが、フラクタル構造です。
フラクタル。
急に難しそうな言葉が出ました。
何が違うねん、と。
ざっくり言えば、大きな波の中に小さな波があるということです。
上位足の1波の中に、下位足では5波が見える。
上位足の3波の中に、下位足ではさらに小さな推進波と修正波が見える。
下位足でA-B-Cに見える動きが、上位足ではただの押し戻しに見える。
こういうことが普通にあります。
ここで混ぜると、一気に迷子になります。
下位足で5波完成。
「じゃあ相場全体も終わり?」
いや、子どもの試合が終わっただけで、親の試合まで終了させないでください。
下位足で5波が見えることと、上位足の推進波が終わることは別です。
同じチャートを見ているのに、時間足によって見えている波のサイズが違います。
15分足では5波完成に見える。
1時間足では、まだ大きな1波の途中に見える。
4時間足では、ただの小さな反発に見える。
こういうことがあります。
ここでよくやるのが、自分に都合のいい時間足だけ採用することです。
上位足のカウントが邪魔なら、下位足を見る。
下位足のカウントが邪魔なら、上位足を見る。
自分の見たい方向に合う波が出ている時間足を探す。
はい、都合のいい時間足だけ採用し始めました。
分かります。
でも、それを始めると、エリオット波動は何でもありになります。
親波と子波を混ぜると、全部それっぽく見える
主軸に戻します。
実況席です。
同じ試合を見ているようで、実は実況している単位が違う。
上位足ではまだ大会1回戦。
下位足では、ひとつの試合が終わったように見える。
ここを混ぜると、
「大会終了です」
と言いたくなる。
いや、まだ1回戦が終わっただけなのに。
チャートでも同じです。
上位足の親波と、下位足の子波は別のサイズで見ます。
下位足の5波完成は、下位足の中では一つの区切りかもしれません。でも、上位足ではまだ親波の途中かもしれません。
逆に、上位足では5波終盤に見えるのに、下位足ではまだ小さな3波が伸びているように見えることもあります。
ここで、
「どっちが正しいの?」
と聞きたくなります。
でも、その質問が少しズレています。
どちらが正しいかではなく、どの時間足の波を見ているのかを分ける。
上位足では、親波のどこにいるのか。下位足では、その親波の中でどんな子波が出ているのか。下位足の波が上位足の節目付近で起きているのか。それとも、上位足の大きな波の途中で起きているだけなのか。
ここを分けます。

いま実況しているのは、親の試合か子の試合か
エリオット波動を見るときは、先に決めておきたいことがあります。
どの時間足の波をカウントしているのか。
4時間足の波を見ているのか。
1時間足の波を見ているのか。
15分足の波を見ているのか。
ここが曖昧なままカウントすると、下位足の小さな波と上位足の大きな波が混ざります。
そうなると、
「上位足では3波」
「下位足ではA波」
「でも5分足では5波終了」
「じゃあ今は何波?」
はい、カウント沼です。
しかも、けっこう自信満々に迷います。
上位足と下位足を重ねて見ること自体は悪くありません。
むしろ、波の大きさを整理するうえで役に立つ場面は多いです。
ただし、役割を分けたい。
上位足では、相場全体の親波を見る。
下位足では、その親波の中で出ている子波を見る。
下位足の形がきれいでも、上位足のどの位置で起きているのかを見る。
上位足の波がきれいでも、下位足で推進力が弱まっていないかを見る。
こういう分け方です。
ここでも、売買の話に飛ばさない。
「下位足で5波完成だからどうする」ではありません。
「下位足では一つの区切りに見える。でも上位足ではどの波の中なのか」
ここを見る。
波のサイズを分けて見るだけでも、少なくとも「何を数えてるんだっけ?」状態からは抜けやすくなります。
残念ながら、全部きれいに分かるようになるわけではありません。
でも、少なくとも“自分の見たい時間足だけ採用する”状態からは少し離れられます。
もし、初めのうちは難しいと思うのなら、自分が見ていた波が終わったと思ったら、その時間足での観察はいったん区切る。
そのあとにさらに動いたとしても、それは別の時間足、別の波として見直す話です。
ここでよくわからないのに時間足をつまみ食いし始めると、だいたいカウント沼にハマってしまいます。
もっと大きな時間軸まで見たいなら、上位足のカウントも一緒に扱えるように、過去チャートで地味に見ていくしかありませんよ。
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part④はここまでです。
続きはpart⑤でお楽しみください。
テクニカルアナリスト/投資診断士®️/FP技能士/FX,株式トレーダー/EA開発者
daice
※この記事は、テクニカル指標を使った相場分析の一つの見方を、テクニカルアナリストであるdaiceが独自の目線で自由に書き連ねたものです。
一般的な解釈とは一部違ったりする箇所があるかもしれませんが、そこも含めて、個人の見方として読んでもらえればと思います。
本文中で「買い」「売り」「買い圧力」「売り圧力」といった言葉が出てくることがあります。
ただし、これは特定の通貨ペアや銘柄について「買ったほうがいい」「売ったほうがいい」と伝えるものではありません。
チャート上で、価格を押し上げているように見える動き、押し下げているように見える動きを観察するための表現です。
実際にどう判断するかは、資金量、時間軸、損失許容度、取引ルール、検証結果でまったく変わります。
特にFXは証拠金取引なので、見方が合っているかどうかとは別に、リスク管理の話が必ず出てきます。
この記事は、売買を決めるための答えではなく、チャートを見るときの考え方を整理するための読み物としてお楽しみください。
