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ボリンジャーバンドは壁じゃない|FXで見る圧力と値幅 part④

この記事はpart③の続きです。
まだお読みでない方は以下のpart①から読み進めてください。

part①はこちら
https://note.com/wizarding/n/n7f789326d79c

part②はこちら
https://note.com/wizarding/n/n116aa50f0b41

part③がこちら
https://note.com/wizarding/n/n69e57c5f84b4

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最後はバンドではなく、自分がどこで反転を期待したかを残す

ボリンジャーバンドを使うと、どうしてもきれいな場面を探したくなります。

上限に触れて、きれいに反転。
下限に触れて、きれいに反発。
スクイーズして、きれいに広がる。
ミドルラインで、きれいに止まる。

こういう場面だけ集めると、ボリンジャーバンドが急に天才に見えます。

もう全知全能です。

でも実際のチャートでは、そんなにきれいな場面ばかりではありません。

上限に触れても戻らない。
下限に触れても反発しない。
スクイーズ後に一度逆へ振る。
ミドルラインをまたいで、また戻る。
バンド幅が広がったと思ったら、すぐ失速する。

普通にあります。

だからこそ、検証で残したいのは、きれいに反応した場面だけではありません。

むしろ、残したいのは自分が都合よく見た場面です。

「上限に触れたから、そろそろ戻ると思った」
「下限に触れたから、反発を期待した」
「スクイーズ後に、自分の見たい方向へ抜けると思った」
「ミドルラインまで戻っていないのに、もう反転すると思った」
「上位足のバンド位置を見ずに、下位足の形だけ見た」

ここです。

ここを残す。

これが地味ですが、あとから見返すとかなり助けになります。

反応した場面より、無視した材料を残す

検証ノートを作るとき、多くの人は「見た根拠」を残します。

上限タッチ。
ヒゲ。
ミドルライン。
スクイーズ。
バンド幅拡大。

もちろん、それも必要です。

でも、本当に見たいのは「無視した材料」です。

上限タッチを見て反転を期待したけど、ミドルラインは強く上向きだった。
下限タッチを見て戻りを期待したけど、上位足では下方向のバンドウォーク中だった。
スクイーズ後に上へ抜けたと思ったけど、終値ではバンド内に戻っていた。
ミドルラインを超えたように見えたけど、何度も上下にまたいでいた。

はい。

だいたい自分で証拠を選んでいます。

しかも、けっこう自信満々に。

「今回は違う」
「今回は形がきれい」
「今回はバンドが効きそう」

この“今回は違う病”が出た場所ほど、記録する価値があります。

検証で残したい項目は、たとえばこのあたりです。

見ていた時間足。
上位足のバンド位置。
ミドルラインの向き。
バンド幅が拡大中か、収縮中か。
価格が上限・下限に触れたのはヒゲか実体か。
終値でバンド外に残ったか。
価格はミドルラインまで戻ったか。
バンドウォークに見える状態だったか。
スクイーズ後の最初の動きだったか。
レンジ上限・下限と重なっていたか。
自分が反転を期待した理由。
自分が無視した材料。
後から見て、レンジだったのか、トレンドだったのか。

これを残すと、ボリンジャーバンドの正解設定を探す作業ではなく、自分の見方のクセを見る作業になります。

20期間がいいのか。
2σがいいのか。
1時間足がいいのか。
15分足がいいのか。

もちろん、検証する中で自分の時間軸に合う設定を探すことはあります。

ただし、「この設定なら正解」という話ではありません。

相場の値動き、見る時間軸、通貨ペア、相場環境によって見え方は変わります。

だから、最初から最強設定を探しにいくと、だいたい遠回りになります。

それよりも、

「自分はどこで上限を壁だと思ったのか」
「どこで下限を床だと思ったのか」
「どこでスクイーズに方向まで勝手に足したのか」
「どこで上位足を見なかったことにしたのか」

そこを残す。

地味です。

めちゃくちゃ地味です。

でも、相場の見方を変えるのは、だいたいこういう地味な作業です。

派手な手法名より、自分の見間違いメモのほうが後から残ることがあります。

嫌になりますけどね。

でも、あります。

まとめ|バンドに答えを求めすぎない。でも、上下の線だけで終わらせない

ボリンジャーバンドを見るときは、上限と下限だけを見ない。

価格が上のバンドに触れた。
価格が下のバンドに触れた。

それだけで反転を期待すると、バンドが壁に見えてきます。

でも、ボリンジャーバンドは壁ではありません。

価格が平均からどれくらい離れているのか。
値動きの幅が広がっているのか、狭くなっているのか。
価格がバンドの片側に残っているのか。
それともミドルラインへ戻っているのか。

そこを見るための道具です。

見る順番としては、まず上限・下限に触れたかだけで片づけない。

ヒゲなのか、終値なのか。
バンドウォークなのか、レンジ内の往来なのか。
スクイーズは方向ではなく、値幅の収縮として見ているか。
ミドルラインの傾きと、価格が中心へ戻れるか。
上位足と下位足で、同じバンドタッチの意味がズレていないか。

ここを見ます。

ここまで見ても、答えが出るとは限りません。でも、上限タッチ一発判断よりはかなりマシです。

実際にどう判断するかは、資金量、時間軸、許容できる損失、取引ルール、検証結果でまったく変わります。

特にFXは証拠金取引です。

チャート上で「圧力が残っているように見える」ことと、自分がどれだけリスクを取れるかは別の話です。

チャートがきれいでも、口座の余力まできれいとは限りません。

ここをごちゃ混ぜにすると、バンドの形だけで気持ちが前に出ます。

そして、あとから気づきます。

「あれ、上限を壁だと思ってたな」
「あれ、スクイーズに方向まで勝手に足してたな」
「あれ、下位足だけ見てたな」

あります。

それには私も含まれています。はい。

ボリンジャーバンドは便利です。

でも、便利な道具ほど、こちらの願望を映します。

上限に触れたから戻るはず。
下限に触れたから反発するはず。
スクイーズしたから、自分の見たい方向へ動くはず。

この「はず」を少し疑う。

まずは自分のチャートで、同じような場面を探してみる。

上限タッチ後に内側へ戻った場面。
上限タッチ後にバンドウォークした場面。
スクイーズ後に素直に広がった場面。
一度逆に振ってから動いた場面。
ミドルラインまで戻れた場面。
戻れなかった場面。

そして、記録する。

自分はどこで反転を期待したのか。
どこで圧力を見落としたのか。
どの時間足を都合よく採用したのか。

バンドに答えを求めすぎない。

でも、上下の線を雑に見ない。

ボリンジャーバンドを見る練習というより、自分がどこで“壁”を勝手に作っていたのかを見つける練習。

まずはそこからで十分です。

派手ではないですけどね。

だいたい後から残るのは、こういう地味なやつです。


テクニカルアナリスト/投資診断士®️/FP技能士/FX,株式トレーダー/EA開発者
daice


※この記事は、テクニカル指標を使った相場分析の一つの見方を、テクニカルアナリストであるdaiceが独自の目線で自由に書き連ねたものです。
一般的な解釈とは一部違ったりする箇所があるかもしれませんが、そこも含めて、個人の見方として読んでもらえればと思います。
本文中で「買い」「売り」「買い圧力」「売り圧力」といった言葉が出てくることがあります。
ただし、これは特定の通貨ペアや銘柄について「買ったほうがいい」「売ったほうがいい」と伝えるものではありません。
チャート上で、価格を押し上げているように見える動き、押し下げているように見える動きを観察するための表現です。
実際にどう判断するかは、資金量、時間軸、損失許容度、取引ルール、検証結果でまったく変わります。
特にFXは証拠金取引なので、見方が合っているかどうかとは別に、リスク管理の話が必ず出てきます。
この記事は、売買を決めるための答えではなく、チャートを見るときの考え方を整理するための読み物としてお楽しみください。

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