エリオット波動で見る相場の波|カウント迷子を減らす考え方 part②
この記事はpart①の続きです。
まだお読みでない方は以下のpart①から読み進めてください。
part①はこちら
https://note.com/wizarding/n/n241b1d32c885
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3波を見つけたい気持ちは分かる。でも全員3波にするな
エリオット波動を勉強すると、だいたい3波が気になります。
1波より3波。
5波より3波。
みんな大好き3波。
なぜなら、3波は推進波の中でも注目されやすい局面として語られることが多いからです。
だから、チャート上で大きく伸びた波を見ると、こう思います。
「これは3波では?」
そして、もう少し伸びると、
「やっぱり3波だ」
さらに伸びると、
「完全に3波だ」
はい、三男坊だらけです。
チャートの家系図が崩壊します。
もちろん、3波を見ること自体が悪いわけではありません。
通常のインパルスとして数えるなら、1波、3波、5波が推進方向の波です。その中で3波は、1波・3波・5波の中で一番小さな波にはならない、というルールがあります。
このルールがあるので、3波は相場参加者が流れを認識しやすい局面として見られやすい。
ただし、ここで間違えやすいのが、
「大きく伸びた波=3波」
と考えてしまうことです。
これは少し雑です。
3波は、伸びたから3波なのではありません。
1波候補があり、その後の2波候補が1波の起点を明確に崩さず、そこから再び推進方向へ動いて、1波の終点を超えていくように見える。
その流れの中で、3波候補として見る。
この順番です。
勢いだけで3波認定すると、チャートを見るというより、伸びた波に後から名前をつけているだけになります。
かくいう私も、昔は一番元気な波をとりあえず3波にしていました。
3波認定士みたいな顔をして。
「これは3波ですね」
いや、根拠どこ。
今思うと、勢いのある波に番号を貼って安心していただけでした。
2波が怪しいと、3波の実況も怪しくなる
3波を見る前に、2波を見ます。
2波は、1波に対する戻りです。
上昇方向の1波候補が出たあとに、下方向へ戻す動き。下降方向の1波候補が出たあとに、上方向へ戻す動き。
ここで見たいのは、2波が1波の起点を明確に崩していないかです。
上昇方向で見るなら、2波が1波の始点を明確に下に抜けた時点で、「それ、本当に2波として見ていいのか?」と疑いたくなる場面です。
通常のインパルスとして数えるなら、かなり怪しくなります。
下降方向なら逆です。
ただし、ここは一般的なルールと、FXチャートを実際に見るときの扱いを分けておきたいところです。
原則としては、1波の起点を明確に超えたらカウントを疑う。
私はそのうえで、ヒゲなのか実体なのか、どの時間足で見ているのかも確認する、という見方をしています。
ヒゲで少し抜けたから即終了。
そう機械的に見る話ではありません。
とはいえ、少なくとも2波が1波の起点を大きく崩しているのに、
「いや、まだいける」
「これは深い2波」
「むしろ振るい落とし」
と都合よく見始めたら、少し注意したいところです。
ここで自分の願望が混ざります。
3波を見たい。
だから2波の怪しさを薄めたい。
これ、あります。
カウントしているつもりが、自分の願望に番号をふっているだけ。
しかも本人はかなり真剣です。
でも本当に見たいのは、カウントを守れるかどうかではありません。
そのカウントを、まだ実況に使っていいのかどうか。
そこです。
カウントが怪しくなっているなら、いったん実況のトーンを下げる。
「3波に入った」ではなく、
「3波候補として見るには、少し条件が怪しくなってきた」
このくらいでいいんです。
テンションだけで実況すると、だいたい後で訂正放送が入ります。
フィボナッチは目的地ではなく、候補地のメモ
エリオット波動では、フィボナッチを一緒に使うことがあります。
2波がどのくらい戻しているのか。3波がどのあたりまで伸びる候補があるのか。5波の終点候補がどのあたりに重なるのか。
こういう確認に使います。
ただし、ここでも都合よく見始めます。
38.2%で反応した。
いや、50%でも反応している。
61.8%も近い。
78.6%も見れば、なんか合う。
はい、候補地だらけです。
フィボナッチは便利です。
でも、便利なぶんだけ、後から当てはめやすい。
だから、フィボナッチの数値だけで反応を決めつけないほうがいいです。
見るなら、他の要素と重なるか。
過去の高値・安値。
レンジ上限・下限。
押し安値・戻り高値。
上位足の節目。
ローソク足の残り方。
価格がそこに到達したあと、どんな反応をしているか。
このあたりを一緒に見ます。
フィボナッチは目的地ではありません。
候補地のメモです。
「ここまで行くはず」ではなく、
「このあたりに波の区切りとして意識されそうな候補がある」
そのくらいで見ておく。
これだけでも、3波を見たい気持ちに少しブレーキがかかります。
ブレーキ、大事です。
相場を見ていると、アクセルだけ踏みたくなるので。

3波を見つけたい気持ちは分かります。
分かるんですが、伸びた波を全部3波にすると、チャートが都合よくなりすぎます。
3波を見る前に、1波を疑う。
2波を疑う。
上位足の位置を見る。
そのうえで、まだ3波候補として見えるなら、実況席で少し声を大きくする。
そのくらいで十分です。
いきなり絶叫しなくていいんです。
まだ試合は途中なので。
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part②はここまでです。
続きはpart③でお楽しみください。
テクニカルアナリスト/投資診断士®️/FP技能士/FX,株式トレーダー/EA開発者
daice
※この記事は、テクニカル指標を使った相場分析の一つの見方を、テクニカルアナリストであるdaiceが独自の目線で自由に書き連ねたものです。
一般的な解釈とは一部違ったりする箇所があるかもしれませんが、そこも含めて、個人の見方として読んでもらえればと思います。
本文中で「買い」「売り」「買い圧力」「売り圧力」といった言葉が出てくることがあります。
ただし、これは特定の通貨ペアや銘柄について「買ったほうがいい」「売ったほうがいい」と伝えるものではありません。
チャート上で、価格を押し上げているように見える動き、押し下げているように見える動きを観察するための表現です。
実際にどう判断するかは、資金量、時間軸、損失許容度、取引ルール、検証結果でまったく変わります。
特にFXは証拠金取引なので、見方が合っているかどうかとは別に、リスク管理の話が必ず出てきます。
この記事は、売買を決めるための答えではなく、チャートを見るときの考え方を整理するための読み物としてお楽しみください。
