希少性に価値を見出す人たち
“特殊なもの”と縁の深い通変星がある。
人と違うもの、珍しいものに惹かれる傾向があるという。
ちなみに、私はこの部品を命式に持っていない。
この部品を持っている方々は
頭の回転が早い
逆算して物事を考える力がある
初めてのことなのになんかできちゃう
教わってないのにセンスある
スタイリッシュ
都会的
という方を実際によくお見かけし、ないものねだりで大変魅力的に感じている。
しかし、“特殊なもの”との縁についてのエピソードをお持ちの方にお目にかかる機会はあまり多くなく、希少性バイアスは少なからず誰にでもあるだろうし、この方々の希少なものに対する熱量はどれほどのものかイメージがなかなか掴めずにいた。
そんな時、珍しいものに目の色を変えて飛びつく人物に遭遇した。
我が子である。
2年前の息子の誕生日、当時彼が愛してやまないギラファノコギリクワガタをプレゼントした。
無事に産卵し4匹の幼虫の羽化を目指した。
先に成虫になったのは三匹のメスである。
ビジュ重視の傾向がある息子はイマイチモチベーションが上がらない様子。
なぜならツノのないメス達はもはやデカめのGにしか見えない。
義務感だけでエサをやる日々が続く。
そんなある日、我が家にクソデカキリギリス乱入事件が起きる。
夫不在のなか、頼れるのは虫好きな息子のみ。
すぐに捕獲し、逃すよう頼んだ。
息子、まさかの『キモい!ムリ』
『は?』デカめに聞いた。
今まで草むらにダイブして素手で大物を捕獲してたじゃない。
昆虫も爬虫類も迷いなく行ってたじゃない。
息子の心変わりの早さに頭が追いつかない。
息子の心は別の趣味に持っていかれ、
虫への愛はもうなくなってしまった様子。
Gに似たメス達も怒られたくないからお世話をしているだけで以前のような熱量は感じとれない。
なんだか淋しいような、もう家中が虫かごだらけにならずにちょっと嬉しいような複雑な気持ちで過ごしていた時…
2年間菌糸びんの中にいた、のんびり屋さんの
唯一のオスがついに羽化!
大きなツノに虫を忘れた息子も少しテンションが上がっている様子。
『さぁ、この子達を最後までお世話したら虫ライフも卒業か…』
と信じて疑わなかった。
クワガタが変体するたびに、我が家では環境づくりをショップの方にお願いしているので、羽化後の成虫になったオスもショップに持っていき過ごしやすい環境を作ってもらいに行った。
その時事件は起こる
店主『あ、立派によく育ってるね〜。
しかも、ホワイトアイだねぇ〜!』
『⁉︎』
羽化したてでまだ目が白いだけかと思っていた雄は“ホワイトアイ”という希少な個体だったようだ。
その瞬間、息子の目がキラキラと輝き出したのを感じた。
店主『ホワイトアイと黒目の子の子どもは50%の確率でホワイトアイが生まれるよ、珍しいからブリードすることをオスス…』
息子『そうします』(←食い気味)
えぇーーー。
まさかの御家再興…
あれよあれよという間に姫達3匹分の産卵のお部屋が組まれ、大量の新たな虫かごと共に帰宅した。
また新たな命が繋がっていく。
それからの息子は、ホワイトアイの出現率を調べたり、どのくらい珍しいのかという動画を観て満足気にしている。
この一件で、例の通変星と特殊なものとの関係性を目の当たりにした。
これからも“珍しさ”を愛し独自の感性を磨いていって欲しい。
