退屈でしゃあない、と言ったら、すき焼きを奢ってもらった話
退職して、一ヶ月半が過ぎた。
「今度の土曜日、梅田でランチしませんか?いつも予約でいっぱいのお店、いけそうなんです」
友達からライン連絡が来た。誰よりも私が外に出るのが好きなことを知っている人だから、心配してくれているんだと思った。実は最近、退屈でしゃあない日が続いていた。だから誘ってもらえて、嬉しくてすぐに返信した。「もちろん、行く~。楽しみ~」
そうして、予約をしてもらった。
梅田のKITTE大阪にある「馬喰一代」というお店だった。
席に案内されると、まず出てきたのがブルスケッタ。カリッと焼いたパンの上に、とろけるような飛驒牛の生ハムとゴルゴンゾーラムースが一切れ。
小さいけれど、美味!これだけで今日来て良かったと思った。次にサラダ。
そしてすき焼き。



黒い鉄鍋に、牛脂を入れ、白ネギを焼く。大きく切られたネギが香ばしく焼けて、霜降りの和牛が少しずつ色づいていく。割り下を注ぎ、えのき、しいたけ、豆腐。全部が鍋の中で一つになっていく様子を見ているだけで、じんわりと幸せな気持ちになった。
溶き卵にくぐらせて、口に運ぶ。

美味しかった。それ以外の言葉が見つからないくらい、美味しかった。
炊きたてのご飯とお味噌汁。最後の一滴まで、丁寧にいただいた。
しかも、全部奢ってもらった。
ありがたくて、少し申し訳なくて、でもとても嬉しかった。
食後は阪急百貨店をぶらぶらした。
そこで思いがけない出会いがあった。テラリウムと盆栽の展示だ。

値段を見たら9万9800円。思わず二度見した。
でも確かに、その値段に納得できる世界がそこにあった。


植物にそれほど興味のない私でも、こういう芸術には素直に感動できる。
植物って、正直だなと思った。手をかけた分だけ、美しくなる。
かなり歩いたので疲れてしまい、アラン・デュカス・サロン・デ・マニュファクチュール・パリでショコラグラッセを飲んで休憩した。濃厚なチョコの味で癒され、また、お買い物へ。地下で紅茶とピスタチオ&抹茶のスコーンを買った。明日の朝が楽しみで、少し足取りが軽くなった😊

帰り道、梅田の夕暮れが綺麗だった。
グランフロントの向こうに、オレンジ色の空が広がっていた。大阪駅前の人混みも、夕日を浴びると少し違って見える。退屈でしゃあない、と思って過ごしてきた私が、こんなに充実した一日を過ごせている。
不思議なものだ。
心配してくれる人がいる。誘ってくれる人がいる。
そっと奢ってくれる人がいる。
それだけで、十分すぎるくらい豊かだと思った🌿

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ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。今日の気づきをあなたと共有できたことに感謝します。