行政書士試験に独学で挑んだ私の、科目別戦略と時間配分
2025年11月、私は行政書士試験に独学で挑みました。
予備校には通わず、誰にも相談できない中で、自分なりに戦略を立てて本番に臨みました。
どの科目で何点取るのか。
どこに時間をかけ、どこを割り切るのか。
正解が分からない中で、常に迷いながら、限られた時間をどう使うかを考え続けていました。
予備校2校の採点サービスでいずれも合格ラインを超えていましたが、正式な結果はまだ出ていません。(1/28 追記:合格していました!)
つまり、この記事は合格体験記ではありません。独学受験者が点数配分や割り切りをどう考え、どんな戦略で試験に向き合ったのか、その過程を書いたものです。
結果が出てから振り返れば、この戦略が正しかったかどうかは分かるでしょう。しかし、今の段階で書くことに意味があると思っています。結果論ではない、リアルな思考プロセスを残しておきたいと思ったからです。
もしあなたが独学で行政書士試験に挑もうとしていて、限られた時間の使い方に悩んでいるなら、この記録が少しでも参考になれば嬉しいです。
択一のみ180点以上を目指す、私の科目別戦略
独学で勉強を始めたとき、私が最初に決めたのは「択一式だけで180点以上を取る」という目標でした。
行政書士試験は合計300点満点のうち、択一式が240点、記述式が60点という配点です。
なぜ択一だけで180点を目指したのか。理由は単純で、記述式の点数が読めなかったからです。
独学では記述の添削を受ける機会がありません。自分の答案が何点取れるのか、全く分からない。
ならば、記述式には期待せず、択一式で勝負を決める方が確実だと考えました。
具体的な配点戦略は、以下の通りです。
行政法は満点、民法も高得点を狙う
行政法は、満点を取るつもりで勉強しました。
理由は2つあります。1つ目は、行政法が試験の中核科目であり、配点が最も大きいこと。2つ目は、行政法は暗記と理解のバランスが取りやすく、努力が点数に直結しやすい科目だと感じたことです。
条文、判例、手続きの流れ。これらを丁寧に押さえていけば、独学でも高得点が狙えると考えました。
民法は、9問中7問以上正解するつもりで勉強しました。行政法のように満点を狙える科目ではありませんが、確実に得点源にしたい科目だと位置づけていました。
民法は範囲が広く、理解に時間がかかる科目です。それでも、行政法と並ぶ主要科目である以上、ここで点を落とすわけにはいきません。
難しすぎる問題は深追いせず、受験生みんなが正答できる問題を確実に取る。判例の理解を中心に、典型的な論点は確実に押さえることを意識しました。
基礎知識は政治・経済以外で確実に
一般知識等科目は56点満点で、足切りラインは24点。14問中6問正解すれば足切りを回避できます。
私は政治・経済以外の分野で確実に点を取る方針にしました。
具体的には、行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法、情報通信・個人情報保護、文章理解です。この分野で9問中9問、全問正解を目指す。そうすれば、政治・経済で点が取れなくても足切りを回避できると考えました。
政治・経済は範囲が広く、時事的な要素も強い。正直、私はどう勉強していいかわかりませんでした。
その他の分野なら条文を読み込む等で短い時間でも対策できると思い、このような戦略を選びました。
捨て科目は作らなかったが、割り切った分野はあった
行政書士試験は、出題範囲が広い。でも、私は最初から捨て科目を作るとは決めませんでした。
ただし、勉強を進める中で、割り切らざるを得ない分野が出てきたのも事実です。
特に会社法と政治・経済は、最後まで勉強のやり方が掴めませんでした。
会社法は範囲が広く、似たような仕組みが多いため、独学では理解が進みませんでした。過去問を解いても、なぜその答えになるのかがピンと来ない。教材を読んでも、全体像が掴めない。
結局、私は商法・会社法の分野では、「商法1問・会社設立1問を確実に取れるようにする」という判断をしました。会社設立は比較的イメージしやすく、条文も明確だったからです。それ以外の論点は、深追いしないと決めました。
政治・経済については前述の通り、最低限の対策に留めました。
この判断が正しかったかどうかは、結果が出てから分かることです。ただ、独学で時間が限られている中で、全てを完璧にすることは不可能でした。どこかで線を引かなければ、主要科目の完成度も中途半端になってしまう。
結果的に運任せになった部分もあります。それでも、自分なりに優先順位をつけて、限られた時間を使ったという点では、後悔はありません。
独学だからこそ意識した勉強の進め方
戦略を立てても、それを実行できなければ意味がありません。独学で勉強を進めていく上で、私は教材を増やさないと決めていました。
「この教材の方が分かりやすいかも」「あの予想問題集もやった方がいいかも」。不安になると、つい新しい教材に手を出したくなります。
でも、私はそれをしないと決めていました。
使う教材は、ほとんど合格革命シリーズで揃えました。あとは、スマホで解ける合格道場と予想模試など。
途中で「これで足りるのか?」と不安になることもありましたが、同じ教材を何度も繰り返す方が、知識が定着すると信じて、教材を増やしませんでした。少なくとも、迷いが減ったことは確かです。
結果的に、この判断は正しかったと思っています。
また、過去問や予想問題を解くときに私が徹底していたのは「正解した問題でも、他の選択肢を全て確認する」ことです。
行政書士試験のメインは、五肢択一式です。正解の選択肢を選べたとしても、他の4つの選択肢について理解していなければ、類似問題で間違える可能性があります。
「この選択肢はなぜ間違っているのか」「どの部分が誤りなのか」。それを毎回確認しました。時間はかかりましたが、この作業が知識の穴を埋めることに繋がったと感じています。
過去問を解いていると、「答えは覚えているけど、理由は分からない」という状態になることがあります。
私はそれを避けるため、必ず解説を読み、分からない部分は条文やテキストに戻るようにしていました。
特に行政法は、条文の言い回しそのものが問題になることも多い。だからこそ、条文を丁寧に読むことを意識しました。面倒でしたが、この積み重ねが本番での確信に繋がったと思います。
すべて、理由を説明できる状態を作るためでした。
さらに、独学で行政書士試験に挑む場合は、時間感覚も自分で作る必要がありました。
私は家庭の事情で会場模試を受けることができなかったため、市販の予想模試を使って、自宅で本番のシミュレーションをしました。
私が決めた予想模試を解くときのルールは、初見は必ず3時間計って解くこと。途中で止めない、見直しの時間も含めて3時間以内に終わらせる。これを徹底しました。
初めて解いた模試では、3時間ギリギリまで使ってしまいました。
しかし、2回目、3回目と繰り返すうちに、だんだんと時間配分が掴めてきました。
最終的には、2時間半で解き終わらせ、残り30分を見直しに使うという時間配分が定着。この時間配分が自分の型になりました。
この練習が、本番でどれだけ役立ったかは、次の章で書きます。
試験当日の戦い方
試験当日、私は事前に何度も練習してきた通り、2時間半で解き終え、残り30分を見直しに使うつもりで臨みました。
試験が始まって最初にやったことは、最後の文章理解3問を解くことです。
理由は2つあります。1つ目は、文章理解は法律知識とは関係なく、頭がクリアな状態で解いた方が正確に読めると考えたこと。2つ目は、もし時間が足りなくなってしまった状態で文章理解を最後に解くと、焦って読めなくなる可能性があると思ったことです。最悪の場合を想定した判断でした。
文章理解3問を15分程度で解き終えてから、1問目に戻ります。その後は、1問目から順番に解いていきました。
「得意科目から解く」「難しい問題は飛ばす」といった戦略もありますが、私はあえてそれをしませんでした。理由は、問題を飛ばすと、マークシートのズレが怖かったからです。
順番に解いていけば、マークシートのミスは起きにくい。
迷った問題にはチェックを入れて、後で見直す。
正確さを最優先にした結果、このやり方に落ち着きました。
結果的に、私は本番でも2時間半で解き終わり、30分の見直し時間を確保できました。
見直しでは、チェックを入れた問題を中心に、もう一度問題文を読み直しました。焦らず、落ち着いて確認できたのは、事前に何度も時間配分を練習していたおかげだと思います。
もし予想模試で時間配分を意識していなければ、本番で焦っていたかもしれません。独学だからこそ、自分で本番の感覚を作る練習が必要だと、改めて感じました。
試験当日の細かい解き方については、「行政書士試験当日の話|持ち物・体調管理・当日までの動きの記録」でまとめています。あわせてご覧ください。
おわりに
この戦略が正しかったかどうかは、結果が出てから分かることです。それでも、独学で不安な中、自分なりに考え抜いた戦い方だったと思っています。
予備校に通っていれば、もっと効率的な勉強法があったかもしれません。
誰かに相談できれば、もっと良い戦略があったかもしれません。
ただ、私には独学という選択肢しかありませんでした。だからこそ、限られた情報の中で、自分なりに考え、試行錯誤しながら進めてこれたと思います。
点数配分の考え方、科目の割り切り方、時間配分の練習。どれも正解ではないかもしれません。
しかし、独学でも戦略を立て、計画的に進めることはできる。そのことは、この記録を通して示せたのではないかと思います。
合格発表まで、あと少し。結果がどうであれ、自分なりに全力で向き合えたことに後悔はありません。
この記録が、独学で行政書士試験に挑もうとしている方の参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今後もnoteマガジン「行政書士試験 合格までの勉強記録」で、行政書士試験の勉強についての体験記を更新していきます。
合格発表後の振り返りや、実際の勉強方法についても書いていく予定ですので、よろしければスキ・フォローしていただけると嬉しいです。
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