ライターズブロックの解消法|書く前に9割の仕事は終わっている―ある広告コピーの本の教え
本記事は、AIを用いた構成のうえ、筆者の視点と編集で執筆しています
時間とエネルギーを投じて文章を書いたにも関わらず、望むような結果を出せない。それどころか、納得のいく文章が出てこず、導入文で何時間も苦戦する。
自己嫌悪し、ろくなコピーが生まれず、何をしていていも憂鬱な気分が続く。
私がコピーライターの仕事を始めた頃、そんな悪循環にハマった時期がありました。
今なら、その原因は才能やテクニックの問題ではないと断言できます。
それよりももっと手前ある「思考のプロセス」や「取り組み方」に課題があります。
最近、当時の私に渡してあげたい本に出会いました。
博報堂などで数々の成功キャンペーンを手掛けた小霜和也さんの著書、『ここで広告コピーの本当の話をします。』です。
そこに書かれていたのは、私がかつて何百時間ももがきながら到達した「答え」でした。
もしあの時この本に出会えていたら、解決までにどれだけの時間を節約できただろうか。そう思いながら一気に読んでしまいました。
今日は、私なりに感じたこの本の「エッセンス」をご紹介します。
「書く」前に仕事の9割は終わっている
かつての私は依頼を受けるとすぐにPCに向かい、コピーを書き始めようとしました。
小霜さんはその姿勢を明確に否定します。
それは単なる「作業者」の仕事だと。
小霜さんはこう言います。
コピーライターとはクライアントの「ビジネスパートナー」であり、「商品をいじらずに、言葉を使って商品の価値を上げる人」である。
本書では、「書く前」にコピーライターが行うべき思考法として以下の3つのプロセスが提示されています。
広告の目的(=モノとヒトとの新しい関係を創ること)を理解し、
競合を分析し、ターゲット(顧客)を深く理解することで、
商品の価値を最大化する「タグライン」を決定する。
コピー作業の中で、机に向かってペンを走らせる(あるいはPCに向かってキーボードを叩く)作業は全体の1割ぐらいと思ってください。その手前の「マーケティング的」作業、つまり「考える」が9割です。競合を調べ、商品のUSPを見極め、ターゲットを決め、彼らの欲求や不満、不安に思いをはせる。こういったことが「コピーを書く」ということの本質なんです。
広告コピーを書くには、その商品ならではの強みを知る必要がある。そのためには競合をしならければならない。
競合を知った上で、商品の価値がターゲットに明確に伝わるよう「タグライン」を決める。
書く前にすべてを固める。この徹底した準備こそが、かつての私がハマった「書いては消し」の無限ループを回避する道だったのです。
タグラインはキャッチコピーよりも普遍的
私は本書で初めて「タグライン」という言葉を知りました。
そしてこれはまさにコピーライティングにおいて非常に重要なコンセプトだと感じました。
タグラインとは、その商品が顧客にとって「一体何なのか」「どんな価値があるのか」という本質を定義し、約束するもの。
小霜さんは、次のように説明します。
キャッチフレーズは文字通りターゲットの関心を「つかむ」役割を担いますが、ポスターであればビジュアルで、CMであれば映像や音でも「つかむ」ことはできます。 (中略) キャッチフレーズはどんどん消費されてしまいます。つかむためには鮮度が大事だからです。それに比べ、タグラインはその商品がある限り基本的には不変です。
つまり、いわゆるキャッチフレーズが「一瞬で心をつかむための言葉」であるのに対し、タグラインは「その商品が存在し続ける限り、価値の核となるブランドの本質」のこと。
キャッチコピーは場面によって変わることがあります。しかしタグラインは普遍的であるということです。
優れたタグラインの条件は「わかりやすさ」
小霜さんは、優れたタグラインの条件は、決して「カッコよさ」や「言葉の巧みさ」ではないと強調します。
ソフトバンクの例を挙げ、その本質を解説しています。
(ソフトバンクのCMのキャッチフレーズ「バカは強いですよ。」に対して)この場合のタグラインは、「つながりやすさNo.1」になります。 (中略) タグラインは「わかる」ことが何より重要なんです。
ソフトバンクの「つながりやすさNo.1」というタグラインは、一見するとただの事実であり、クリエイティブには見えないかもしれません。
しかしこれは、ドコモなどの競合との比較の中で、「ソフトバンクを選ぶ価値はこれです」と極めて明確に言語化しています。
この戦略的なアピールこそが、タグラインの心臓部なのです。
ライターズブロックの原因は準備不足
「準備が9割」という話から、その準備で大切なこととして「タグライン」について触れてきました。
ここで話を戻します。
ライティングとは頭の中で感じたことや考えたことを文章として書き出していく作業に他なりません。
つまり「伝えたいこと」「伝えるべきこと」ががなければ、どう頑張っても書きようがないのです。
いまででもコピーを書き始めた時に、思うように言葉が出てこないことがあります。それは当時と同じです。
しかしあの頃とは違う点もあります。それは、「準備がまだ足りないんだ」と即座に思考を切り替えられるようになったことです。
無理して書こうとしなくていい。書けないのはただ準備が足りていないだけ。むしろそんな状態で無理して書いてもろくなコピーにならない。
「何事も準備が大事。順番が大事。」
書けないことで「落ち込む」のではなく、前向きに「準備が足りていないサイン」だと捉える。
そう捉えられるようになったことは、単に気持ちの面でいい変化があっただけでなく、より質の高いコピーを書くためにも非常に役に立っています。
もし同じ境遇、同じ状況に悩んでいる人がいたなら、今回の記事が届くといいなと思います。
今回取り上げた書籍『ここで広告コピーの本当の話をします。』についての要約もブログ記事に書きました。とても良い本です。
もしご興味があれば以下のリンクから読んでみてください。
コピーライターの思考法に学ぶ、結果を出す人の「書く前」の戦略的プロセス|『ここで広告コピーの本当の話をします。(小霜和也 著)』要約とレビュー >
