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腐敗する「法の番人」_20260626

SNSでどなたかがピックアップしていて興味を持った新書を読了。

筆者は人間科学を修めた大学の先生、少年犯罪に関する著書が多いようで、家裁の家事調停員なども務められた方です。
日本の司法組織(書中では「社会統制機関」と呼んでいます)である警察・検察・法務省・裁判所が抱える構造的な問題を、「逸脱行動」と呼ぶ事例をベースに考察しつつ批判、検証をしています。

書いてある内容は特段目新しいものではなく、最近の検察不祥事などに代表される組織的な逸脱行為がなぜ起こるのか、その原因を組織の構造に求め、司法の再生への提言を行っています。

こうした逸脱行為が起きてしまう根底には、社会統制機関に属する方々が無意識的にもってしまう「特権意識」があるんでしょうし、それは過去からも指摘されてきたことだと思います。

一方、情報化社会の進展、特にネットやSNSの急拡大による受け手側である大衆の変化(良い意味でも悪い意味でも)もあって、社会統制機関の方々がかつてのように「お上」として盲目的に崇め奉られる存在ではなくなってしまったにもかかわらず、本人たちは特権意識から抜け出すことができずに行動してしまう・・・その結果として歪みが大きくなっているように感じます。

さらに、ガバナンス・コンプライアンスの掛け声とともに、取り調べの可視化のような取り組みにより、その歪みが白日の下に晒されやすくなってきたことも大きな変化なのでしょう。

いずれにしても、この国の司法に独立性などなく、最近の再審規定見直しの議論の経過をみても分かるように、変化を求めること=自らの権力の源泉を失うことに最大限の抵抗を示すどうしようもない組織が社会統制機関であることは間違いないのですし、彼ら自身が懲罰機関として自身を罰することも是正することもできない(しない)のですから、つまらないコントを見せられているようで残念ですね。

新たな知見は得られなかったように感じましたが、上記のように読後にこの国の司法に対する絶望を再認識するにはよい書かと・・・絶望するところからしか再生や破壊への一歩は生まれないので。

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