広東語夜話(50)-「お菓子を人にくれた」「人がお菓子をやったか?」長崎弁は奇妙。だけれど広東語を見れば見えてくる。
長崎では「お菓子をあの人にくれた」とか「おばさんがお菓子を(私に)やったか?」などと変な言い方をする。
意味は理解できるが「人にやった(あげた)」は「くれた」で
「人にもらった」も「人がやった」とややこしい。
広東語で見て見ましょう。
広東語の「やる、与える、あげる、もらう、くれる」は俾[bei2]あるいは畀[bei2]で表します。
そしてこの動詞自体には方向性が全くないのです。
上述のすべての意味がこの俾[bei2]あるいは畀[bei2]の漢字で完了です。
「あげる」にも「もらう」にもなる。
これって長崎方言と使い方が同じではありませんか。
唔該、畀一杯珈琲我。
[M4 goi1 bei2 yat1 bui1 ga3 fe1 ngo5]
すみません、(私に)珈琲をください。
呢件蛋糕係畀邊個呀。
[Ni1 gin6 daan6 gou1 hai6 bei2 bin1 go3 a5]
このケーキ誰にあげるの?
我畀銭巨(人篇)[Ngo5 bei2 chin köü5]
彼にお金をあげる(やる)。
長崎の方言が広東語に似ていても少しも不思議ではありません。
市井の人たちが暮らしの中で耳にする言葉を、自分の生活の中に取り入れる。こうして世間に広がっていく。
これはどうでしょう。
長崎では魚を「いを」ということがあります。
長崎方言の研究では「ウオ」の「w→iの発音変化か」などと書かれている文献もありますが、そんなに難しい事なのでしょうか?
広東語で魚は[yϋ2]
私は香港に行った当初この発音が苦手でした。
カタカナで無理に書けば「イヲ」と書けば一番近い気がします。
長崎で中国古語である広東語などの粤語に出会うのは、200年の鎖国時代の中でもあった人の交流に想い馳せることができて「タイムスリップのごた(長崎弁)」のように感じます。
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言葉の興味が止まりません。
書き続けていくのでよろしくお願いします。
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