AIのおかげで、5年間積み残していたKIRIHARA Online Academyをリニューアルできました
2026年に入って、Web制作のやり方が大きく変わりました。
以前なら何時間もかけていたコーディングやシステム改修を、AIが驚くほど短時間で形にしてくれます。
もちろん、AIが勝手に良いサービスを作ってくれるわけではありません。
何を作るのか
何を変えるのか
どこを残すのか
そこを考えるのは、今でも人の仕事です。
でも、方向さえ決まれば、実現までのスピードは以前とは比べものにならなくなりました。
そんな変化を感じたとき、真っ先に思い浮かんだサービスがありました。
2021年に桐原書店さんと立ち上げた、英検・TOEIC対策を中心としたオンライン学習サービスです。
「今なら、この5年間で積み残してきたものを、全部整理できるかもしれない。」
そう思い、仕事の合間や休日を使って、私とAIによるリニューアルが始まりました。
最初の2年間は、本当に利用者が増えませんでした
KIRIHARA Online Academyは、私が立ち上げ責任者として関わったサービスです。
サービス企画
サイト制作
システム開発
講師集め
集客
運営
振り返ると、「担当した」というより「全部やった」に近かったと思います。
サービスのコンセプトには、自信がありました。
英検やTOEICに特化し、日本人講師が教材、カリキュラム、宿題まで含めて伴走する。
一般的なオンライン英会話とは、かなり違うサービスです。
だから、
「これは必要とされるはずだ」
と思っていました。
でも、最初の2年間は本当に利用者が増えませんでした。
「このサービス、本当に必要とされているんだろうか。」
そう考えたことも何度もあります。
それでも、サービスそのものを大きく疑うことはありませんでした。
足りなかったのは、
サービスの完成度ではなく、知ってもらうこと
だと思っていたからです。

最初から100点を目指さなくてよかった
立ち上げ当初に必要だったのは、完璧なサイトではありませんでした。
まずは公開すること
知ってもらうこと
利用してもらうこと
そこで、この数年間はサイトの完成度よりもスピードを優先しました。
新しいコースを作れば、ページを追加する。
新しい予約方法が必要になれば、仕組みを増やす。
集客の導線が必要になれば、その都度追加する。
今振り返れば、サイトの完成度は60点くらいだったと思います。
でも、それで良かったとも思っています。
100点になるまで公開を待っていたら、サービス自体が育たなかったからです。
SEO
LP改善
アフィリエイト
コンテンツ制作
いろいろな施策を試しながら、少しずつ認知が広がっていきました。
そしてようやく、多くの方に利用していただけるサービスへ成長していきました。
その代わり、サイトはどんどん「継ぎ接ぎ」になった
サービスが成長すると、当然やりたいことも増えます。
英検。
TOEIC。
さらに、新しい講座やコース。
買い切り型のコースもあれば、継続型のコースもある。
当然、予約ルールも違います。
そのたびに機能を追加し、ページを増やしていきました。
すると、少しずつシステムが複雑になっていきます。
本来予約できないものが予約できてしまう。
逆に、受講できるはずなのに分かりにくい。
運営側が、
「ここだけ気を付けてください」
と覚えておかなければならない。
一つひとつは小さな問題です。
でも、それが5年間積み重なると、かなり大きな負担になります。
サービスは成長した。
でも、システムはその成長に追いついていない。
そんな状態になっていました。

AIに一番お願いしたのは、コーディングではありませんでした
今回のリニューアルでは、AIにたくさんコードを書いてもらいました。
でも、一番助けられたのは、そこではありません。
私がAIに何度も投げていたのは、
「この仕組み、もっとシンプルにできないかな?」
という相談でした。
例えば、
「複数のコースが増えて管理が複雑になっているけど、もっと整理できない?」
「この画面、情報が多すぎるけど、どんな順番なら迷わない?」
「昔追加したこの機能、今なら別のやり方にした方が良くない?」
そんな相談を何度も繰り返しました。
人に相談するほどでもない、
「なんとなく気になる」
というレベルのことも、AIには気軽に聞けます。
そして、何度やり直しても嫌な顔をしません。
これが思っていた以上に大きかったです。
コードを書く相手というより、
サービス設計を一緒に考える相談相手
としてAIを使っていました。
作り直したというより、5年分の経験を整理した
今回、一番大きく変わったのは見た目ではありません。
5年間運営する中で積み重なった、
「ここは使いづらかった」
「このルールは運営が大変だった」
「利用者はここで迷っていた」
という経験を、システムへ戻していったことです。
以前は運営者が判断していた部分を、システム側で制御する。
分かりにくかった導線を整理する。
利用者が次に何をすればいいのか分かる画面にする。
小さな改善を一つずつ積み上げました。
だから今回のリニューアルは、
「新しいサイトを作った」
というより、
5年間で学んだことを、ようやくシステム全体に反映できた
という感覚の方が近いです。

AIには、5年間の経験は作れない
AIを使えば使うほど、逆に人の経験の価値も感じました。
AIは、
「この画面をもっと分かりやすくして」
と相談すれば、たくさんの案を出してくれます。
でも、
「なぜ、この画面が使いづらいのか」
までは、こちらが伝えなければ分かりません。
利用者から、こんな質問が何度も来た。
運営で、ここを毎回手作業で直していた。
講師から、この部分が分かりづらいと言われた。
そうした課題は、5年間サービスを運営してきたから分かることです。
だから、
「AIがサイトを作った」
という感覚はあまりありません。
5年間の経験を、AIという新しい道具で形にした。
それが一番しっくりきます。
ようやく、画面そのものにも向き合えた
システムの土台を整理したあと、画面の使いやすさも見直しました。
特に時間をかけたのが、マイページや講師ページです。
利用者が何度も使う場所だからこそ、
「操作方法を覚えなくても使える」
状態を目指しました。
次に何をすればいいのか。
今、自分に必要な情報はどれなのか。
どこから予約すればいいのか。
情報の優先順位を整理し、ボタンの配置や余白、文字サイズまで見直しました。
派手な改善ではありません。
でも、毎週使うサービスでは、こうした小さな違いが大きな体験差になると思っています。

情報は、あえて減らしませんでした
最近のWebデザインでは、
「情報を減らして、シンプルにする」
ことが良いとされる場面もあります。
でも、KIRIHARA Online Academyでは、あえて情報を減らしすぎないようにしました。
理由は、このサービスの違いが一言では説明できないからです。
英検なら、リーディングやリスニングだけではありません。
ライティング
スピーキング
教材
宿題
学習計画
講師による伴走
いろいろな要素が組み合わさって、一つのサービスになっています。
TOEICも同じです。
だから、
「情報を減らす」
のではなく、
「情報が多くても読みやすくする」
ことを考えました。
サイトをシンプルに見せることより、サービスの価値がきちんと伝わることを優先しました。

この5年間で育ったのは、サイトではなくサービスそのもの
今回のリニューアルを振り返ると、改めて感じます。
5年間で変わったのは、サイトだけではありません。
カリキュラムも変わりました
講座も増えました
運営方法も変わりました
利用者の声を聞き、講師と相談し、少しずつ改善してきました。
立ち上げ当初のカリキュラムも、今とはかなり違います。
監修を担当していただいている早川幸治先生や、桐原書店の皆さんとも何度も話し合い、内容を見直してきました。
その結果として、英検に合格したという声や、
「短期間でも丁寧に教えてもらえた」
「最後の挑戦で合格できた」
といった声をいただけるようになりました。
もちろん、一度に完成したわけではありません。
少しずつ改善して、今の形になっています。
ようやく、中身にふさわしいサイトになった
最初の頃は、本当に利用者が増えませんでした。それでも、
「このサービスは必要とされるはずだ」
という思いだけは変わりませんでした。
だから、
サイトを直す
SEOに取り組む
カリキュラムを改善する
講座を増やす
講師と一緒にサービスを育てる
その積み重ねを5年間続けてきました。
そして今回、AIという新しい力が加わったことで、これまで後回しになっていた部分まで、一気に整理することができました。
AIのおかげでリニューアルできた。
これは間違いありません。
でも、AIがサービスを作ったわけではありません。
本当に形にしたかったのは、
この5年間で積み重ねてきた経験そのもの
だったのだと思います。
サービスは、最初から完成している必要はありません。
まず公開する
利用してもらう
声を聞く
改善する
少しずつ育てる
そして、サービスが成長したタイミングで、もう一度全体を整理する。
AIのおかげで、その改善のスピードはこれまでとは比べものにならないほど速くなりました。
だから今は、
「最初から完璧なものを作る」
よりも、
「まず世に出して、利用者と一緒に育てる」
というサービスづくりが、これまで以上にやりやすい時代になったのかもしれません。
KIRIHARA Online Academyも、今回が完成ではありません。
これからも、利用者の声を聞きながら、少しずつ育てていきたいと思っています。

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