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信号機に嫌われている

赤信号にことごとく引っ掛かる。
大袈裟だと思うかもしれないが、本当に笑ってしまうくらいの頻度で引っ掛かる。
それも車の運転中に限って。
仕事で同期を車に乗せたとき、赤信号で停車する回数の多さに「どうなってるの?」と本気で困惑された。

特に困るのは、通勤中にある大きな交差点。
一度捕まると、二分以上は待たなければならない。朝の二分は永遠と同義である。
一般的な交差点の赤信号はだいたい三十秒から一分半くらい。だがあの信号は二分を越える。交通量の多い交差点だからだ。

それなら到着する時間を調節すれば、青信号で通過できるのではないか。

そう考えて、出発時間を数分早くしてみた。
調子よく進む車の列。途中で何度か赤信号に引っ掛かったが、想定内だ。
ところが、問題の交差点より一つ前の信号で予想外のことが起きた。

進行方向の横断歩道を、小学生たちが渡っているではないか。

おまけに、その後ろにはもう一班控えている。
私はいつもその信号を左折しているので、どうしても登校班の通過を待たなければならない。
前方にいる車は六台。果たして私が左折する時間は残されているのだろうか。
このときばかりは、いつも見向きもしない神にそっと祈った。

間に合わなかった。
やはり祈りは通じなかったか。
左折を待つ目の前で、信号機は容赦なく赤色のランプを点灯させる。
結局、その日は問題の交差点でさらに二分待つことになった。
小学生たちを責める気持ちは微塵もないが、次の対応策を考えなければなるまい。

さらに数分、出発時間を早めてみた。
これで登校班は回避できるはずだ。
調子よく進む車の列。いくつか赤信号に引っ掛かるのも想定内。昨日の横断歩道も待ち時間なしで通過。
まるでファストパスでも使ったかのようなスムーズさ。これなら余裕をもって会社に着けるだろう。
そう思っていたのがいけなかったのか。

問題の交差点に着くと、なんだか様子がおかしい。嫌な予感がする。
それなりに混む場所だが、いつもはこんなに渋滞していないはずだ。
首を伸ばし、状況を伺う。

いや、そうはならんやろ。

大型トラックが、この先にある工場に入ろうと後進していた。
反対車線まで塞いで、大胆この上ない。
たしかに荷物を降ろすのなら後進で駐車したほうがいいのだろうが、今は通勤ラッシュの時間帯だ。
ここまで大胆不敵なことをやられると、もはや私にできるのは笑うことのみ。
そして順番が来る前に、無情にも信号は赤に変わった。今日はおまけに、いつもより長い渋滞もセットでついている。
なんだ、このお得感のないセットは。

私が考えた策は何だったのだろう。
勝手に信号機との勝負をしている気になっていたが、この調子では次の対応策を考えてもきっと私の負けだ。
ここまで裏目に出ると、もう信号機に嫌われているとしか思えない。


本記事は、こちらの企画に参加しています。

面白そうな企画でしたので、この機会に端の方で参加させてもらおうと書き上げました。
あとは皆さんの記事で笑わせていただこうと思います。


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