自宅内遭難対策協会 研究室について
自宅内遭難対策協会 研究室へようこそ
はじめまして
このページの管理者 nyanko_toratarou と申します。
普段は救急医療の最前線で働く現役の「診療放射線技師」をしています。
まずは、この協会(研究室)が立ち上がった経緯をお伝えさせてください。
――すべては、ある映画のタイトルを目にしたことから始まりました。
「もしも脳梗塞になったなら」
その文字を見た瞬間、私の脳裏には、日々の救急医療の現場で向き合ってきた患者さんたちの姿が次々と溢れ出してきました。
暗い検査室で見る、発症から長い時間が経ってしまった脳の画像。
カルテに並ぶ「独居」「体動困難」の文字。
真夏の熱帯夜、エアコンのない部屋で、あるいは冬の冷え切った床の上で、失禁し、衰弱しきって搬送されてくる高齢者の方々。
その背景にある「時間」を想像せずにはいられませんでした。
自宅の壁一枚向こう側で、助けも呼べず、なす術もなく動かない身体のまま、ただ意識が遠のいていくのを待つしかない時間。
誰にも気づかれないまま、孤独の中で削られていく命。
この想像がリアルな危機感として迫ってきたとき、私は確信しました。
このままでは、日本の「高齢者の独居」という現実が“孤独死”という言葉だけで片付けられてしまう、と。
誰も触れてこなかった「命の第0区」
自宅で倒れ、発見が遅れて重症化する。 これは決して、本人の「運が悪かった」で片付けていい問題ではありません。
日本の社会構造が抱える、構造的な欠陥です。
行政は、事件や事故が「起こる前」の生活を完全には救いきれない。
医療は、病院に「運び込まれた後」でなければ手を差し延べられない。
消防(救急)は、119番が「呼ばれなければ」動くことができない。
誰もがベストを尽くしているのに、住民の連続した生活時間の中で
「倒れてから、救急車が呼ばれるまで」の間だけ
誰も管轄していない広大な空白地帯が存在しているのです。
私たちは、この命を左右する決定的な時間を
「Detection Gap(発見の空白)」と名付け
救急隊が介入する前のこの領域を、駅伝に例えると
「救急0区」ではないかと考え定義しました。
命のタスキを救急隊という1区のランナーへ繋ぐための
最も重要で、最も孤独な区間です。
「救急前」を社会のセーフティーネットにする学問
行政が動けないなら…。
医療が届かないなら…。
消防が機能しないなら…。
「では、どうすれば救急に間に合わせることができるのか」を
私たちが新しい学問にしよう。
医学、社会福祉、行政、工学、危機管理――既存の縦割りの学問ではすくい取れなかったこの「生活接続の断絶」を研究し、社会に実装するために
この「自宅内遭難対策協会 研究室」は立ち上がりました。
発症からできるだけ早く医療へ届く未来は、後遺症が軽く済むであろう未来に代わる。
私たちはそれを信じ、目指して研究を進めていきます。
病気を治す手前の、社会の仕組みを治すこと。
私たちは「倒れてから対応する社会」を
「倒れる前から接続を維持する社会」へと変えていけるような研究をしていきます。
ここは、現場の違和感から始まった思想を形にし
未来の在宅安全保障を構築していく研究の場です。
発症そのものを完全に防ぐことはできないかもしれません。
しかし、発症してから気づかれるまでの時間は減らせるかもしれません。
私たちは、病気や事故そのものと闘うのではなく、その先にある「気づかれない時間」と向き合っています。
倒れることは止められない。
でも、気づかれない時間は減らせる。
その時間を一分でも、一秒でも短くするために。
私たちは今日も現場を観測し、考え続けています。
壁の向こうの遭難者を一人でも減らすために。
あなたもこの研究室の一員として、共に考えてみませんか。
※この研究室は、現場で感じた違和感を失わないために、現場の危機感と皆様からのサポート(投げ銭)によって思想を保全し、独立性を保ちながら運営されています。
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倒れた時の「気づかれない時間」を減らすための研究・発信をしています
倒れてからではなく「倒れる前」に出来ることも考え発信していきます
いただいたサポートはDetection Gap研究と啓発活動に活用させていただきます
