僕とかつて立った舞台の話(後編)
演技力は日々磨いています。
こんにちは。
けこぜろです。
昨年異動を経験してから、新しい職場では子どもから銃で撃たれる真似をよくされます。
その度にリアクションを取るのですが、これが割と好評でして。
ウケがいいので毎回派手なリアクションを取っていたら常に撃たれるようになってしまいました。
ということで今回は後編。
昨日の前回の続きです。
前回は子ども時代に演じた劇についてまとめました。
今回はその道の素人だった僕が、大人になって舞台に立った時の話をします。
バレエの発表会に出た話
2019年でした。
縁あって地元のバレエスタジオの発表会に出演しました。
もちろん踊ったことはないし、舞台に立つなんて小学生の時以来です。
出演依頼を受けた時は迷いました。
1日くらい。
ただ当時は20代の内に色々なことに挑戦したかったので、一晩寝て心を決めました。
順を追って話すとします。
それまでのあらすじ
実は四人兄弟の次男でして、兄、弟、妹と兄弟がいます。
一番下の妹はバレエを幼い頃から習っていました。
発表会があるたびに家族で行っていたのですが、クラシック音楽は眠くなるし踊りもよく分からず退屈だし、バレエに対してあまりいい思いはもってませんでした。
成長するにつれて毎年の発表会にすら行かなくなりました。
でも大人になって、社会人になってからは「警備員」という役目で発表会中の受付や出入り口に立つ、ということを任せてもらえるようになりました。
たまたま妹がそのバレエスタジオに通っていて、たまたま僕が暇だったから、という縁のお陰です。
ちょうど社会人になって僕が配属された職場がそのバレエスタジオに近かったこともあり、見知った子も結構いたので警備員としての仕事も面白かったです。
3年ほど警備員を任せてもらっていましたが、ある時スタジオの先生から「舞台に立ってくれないか」という話を頂きました。
この年も警備員をやるつもりだったのですが、舞台から離れた役職からまさかの舞台に立つ役にクラスチェンジ。
この年の発表会の演目は『ドン・キホーテ』。
そして話を頂いた役が「ドン・キホーテ」でした。
まさかの主役。
後に調べたところ、バレエの『ドン・キホーテ』はドン・キホーテが主役ではありませんでした。
そりゃそうだ。
バレエ未経験者に主役なんて無理でした。
しかも踊るシーンはなく、演技をするだけ。
素人にもできそうな感じでした。
丸1日くらい悩んで、新しいことに挑戦したくて引き受けました。
こんな感じでバレエの発表会に出ることが決まりました。
2019年の思い出
少し話は脱線しますが、この年の2019年は色々なことに挑戦した年でした。
というのも、前年の2018年はかなり辛い年でして。
3月に祖父を亡くし、夏は過酷な暑さで。
8月末には半年近く闘病した初めての飼い猫が亡くなったり。
色々と辛い出来事が重なって精神的に落ち込んだ年でした。
翌年の2019年はその辛い思い出を払拭すべく、20代の内に様々な経験を積もうと決意しました。
5月頭には宿泊を伴う移動教室の補助員をやってみたり、6月末には仕事後に車を走らせて映画のカウントダウンイベントに参加し、0時に最新作を観た後午前3時に帰り、翌日仕事に出たりもしました。
そんな流れで舞台デビューすることを決意したのでした。
ドン・キホーテ
スペインのバルセロナを舞台に、主人公のカップルが親の反対を乗り越えて結婚に至るまでを描いた喜劇であり、タイトル・ロールであるドン・キホーテは脇役として登場する。クラシック・バレエの高度なテクニックのほか、スペイン舞踊やコミカルな演技が取り入れられた華やかな演目として知られている。
タイトルこそ『ドン・キホーテ』ですが、僕が演じたドン・キホーテは脇役。
原作では騎士道物語の読み過ぎで現実と物語の区別がつかなくなったアロンソ・キハーノが、自らを遍歴の騎士と任じ、「ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ」と名乗って冒険の旅に出かける物語です。
白髭をつけて白髪のかつらを被り、鎧の衣装を着て槍と盾を手に舞台に立ちました。
当日は会場に着くまで、ゲネプロを終えて本番の舞台に立つまで、緊張しっぱなしでした。
それでも本番になって舞台の上に立つと、不思議と不安も吹き飛びリハーサル通りの演技をすることができました。
といっても相変わらず演技はぎこちなかったり、緊張のあまり客席をちゃんと見ることはできませんでしたが。
改めて振り返ると、リハーサルのため何度かスタジオに行ったり、初めて楽屋というところに入ったり、本物の舞台に立って端から端まで移動したり、ちゃんとした衣装を着たり、本格的なメイクをしてもらったり、舞台の上で注目されたり、カーテンコールというものでみんなで1列になってお辞儀したり、他の出演者や観に来てくれた方と写真を撮ったり、舞台に立ってお花やお菓子などを頂いたり、本当にたくさんの初めての経験をすることができました。
緊張したし舞台は暑くて衣装を着こんで汗だくだったけれど、舞台に立つということがこんなにも楽しいということを知ることができました。
本当に素晴らしい経験ができました。
舞台の裏話
今まで退屈だと思っていたクラシックバレエですが、実際に舞台の上で見るとまさに芸術。
バレエはセリフのない演劇だったのです。
セリフがないので踊りで、身体を動かすことで芝居をして、音楽に合わせて物語が進んでいくのです。
これぞ本当に芸術作品で、舞台の上に立つ人たちは子どもから大人までみんなプロ。
そんな中に素人が紛れ込むなんて本当に恐れ多かったです。
あとは男性ゲスト用の楽屋に出入りしていたのですが、プロの男性バレエダンサーがみんなイケメンでかっこよかったですね。
何から何まで煌めいて見えましたし、楽屋なのに緊張しっぱなしでした。
僕なんかが入って本当に良かったのか。
ただ背が高いだけの一般人が。
でも結論を言ってしまうととにかく楽しかったです。
すごくいい経験ができました。
一般男性としてバレエの舞台に立つという貴重な体験ができました。
これは一生の自慢です。
昨日から続いて2部構成となってしまいましたが、僕の舞台の思い出はこんな感じです。
これとは別に、以前の職場では100人以上の子どもの前で踊ったり女装したり漫才をやったり色々しました。
というか色々やらされました。
この話はまたいつの日か。
それでは、また。
