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水平(ホリゾンタル)か垂直(バーティカル)か。日本のコンテンツ産業輸出増加のためにカプセルが進めるポジショニング。

資金調達をしたリリースのタイミングで、今回の調達活動において投資家にプレゼンしていた自分の考えを記載しておこうと思う。


①業界背景

産業市場の拡大は、国内市場1兆6,705億円(前年比102.8%)も貢献するが、海外市場2兆1,702億円(前年比126.0%)の貢献が圧倒的に大きい。

「アニメ産業レポート2025」一般社団法人日本動画協会より

「海外市場」の中でもジャンル別には「商品化(商品化・広告販促・イベント等)」がボリュームが1番多く成長率が1番高い市場だ。

■各社の動き
・ソニーグループ
2020年末にクランチロールを買収し、クランチロールは英語圏向けにマンガプラットフォームを始めたり、海外商品化権を獲得し始めている。

・カバー(ホロライブ)
アメリカ拠点設立。

・東宝
米国映画配給会社GKIDS買収や海外子会社設立を行う。

東宝決算資料より

・電通グループ
電通もアニメ業界のキープレイヤーの1社でグローバルを狙う。

北米、中国、東南アジアを中心にアニメを軸としたグローバルなマーケティングソリューションを提供し、日本のアニメ産業および日系企業の海外展開や、現地クライアントの事業を支援していきます。

電通グループプレスリリースより

②産業の歴史

こうした昨今の市場成長は配信環境の変化から来ている。テレビからYouTubeやNetflixといったインターネットサービスで映像流通がグローバルに届きやすくなった。

ただ前述の「商品化(商品化・広告販促・イベント等)」は各ローカルテレビ配信を主軸にした海外各国の代理店が合わせて海外商品化権を受けることが主流となっていて、映像とは違って商品化をクロスボーダーで行うメインプレイヤーがまだいない。

日本経済新聞より
ルフィの麦わら帽子売るNetflix 日本が取り損ねるグッズ2兆円市場

キャッチーな「取り損ねる」という表現ではあるが、ここからの伸びしろが大きいことは間違いない。

過去に国内市場が大きかったこと、日本人の海外思考が低めなこと(先進国におけるパスポート取得率最下位)、財務的に一部の超優良企業以外は海外市場へリソースをかけることが難しい、などの理由から海外でのマネタイズ最大化の道は険しいと思われる。個別個人の志向を考えても日本コンテンツが好きで産業に従事しているのだから日本以外に住みたいと思う人は少数なのだろうと思う。

③スタートアップとしてのポジショニング

今回の調達活動において、エクイティストーリーについて投資家と話していくディスカッション中に1つのアイデアとして半導体業界におけるバリューチェーンの話が出た。

「台湾がキーポイントである(弊社はグループで百数十名の社員のうちの90%は台湾子会社所属)」という以外、飛躍しすぎている議論とも思ってもいたが、TSMCに関する情報や業界の歴史を調べていくと構造としては似ているところもあると思った。

後述の本とGPTとGeminiに色々教えてもらいました

また下記の書籍を引用すると台湾の人材を活用するグローバルビジネスは相性が良い。当時から比べると円安もあり台湾の物価も上がったが、それでもまだ日本もしくは欧米と比較すると給与水準は安い。現在のTSMCは台湾内では高給企業の代名詞となり、当時ボーナスとして配っていたストックオプション(的なもの)で財を成した社員も多く、弊社もそこを目指して台湾同業界企業と比べると平均以上出せるように意識をしている。それでも他国グローバル企業と比べると人件費面で競合優位性が創りやすい。

勤勉な国民性が生む驚異のコストパフォーマンス
まずは国民が勤勉で、コストパフォーマンスが驚異的に高いことが挙げられる。これは産業が成功を収めるための基本的な要素だ。台湾人には、たとえ残業代が出なくても残業したり仕事を自宅に持ち帰ったりするようなひたむきさと、勤勉で責任感が強いという気質がある。そして台湾の給与水準はそう高くないため、企業の営業コストも抑えられる。つまり台湾企業には、優秀な従業員を低コストで大量に雇用できるという、高い競争力を養うための好条件がそろっている。

(もちろん弊社は残業代は払っている。。^^; 台湾の労働法もそこそこ厳しいので恐らく現在のTSMCもしっかり払っているはず)

こういった背景、業界分析を得て弊社がビジョンとして掲げるのは「海外のコンテンツビジネスにおけるバリューチェーンの川下」のケイパビリティ強化だ。

海外展開は文化理解、現地運営、イベント、コマースプラットフォーム選定、など専門性レイヤーの集合体で局所毎の難易度は高くないながら、クロスボーダーで複数国で実現していくことには難易度があり大きなニーズがあると考えている。

韓国市場でのIPOを果たしたThe Pinkfong Company(ベイビーシャークなど)なども昨年にSmartPLAY社(おもちゃやぬいぐるみなどのマーチャンダイズ(MD)製品を製造)の持ち分売却も黒字化の要因となっており、ソニーグループのような数十兆円、数兆円企業でなければ垂直統合を目指すのは困難なのかと感じる。川上のIP創出企業としての最大の死活問題はIP創出であるため、選択をするのであれば川下の協業は合理的だ。

韓国のIT&スタートアップ業界専門メディア「KORIT」

バリューチェーンにおいて水平(ホリゾンタル)か垂直(バーティカル)を目指すのか、どこにフォーカスして、どの順番で山を登るのか。僕らは川下の水平(ホリゾンタル)にベットする。

弊社が掲げるValueの1つ

④カプセルと僕

留学やバックパッカーを経て、新卒1年目を除きほとんどの社会人人生を海外で過ごし、初対面の方からはほぼ日本人だとは思われてなさそうなくらいには海外に染まっている。

中華圏デジタルマーケのパイオニアCAPSULE社、日本企業が10年で台湾広告業界トップクラスになれた理由…中山淳雄の「推しもオタクもグローバル」第112回 (超時間インタビュー頂いた記事)
中山大先生の新刊も貼っておきます。

gamebizより

スタートアップ創業者として創業者マーケットフィットについては考えるが、現在の事業はフィットしていると思っている。「海外で苦労したことは?」とよく聞かれるのだが正直答えに困る。僕の中では普通にやっていて特別なことはしていないつもりなのだが、恐らく「現地理解を進め適切な判断を行う」というのが僕の数少ない能力の1つなのだとようやく理解し始めている。

カプセルは現在台湾を中心に100名以上の外国人、半数以上がバイリンガル、トリリンガルの人材が在籍している。今月もロサンゼルスでコラボカフェやランニングイベントを台湾採用の台湾人1名、タイ人1名が長期出張で運営している。

次の注力地域を韓国と定め、今回の資金調達で加速する予定だ。直近1−2年で様々な地域での事業を試してみたが、現在のマーケット及び今後の欧米進出を考えた末にそう決定した。現在の弊社北米事業でもチャイニーズアメリカン、コリアニーズアメリカンといったアジア系アメリカ人との仕事が多く、弊社の台湾人材リソースに加え、韓国人材リソースが欧米でも有効活用できると考えている。現在北米かヨーロッパをどちらを先に進めるかまだ検討しているところだが、日本、台湾、韓国の各国から人材を送り込んでいく。

まだまだ弊社の力不足でお役に立てる範囲が限られているが、コンテンツ産業の海外売上高 20 兆円に貢献できるようになっていきたい。

経済産業省 エンタメ・クリエイティブ産業戦略 ~コンテンツ産業の海外売上高 20 兆円に向けた 5ヵ年アクションプラン~

日本ではあまり多くの数は採用していないのですが、ここから北米やヨーロッパに広げていくときに日台韓の既存ミックスチーム、各ローカル採用メンバーと合わせて開拓していくつもりなので、興味あるからはぜひ連絡ください~


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