水不足(お題三つまとめ丼)
🍊第53回 3つのお題(日本むかし話)
🎈お題①:「百年桜」
🐾お題②:「天女の羽衣」
⏳お題③:「雨を待つ龍」
このお話しは遠い遠い昔の噺です。
その村には100年生き続けている桜の木がありました。
その桜の木に毎年毎年桜の花が満開に咲くのですが、
何故か今年は咲く気配がないのです。
何故なら、最近雨が降らないのです。
村人がどんなに雨乞いの祈りを捧げても
雨の降る気配が全くないのです。
大いなる水不足の為、村人達の生活もままならないのでした。
その悲惨な現状を見ていた一人の天女が、
雨を降らせる龍神に会いにいきました。
天女が言いました。
「龍神さん、村人が水不足で困っているわ。
お願いだから、雨を降らせてあげて!」
と、懇願しても、龍神は黙っています。
さらに天女は言います
「何故、雨を降らす事が出来ないの?
何処かで目詰まりしているの?」
と、声を荒げて聞くのですが、
龍神様は、困った顔を見せるだけで、
応えてはくれません。
「じゃ、仕方ない、私の羽衣をあげるから雨を降らせなさい。
あなた、以前から欲しがっていたでしょう。
天女の羽衣を・_・〆」
「羽衣を欲しい事は、欲しいんだが・_・〆」
と、後の言葉が出てこない龍神様です。
苛立ちを隠せない天女が言います。
「いったい何処で目詰まりしてるのよ!」
沈んだ声で龍神様が言いました。
「雨を降らせる道があるんだけどね・_・〆」
「何処のにあるの、その道は?
そこで目詰まりしているのか?」
天女の声はヒステッリックで龍神様を威圧しています。
「そこに石があるんだよ」
と、意気消沈の龍神。
「石があれば、どかせば良いじゃない」
「だって、簡単にはどかす事が出来ないんだよ」
「どうしてよ!
石ぐらいどかしなさいよ。
貴方、龍神でしょう。
神様でしょう!」
「それが出来ないだよ。
だってその道は、僕の体の中にあるんだよ」
「身体の中にあるって何よ?」
「僕、尿道結石でね。
石が詰まってオシッコが出来ないんだよ」
と、恥ずかしげに龍神が言うが
「オシッコが詰まったぐらいで、何故雨を降らせないのよ」
「君、知らないのかい?
雨って僕のオシッコなんだよ」
「・_・〆・・_・龍神のオシッコ!?
雨は龍神のオシッコだったの!?
そんな所で目詰まりしていたのね」
