見出し画像

【AI採用時代の面接】候補者の6割が離れる理由と、面接官に残る仕事

採用の現場にAIが入り込んでいる。求人票の作成、スカウト文面、書類選考のスクリーニング。企業向けの調査では、およそ6割の会社が採用活動のどこかでAIを使っていると答えている。

ところが、それを候補者の側から見ると、少し違う景色が見えてくる。

TalentXが2026年に中途採用候補者を対象に行った調査では、「選考でAIが使われているとわかると志望度が下がる」と答えた人が59.8%にのぼった。一方で、候補者が採用担当者に最も求めることとして挙げたのは、「自分を深く理解した対話」だった(40.1%)。

AIが悪い、という話ではない。ここで起きているのは、もっと構造的なことだ。


人はAIに「効率」を、人には「理解」を求める

同じ「対応が速い」でも、相手がAIか人かで受け取り方は変わる。AIの速さは歓迎される。だが、人からの対応にまで効率だけが透けて見えると、「自分は数として処理されている」という感覚が生まれやすい。

候補者が面接に持ち込んでいる問いは、突き詰めれば一つだ。「この会社は、自分という個人を理解しようとしているか」。効率化のためだけにAIを前面に出す選考は、この問いに「いいえ」と答えているように受け取られてしまう。

だからこそ、AIが定型業務を引き受けるほど、人間の面接官に残る仕事の輪郭がはっきりしてくる。それは、目の前の一人を理解しようとする対話そのものだ。

「理解しようとする対話」は、その場では生まれにくい


ここで見落とされがちな点がある。理解を示す対話は、面接官の人柄や熱意だけでは作れない、ということだ。

組織心理学の分野では、「すべての候補者に同じ基準で、設計された質問を投げる」構造化面接が、数十年前から最も予測精度の高い面接手法だと知られている。にもかかわらず、実際の面接の多くは、その場の思いつきや第一印象に流れてきた。用意がないまま向き合うと、面接は「評価する側とされる側」の関係に固定されやすい。

問いをあらかじめ設計しておくことは、面接官の準備不足を補うためだけのものではない。それは、「あなたのことを、行き当たりばったりではなく、ちゃんと聞く準備をしてきました」という姿勢を、候補者に見える形にする行為でもある。用意された問いは、面接官の「あなたを理解したい」という意思の、いちばんわかりやすい証拠になる。

問われているのは、候補者ではなく、面接の設計かもしれない


採用がうまくいかないとき、私たちはつい候補者の質や応募数に原因を探しに行く。だが、候補者の6割が「AI選考だと志望度が下がる」と答え、4割が「理解してほしい」と言っているとき、見直すべきは集め方より、会ったあとに何を差し出せているか、なのかもしれない。

あなたの面接は、相手を評価する場になっているだろうか。それとも、相手を理解しようとする場になっているだろうか。その違いは、当日の空気ではなく、面接の前にどんな問いを用意したかで決まる。

面接で交わす「その人を理解するための問い」は、思いつきではなく、設計から生まれる。面接の台本を用意することから始めたい。 [LP:面接準備くん https://mensetsu.saiyoshien-kun.jp/lp]

・TalentX公式プレスリリース talentx.co.jp/news/p260618(一次情報・恒久ID)

いいなと思ったら応援しよう!