【メルカリ】1万円の巾着袋が売れる理由を、持ち主も知らない|第14戦
あなたなら、一万円で丈夫なPORTERのバッグと、Supreme × Jordanの巾着袋が並んでいたら、どちらを選びますか?
今日の田中は、持ち主が袋から出すこともなく、使い道さえ説明できないドローストリングバッグへ10,999円を払い、機能でバッグを選ぶヤギヲの常識をスタンドまで運んだのであります!
カキーン!
Supreme、Jordan、新品未使用。
ヤギヲ選手が理解できない三つの球を、田中選手はまとめて購入通知へ変えました!
販売利益9,685円。
それでは第14戦の模様を、出品者のヤギヲさんの解説でお届けします。
--
「なあ田中、それ一万円あればPORTERも買えるぞ?」
黒い袋の中には、SupremeとJordanが組んだドローストリングバッグが、巾着を締めるひもまで新品のまま入っていた。
袋から出してもいないものに、一万円って、どこを見たらそうなるんだ。
ヤギヲは一度も肩へ掛けず、荷物も入れていない。
物を入れて運べる。バッグとして分かるのは、だいたいそこまでだった。
いや、これに一万円出すなら、ちゃんとした鞄を買わんか、普通。
一万円のバッグって、厚い生地、丈夫な縫製、ファスナー、内ポケットがあり、何年も使えるPORTERみたいな鞄だろ。
一方、目の前にあるのは、ひもで口を閉じる袋である。
素材の厚さと収納の数をどう足したら、10,999円へ届くんだよ。
ただ、ヤギヲには以前、BAPEのスニーカーに付いていた青い袋だけが、約5,000円で売れた経験があった。
靴ではない。
袋だけである。
「へぇ、これが売れるんだ」
そのときも理由は分からなかったが、田中の球場では、物を入れる性能とは別のところに値段が付くらしい。
ヤギヲは今回も、自分の分からない価値を勝手に説明せず、商品名へSupreme、Jordan、ドローストリング、新品未使用と並べ、販売価格を10,999円にした。
これで買うなら、もう田中のほうが詳しいやろ。
商品ページへ出したあとも袋は開けず、家の中で新品の状態を保ったまま待っていると、7月1日、値下げの質問もサイズの確認もなく、10,999円の購入通知が届いた。
「売れた……いや、何で?」
ヤギヲは通知を喜びながら、同じ画面へ理由まで表示されていないことに、少しだけ困った。
売れたんなら、ついでに何で買ったかも教えてくれよ。
販売手数料1,099円と送料215円を引けば、販売利益は9,685円になる。
数字だけ見れば、文句のないホームランやないか。
それなのに打った本人は、どの球が田中に見えていたのか分からない。
Supremeだからなのか、Jordanとのコラボだからなのか、新品で残っていたからなのか、それとも全部がそろった巾着を探していたのか、購入理由は田中にしか分からない。
私がバッグへ求めるのは、丈夫さと収納と使いやすさなんだけどな。
田中がこの商品へ10,999円を払った理由は、少なくとも、それだけではなかったはずである。
こいつ、袋を買ったんじゃなくて、SupremeとJordanが同じ場所にいる状態を買ったんじゃねぇか。
本当のところは確認できない。
ただ、BAPEの青い袋が約5,000円で売れ、今回の巾着が10,999円で売れたことで、ヤギヲの採点表にない項目へ、田中が続けて丸を付けたことだけは分かる。
自分なら買わないし、価値も分からないが、だから売れないとは限らない。
出品者の仕事は、すべての価値を理解して語ることではなく、ブランド、状態、付属品を間違えずに並べ、それを探している田中が見つけられる場所へ置くことなのかもしれなかった。
ヤギヲは黒い袋を開けないまま梱包し、最後まで中の巾着へ触れずに発送した。
一万円なら、やっぱり私はPORTERを選ぶけどな。
一方、田中が選んだ一万円の使い方も、9,685円の販売利益として成立している。
この打席は、田中の価値観を理解した勝利ではなく、理解できないまま邪魔をしなかった勝利だった。
あなたなら、一万円で丈夫なバッグと、好きなブランドの巾着袋が並んでいたら、どちらを選びますか?
機能では説明できないのに欲しくなったものがあれば、何にお金を払ったのかコメントで教えてもらえると、次の田中の球を読む励みになります。
いいなと思ったら応援しよう!
ここまで読んでいただきありがとうございます。
「面白かった」「また読みたい」と思っていただけたら、応援していただけると嬉しいです。次の記事を書く力になります。