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ドリーム・ホーム実現に向けてさぁ、頑張るぞ!!【#6家にまつわるストーリー】

年が明けて2020年です。

このような運びからの続きです。

建築会社との契約を終え、次は建築費用を借りる銀行とのクロージングです。建築会社の示した全ての金額が適正かを見極め、建てようとしている家に銀行がお金を貸すだけの価値があるかをしっかり調べられます。

建物が完成している既存住宅のような普通の住宅ローンは使えません。何もないところから始めるプロジェクトに対して貸付を行うため、なにかと複雑なので、建築ローンはどこの銀行でも扱っているわけではありません。

幸運にも、最初の家のときからお世話になっている銀行では、コンストラクションローンを扱っていたのでお願いすることにしました。すでにお互いに信用も築いています。

支払い能力があるかはもちろんのこと、これまでのお金に関わる全ての履歴を審査され、新築の場合には建物が建てられていくたびに、銀行が現場に訪れては州政府のルールに則った建て方がされているかも含めて、厳正に確認、確認、確認を重ねながら、何回かにわけて建築にかかっていく費用の支払いが行われます。

土地はわたしたち夫婦で登記しているので、ふたりの土地ですが、建築業者との契約は夫だけがサインをしました。つまり、建築に関係する要望は全て夫のみの意見が採用されることを意味します。わたしが横からこうしてほしいと言っても、夫がサインしないかぎり聞き入れられません。

もともと、この時点で夫は健康でしたからあたりまえといえばあたりまえです。自分の夢の家を建てるつもりですから、ふたりの契約にするといちいち変更が起きるたびにふたりの名前を求められるのもめんどくさいと考えたのです。

加えて、銀行からも夫の名前でのみ借りました。わたしには米国での定収入はないので、夫単独の収入を元に借りたのです。こうしておくことで、万が一支払えないことが起こったときには、担保として土地と家は銀行にとっていかれたとしても法的にわたしに残債義務はないからです。

とまぁ、ややこしい話はこれぐらいにして、そんな感じで夫の夢の実現は着々と進められ、建築中の家の保険にも入り、2020年1 月3日に銀行ともぶじにクロージングできました。

自分で設計した家なので、夫の頭の中には全てが3Dでイメージできるようですが、わたしの頭の中には3Dはおろか2Dすらイメージできないままでした。図面もあるのですが、わたしの頭では図面を見てもちんぷんかんぷんでした。もちろん、トイレがどこにあるとか、キッチンの位置程度のことはわかりましたけど……。ビジュアルなイメージはわかないのです。

夫には「どうして図面にこれだけ詳しく描かれているのにオマエの頭ではイメージにならないんだ?」と不思議がられましたが、たぶんそれって「どうして夫は音の高い低いがわからないのだろう?」と似ていて、持って生まれたDNAの仕業なのではないかと想像しています。

それはともかく、わたしにとっては夫の夢の家ができればそれでいいことでした。

「できれば調理コンロは電気よりガスがいいな。広いキッチンさえあればそれでいい。あっ、玄関に階段のある家はイヤかも。ついでにデッキが大きい家もイヤ」

自分がこれまでに住んだ家から学んだこととしてそんな程度のことは、言っていた気がします。(もっとも聞きたくないことは聞こえない夫ですけどね)

日本の家も米国の1軒目の家、この時点で住んでいた借家にも入り口までに階段がありました。2軒目に住んでいた大きな家は階段はなく玄関ドアが広くて、入ってすぐがキッチンだったので買い物から帰ったときに、荷物の搬入がしやすく階段のない家は便利でいいなと思っていました。

米国で最初に住んだ家には夫が大きなデッキを作ってしまったのですが、夏は外でBBQしたり、外でもくつろげたりでいいけど、雪に閉ざされる冬には、凍えながら雪かきはたいへんでした。

デッキの雪などほっておくこともできますが、木製のデッキを何ヶ月も雪をのせたままにしておけば傷むので、わたしは気になってしまうのです。夫はその点、そのうちとけるとほっておくタイプ。見かねてわたしは動いてしまうわけです。

いつもメンテナンスをいちばんに考えてしまうわたしに対して、夫は有ることのメリットだけにフォーカスするようです。まったく凸凹な夫婦です。

さて、現場に戻ります。

まずは公道から建築現場に続く、つまり家を建てる場所への道が作られました。家が完成すればここがドライブウェーとなります。

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道ができると、いよいよ「夫の人生を架けた壮大なプロジェクト」が始まることが実感できました。

広大な土地のどこに家を建てるのかを決めるために、ふたりで寒空の下、現場にでかけました。夫はなにやらあちこちを計測しはじめています。広大とはいえ、平坦な部分は限られており、公道に近い側には池があったり、坂になっていたりで家を建てるには不向きです。

もともと、夫はプライバシーを重視したいので、公道からは見えないぐらいに奥まったところが好みなのですが、公道から遠ければ遠いほどドライブウェーは長くなるので、冬の雪かきは?とまたまた心配が頭をよぎります。電気やガス、ネットケーブルなどのラインも長くなるし、道路の舗装もたいへんそうです。

言われるままにメジャーの端を持って立っているわたしでしたが、夫の頭の中ではできあがった家の位置をどんどんイメージしていたのでしょう。次回、現場マネージャーさんと会うときに、「ここ」ときちんと指示ができるようにと準備に余念のない1月終わりの夫でした。

家の基礎を入れてもらう場所は決まりました。

激寒のミシガン州ですが、家から車で13分の現場をちょくちょくと覗きに行く日々が始まりました。同時に世界に広がりはじめたコロナ関連のニュースが不気味な気配を漂わせはじめていました。

ただ、このころから夫の体調がすぐれないようでした。2月の8日に尿の出方に違和感があるようなことをこぼすので、近くのクリニックに行ってみたところ、尿路感染症だろうということで抗生剤を処方され服用をはじめました。

薬が効けばすぐに治ると、軽い気持ちでいましたので、わたしたちの暮らしはいつもどおり。州立大学のプロフェッサーだった夫もいつもどおり授業をし、論文を書き、2月の後半は恒例となっているラスベガスでのコンファレンスにわたしもいっしょに行きました。

⬇これはそのときの関連記事です。

ラスベガスから戻ってさっそく現場の確認に行くと、地均しが終わり、基礎を入れるところが決定していました。

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さて、2020年の2月もおしまい。

今では世界がビフォー、アフターと呼ばれるようになりましたが、これからアフターが始まるとはこのときには夢にも思っていませんでした。

【#7家にまつわるストーリー】に続く

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yahoi /ライフエディター・エッセイスト 🌺 共感、応援いただけたならうれしいです。 感謝の気持ちは次のどなたかに恩送りします。

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