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千葉県外房グルメガイド

私は千葉県の外房、つまり太平洋側に住んでいる。九十九里浜の沿岸と言ったほうがわかりやすいかも知れない。農業や漁業、畜産業が盛んな地域であり、道の駅などでは良質な食材が安価で手に入る。

ここでは地元民の目線による、本当におすすめの食材を紹介したい。

栄養だし(緑川商店)

いわし節・かつお節・そうだ節の混合魚粉。ただの煮干しではなく燻製したいわし節であることがポイント。以下で紹介する、各地の道の駅などで売っている。かさばらない上に日持ちする乾物なので土産物にもうってつけである。値段は80グラムで500円くらいで、ここ10年くらいで値上がりはしているものの、同等の商品と比較するとかなり良心的な価格である(たとえば市販の削り節と比較してみるとよいだろう)。

基本的な使い方は、もちろん出汁をとること。汁物に使えばこの粉末ごと飲むことになるので栄養満点である。ラーメンなどのトッピングとして仕上げにかけてもよい。ラーメン屋さんなどで使われている魚粉の上位互換である。普段料理をしない人であっても、カップ麺にかけたりする使い道がある。

公式サイト的にはアンチ化学調味料のようだが、聡明な読者諸氏であれば、この手の魚介系のうま味は味の素のグルタミン酸ナトリウムと組み合わせてこそ真価を発揮するということはご存知のはずであろう。最もシンプルでわかりやすいのはペペロンチーノで、味の素入りで作ってから仕上げに栄養だしを振りかけてみよう。飛ぶぞ。

マッシュルーム(道の駅 季楽里あさひ)

千葉県旭市は、知られざるマッシュルームの名産地である。マッシュルームといえば、スーパーではパックに4個くらい入ったのが300円ほどで売られるような高級品だが、ここでは同じ300円で袋いっぱいに600グラムくらい入ったものを買える

おそらくは規格外の不揃い品と思われ、大きすぎたり小さすぎたりするものが混在しているが、味の面では全く問題はない。炒め物に、スープに、あるいは生でそのまま(マッシュルームは生で食える)。色んな形で飽きるほど召し上がっていただきたい。

個人的なおすすめとしては、みじん切りにしてバターで炒め、醤油と味の素、好みで少量の砂糖や胡椒、おろしニンニクで味付けをして、ご飯にかけて生卵とともにかっ食らうことである。もちろんトーストに塗ったりパスタに和えたりするのも最高である。同様のコンセプトでは「マッシュルームイチバン」という瓶詰めが商品化されているが、自作のほうが安上がりだ。

なめろう(横芝光町 フードショップいちはら)

限界ニュータウンでお馴染み、横芝光町の名店。なめろうは後述のように自分で作ったほうが美味だと思うが、なかなか手間がかかるので手軽に買って済ませるのも手だ。道の駅でも買えたりするが、味と値段のバランスがいいのはこのスーパーである。本通りから外れてやや分かりづらいところにあるので見逃さないように。

ここは本来肉屋のようで、そちらも充実している。鍋用の処理済み豚モツや、俵型のメンチカツが格安で売っていたりする

海水ねぎ(道の駅 山武市おらい蓮沼)

畑に塩を撒くのはカルタゴ農法などと呼ばれ、某ゲームでは初心者がやりがちな失策としてネタにされているのだが、それを大真面目に行っているのが我らが山武市である。畑に海水を撒くという狂気の発想が、甘くて立派なネギを生み出す。何キロも入った大袋で買っていく人も多く、午後には売り切れたりする人気商品である。

長ネギといえば白い部分しか食べないような軟弱者も多いと思うが、海水ネギは青いところも積極的に食べて欲しい。細かく刻んで低温で炒めてから、炒飯や焼きそばを作ったりすると最高である。水炊きを作る時などは肉と一緒に最初に煮込んだりするのもよい。

タイ料理の屋台(道の駅 山武市おらい蓮沼)

週末になると屋台が出店する(詳細はリンク先を要確認)。天ぷらや唐揚げの店、餃子やラーメン、ケバブやインドカレーなど、魅力的な店が多いが、中でもおすすめはタイ料理の屋台だ。現地のお母さんが経営する店舗の出張で、タイカレーやトムヤムクン、パッタイ(米粉麺の焼きそば)、日替わりの煮込みや点心類などが300円~500円で楽しめる。

なお本店は求名駅(東金市)の近くにある。しかし調理器具を屋台のほうに集約している関係で、本店より屋台のほうがメニューが充実しているという。

一切の気取りがない素朴な料理というのが特徴だ。トムヤムクンには玉ねぎやしめじ(フクロタケどころかマッシュルームですらない!)がごろごろ入ってたりするし、豚足の煮込みなどはボリューム満点。ガパオは二郎系と呼ぶ人がいるくらいニンニク増し増しのガテン系。現地のおふくろの味ってきっとこんな感じだろうなと想像できる。普通は食べずに残すであろうレモングラスなどの香草類についても、「全部食べられるよ、栄養あるよ!」と元気な声で教えてくれる。そういう雰囲気の店である。

店内では(週末以外でも)パッタイなどの弁当が売っていることもある(これは後述する東金の道の駅にも卸している)が、ぜひ肝っ玉タイ母ちゃんとの会話を楽しみながら味わってほしい。ただしパクチーは言わないと出してくれない(しかも品切れが多い)ことに気をつけたい。

鮮魚(海の駅 九十九里)

「道の駅」ではなく「海の駅」である。これは管轄の違いによるものらしいがよくわからない。

九十九里といえばもちろん鮮魚である。売店の奥には鮮魚専門のコーナーががあり、その日に上がった魚や、あるいは取り寄せたもの(例えばサンマは北海道産が多かった)が並ぶ。来るなら午前中がおすすめだ。

なかでもおすすめはイワシとアジである。とれたての地魚が1キロ入って300円~700円くらいで買える。もちろん生で食べられるほど新鮮だ(とはいえ、一応確認してみよう)。

イワシやアジは頭とワタを取ったら皮を剥いて、中骨ごと叩いて「なめろう」にするのがおすすめだ。そのままだと骨ばっていてやや食べづらいが、深皿やバットに平らに均して酢をかけて数時間締めると、ほどよく柔らかくなる。これは都会の店ではまず見られない本場の漁師スタイルで、新鮮な地魚が手に入ったらぜひ真似していただきたいところだ。

キノコ・野菜類(道の駅 みのりの郷 東金)

生きくらげ、ひらたけ、ベビーしいたけなどの珍しいキノコを売っている。とにかく買おう。そのまま全部使えるベビーしいたけ(菌床)が安くて美味くてマイブームである。バターで炒めたり鍋に入れたり。

また野菜や香草類が充実しているのも特徴である。このあたりではなかなか見られないディルなどのハーブを買ってみたりするのもよい。個人的によく買うのは葉っぱ付きの大根である。他の道の駅などでも入荷するが、一番手に入りやすいのがここだと思う。

冷凍元気豚(道の駅 みのりの郷 東金)

元気豚といえば千葉のブランドポークである。道の駅では、使いやすいように冷凍した挽肉や、薄切りばら肉が売っている。業務スーパーにある冷凍豚の上位版のようなものである。

豆腐(豆厨ゆばせい)

レストラン併設の本店ほか、前述の東金道の駅や、サンピア東金店などで買える。このクオリティの豆腐がこの値段(1丁350グラムで150円以下)で買えるの?!という驚異的なコスパである。手に取ってみるとわかる密度の高さ! そのまま水切りせずに麻婆豆腐に使えるくらいである。もちろん国産大豆使用。

店内レストランのおすすめメニューも麻婆豆腐。半球状の豆腐を大きく四つ切にするという独特のスタイルで提供してくれる。唐辛子や花椒もペッパーミル付きで出してくれて、好きなだけ辛くできるのもうれしい。

外房地域には、他にも小川屋や五木田(徳兵衛屋)といった豆腐の名店があるのだが、個人的な一押しはゆばせいである。

その他

他にも安くて美味しいものを見つけたら追記するつもりである。地元民の方々が見ておられれば、ぜひおすすめの店や食材を教えていただきたい。