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発達特性がある方が生きやすいのでは?

ずっと雑誌の編集者をやってきた人で、41歳のときに編集者を辞めて介護業界に入った人と、先日一緒に仕事(双方とも本業は別にある)をする機会があった。

彼がなぜ介護業界に入ったのかは、「話始めると1時間も2時間もかかる」と言われたので特に深く突っ込まなかったが、41歳でヘルパー資格を取得し業務を始め、5年後に国家資格の介護福祉士の資格を取得し、さらに5年後に介護支援専門員(ケアマネ)の資格を取得して、以来ずっと現在もケアマネをサラリーマンとして続けているという60歳代後半の高齢者であった。

かつての私の専門であったシステム開発の世界も、昔は海千山千の様々な背景の人に溢れていたが、2000年の介護保険導入以降は介護業界も海千山千の様々な背景の人々に溢れていると思う。

要するに誰でもできる仕事として門戸は広く開いている業種である。システム開発も昔は猫の手も借りたい慢性的な人手不足だったので、やる気があれば誰でも入っていけた。職種が自分に合うか合わないかは、どんな職種でもあることだから、システムの仕事も同様であり、如何せん人が足りないので入っていく間口は広かったという感じである。

例えば私のように心理学をやっていた学生とか、あるいは数学科の学生、意外なところでは哲学科の学生の就職先は、学校教員になるくらいしかなかったので、一応は論理的思考ができる心理・数学・哲学の学生は、システムの世界に入っていくというのも良くある話であった。

高度な数値解析とか科学技術計算をするソフトウエアを作るのでなければ、物流とか販売管理などの事務処理系のソフトウエア開発は、四則演算ができれば(嫌いでなければ)誰でもできる仕事である。だから今の時代はAIが代わりにやってしまうので、その仕事は消えゆくものになるだろう。

皮肉なのは、自分たちが作って来たソフトウエアに、自分たちの仕事が奪われるという構造だ。コンサルタントの仕事もなくなる。コンサルもハッタリが利いて体力さえあれば誰でもなれる仕事であるので、今後はAIに取って代わられる。

話変わって、介護や福祉の仕事は人手が足りない。そして変な意味ではなく、四則演算ができなくても出来る業務で、日本語さえ出来れば(嫌いでなければ)明日からでもできる。資格は仕事をしながら取得すれば良い。だから、動物園のように様々なバックボーンの人々が蠢いている。

仕事に困ったら(一時的でも良いので)食い扶持を繋ぐことはできるし、副業も(最近ではカイテク等の隙間バイト)し放題だし、さらにはユニバーサル雇用として「障害を持っている人々の雇用」にも介護や福祉仕事は広まっているので、間違っても生活保護受給者になることは避けられるし、社会参加と社会貢献をしながら十分な収入を得る道でもある。

そういう意味で、一般企業とか商社とか金融保険とか、概ね同質の人間が揃っているであろう業種と違って、自分が関わったシステム開発とか、コンサルとか、介護や福祉の業界は異質な人々ばかりがいたので、動物園のように楽しい世界だと思える。

同じ業界内での複数の転職も、異業種への参入や転職も、副業もフツーの日常になっている現代だから、色々と業界で遊んでみるのも良いと思う。昭和な私たちの時代は副業完全禁止(副業は解雇理由となる)で、転職する人間はダメ人間認定だった時代と比べると、忙しない感じはあるが、上手く活用すれば自分スタイルを通して仕事や生活ができる時代が今だと思えて羨ましくもある。

「自分はこうだ」「これしかない」と決めつけるのはナンセンスで、人生100年なのであらゆることにチャレンジしてみるのが良いだろう。もちろん、それを忙しない、高ストレスだと感じるなら、静かに一つのことに没頭するのも良いだろう。

ムリに時代に合わせようとすると疲弊するので、時代に乗らなくても構わないが、かといって時代の流れの毛嫌いに固執することもナンセンスである。そういう意味では、今の時代はADHD的で多動な人や、ASD的な人の方が、工夫をすれば「むしろ生きやすい時代環境」なのではないかと思えてくる。

元編集者の人の話がどこかに行ってしまったが(笑)初めて一緒に仕事をして軽い会話しかしていないので、次に会うようなことがあれば、その1時間も2時間もかかる介護業界に入った経緯の話を聞いてみたいものだと思った。

今の時代、ひとつのことに留まる事の方が難しい状況になっている。上手い出し方で多動に生きながらも、自分のこだわりを大切にした生き方が合う社会ではないかと思うのだ。

話は変わるが、この写真の「ばらちらし」は宝石箱のように美しい。皆が違っているからこその調和があり、美しいのである。
#note   #エッセイ   #高齢者   #フリーター   #役立たず
【記】やく・たたず(屋久 佇(竚))

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