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エイベックスのサイバーエージェント出資から知るべき音楽ビジネス構造変化

 様々な噂が飛び交っていたエイベックスを取り巻く状況が、一旦、落ち着くのかなというホッとしたニュースでした。
 この数ヶ月、特にこの数週間、色んな情報、噂、怪情報が飛び交っていました。僕のところにもここには書けないような様々な話が飛び込んでましたが、僕自身は利害関係者ではないので、客観的にどういうことなのかという解説だけ簡単にしておこうと思います。

 まずは、両社の創業者、松浦さんと藤田さんが個人的な信頼関係があって、それをベースにした出資なのだろうと推察できることです。「ウマ娘」の大ヒットもあって、資金的に余裕があるサイバーエージェントと、本社ビル売却が必要だったエイベックスの状況が背景にありますね。AWAという音楽ストリーミングサービスを共同事業として行っている関係から言っても、個人的な友情だけではなく、経営の安定に協力するのは経済的合理性があります。
 約12.25%の筆頭株主というところに藤田さんの経営者としてのバランス感覚を感じました。15%を超えて取締役派遣すると、持分法適用になる可能性が出てくるので、「そこまでは行かない」という意思表示であり、ただ、筆頭株主になることで、「何かあったらサイバーが出ていくよ」という抑止力となり、ホワイトナイト的なポジションの可能性も見せておく、ということなのでしょう。
 雑誌FRIDAYで「エイベックス買収する」発言の高山某という方のインタビューは、功名心だけの薄っぺらな発言に見えましたが、海外のファンドが5%近く株を買い足している届け出はあるので、株取得に関して誰かの何らかの動きはあったのでしょうね。

 僕が資本市場の動きや、全体的な報道で気になるのは、音楽ビジネスの本質的な構造変化に皆さん鈍感なことです。レコード会社もプロダクションも、デジタル革命のフェーズが進むことで、従来のビジネスモデルが賞味期限切れになっています。「エンタメはコロナが収まれば復活するんでしょ」みたいな見方をしている気がして、アナリストもメディアもわかってないなーと感じます。
 ちょうど、各社の決算も出てきたので、資本市場の専門家の友人と始めた「エンタメ企業の経営分析」で語っていこうと思いますが、沼田君からは、Amuseの決算結果を見て「アナリスト分析より山口予測が的中していた」と高評価をもらっています。彼はサイバーエージェントの(非常勤)取締役なので、エイベックスについては語れないと思いますが、日本の株式市場がエンタメビジネスの構造変化を理解できてないという問題点は、具体的に整理して指摘していくつもりです。お楽しみに。

 今回のサイバーエージェントの出資で、エイベックスは最悪の自体は免れたと思います。僕にとっては、経営が悪化して、よからぬ輩が経営者になったり、過去の優れたヒット作品の権利が、中国企業など外資に流れることは悪夢だったので、それは避けられる展開になって、ホッとしています。
 エイベックスチャイナの活発な動きなど、少しずつ光も見えてきているので、頑張ってほしいなと思っています。

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