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引越しが決まりました

名古屋の果てから引越すことが決まった。今住んでいる場所は駅まで原付で20分かかり、混雑時にはそれ以上の時間を要する。大阪に戻るまで、、!となんとか堪えてきたが、帰阪が先送りとなった今、これ以上この場所に住むことはできない。

部屋を探しに訪れた一軒めの不動産屋さん。担当者は26歳の男の子だった。駅の東側希望なのに北側や西側を、徒歩15分圏内といっているのに20分以上かかる物件を提示され、うまく話が通じないもどかしさがあった。

恋愛相談を持ちかけてくれたりとかわいらしく、真摯しんしに対応もしてくれたが、なんだか方向性が違っていた。紹介してくれた部屋は気に入らないものばかりだった。

相談内容は結婚の決め手や時期について。きちんと恋人に向き合える真面目な性格だとは思うが、部屋探しは他に頼むことにした。新たに伺うお店でささやかな奇跡が起こることなど、そのときのわたしは知る由もなかった。

二軒めで担当してくれたのはFさん。前述の男の子より幾分もしっかりしている。名刺には宅地建物取引士と書かれていた。

わたしが大阪から来たと話すと、Fさんも小学生のときに大阪に住んでいたという。それはまぁ、よくある話。大阪で名古屋出身の方に出くわすように、名古屋の果てにだっているだろう。へー、そうですか。ちなみにどこにお住まいだったんですかと聞いてみると、かつての彼の住まいは、わたしの実家の隣町。まさかまさかで、最寄駅が同じだった。

少々猫をかぶって接していたわたしだが、驚きのあまり「やばぁ!」と叫んでしまった。大阪出身者にも知らないといわれるほどのマイナー駅。遠く離れたこの地で馴染みの名前を聞けるとは!アドレナリンで、毛穴からブワッと汗が噴出するのを感じた。

何ヶ月も前、Fさんのいる不動産会社からほど近い駅で、駐輪場のおじさんに話しかけられた。ばりくその大阪弁を話すわたしに「関西出身?」と聞いてくれたことをきっかけに、おじさんがかつてわたしの実家がある街に住んでいたことがわかった。バイク駐車場の場所を聞いた一瞬のできごとだったが、「こんなところであなた様にお会いできるとは!」とえらく感動したものだ。

「ちなみにお父さんは近くで働いてますか?駅の駐輪場とか」

Fさんに聞いたが、もちろんそんなはずはなかった。ここいらにわたしの地元話ができるひとがこんなにいるわきゃないと、2人を無理やり親子に仕立て上げようとしていた。ふたつの奇跡がみっつめの奇跡に繋がるのではとたかぶったが、わたしから見たおじさんは一般的におじいさん寄り。冷静に考えて、Fさんのお父さんではなさそうだった。

そんなFさんに紹介してもらった部屋に住むことが決まった。なんだか強い縁を感じる。冒頭で「名古屋の果てから引越しする」と書いたが、名古屋市ではないので果てに変わりはないかもしれない。だが、最寄駅まで徒歩7分、名古屋駅まで電車で15分という夢のような立地だ。理想の暮らしとの距離が縮まっているのを、ひしひしと感じている。

友人にお届けした手編み巾着
かわいい写真を送ってくれた

トップの写真は愛すべき地元。
お正月に家族で神社まで歩く道すがら撮ったもの。

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