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若いのに相談フィー専門のFPになりたいって?それはやめとけ

FPの三大業務は相談・執筆・講演と言われていますが、ボリュームゾーンは個人相談業務をしている人たちです。

「相談」業務は、一般的にコミッション型とフィー型に分類できると言われています。

コミッション型とは無料相談会やセミナーを足掛かりに、保険・金融商品・投資用マンション等を紹介し、その仕入れ元から仲介手数料などをもらい生計を立てている「FP」です。(「 」を付けたのは皮肉です。)

多くのコミッション型FPは手数料稼ぎが目的であることをできるだけ隠そうとしていますし、最後までバレずに裏でこっそりともらう「ステルス型」も存在します。

一方、フィー型FPとは相談そのものを有料化しており、その多くは「商品を売らないので利益相反がない」を看板に掲げています。

顧客本位に解決していくことを業とするフィー型が理想的なFPと言われていますが、もしあなたが若く働き盛りの年頃で、フィー専門に賭けて独立開業を考えているのであれば、私は「それはやめとけ」と言います。

理由は以下の3点です。

① 安売りできる競争相手が多い
② その相手は実力者であることが多い
③ よって打ち勝つコスパが悪すぎる

順を追って説明して参りましょう。

① 安売りできる競争相手が多い

フィー型FPを俯瞰してみると、実は主婦層、退職者層、副業者層の人たちが多いことに気がつきます。

共通点は「別途、安定した収入源を確保している」ということです。

主婦層であれば生活費を稼いでくれるパートナーがいますし、退職者層であれば年金や金融所得等がありますし、副業者層であれば給与収入などがあります。

つまり彼らはFP相談を、生活のための「ライスワーク」ではなく、仕事の充足感を重視した「ライフワーク」にしているということですので、時間をもて余せば値付けにこだわらない傾向があります。

② その相手は実力者であることが多い

では「安かろう、悪かろう」ということになるかと言うと、そんなこともありません。

FP相談はパーソナルファイナンス領域です。

よって、社会保険制度や個人税制、金融・保険商品・不動産などに関する知識とキャッシュフロー表作成の技術を身に付けた上で重要となるのは、その知識や技術を実務に落とし込むだけの「経験値」という資質です。

例えば主婦層のFPですが、既に自らの子育てに関して一段落を迎えたような方々が多い印象です。

彼女たちはついこの間まで自宅購入や教育費支出の現場にいましたし、自らの家計管理を通しての勘どころを持っています。

退職者層のFPに関して言えば、退職前後の社会保険の切り替え、退職金を元手にした金融資産運用の経験などが豊富です。

すなわち「酸いも甘いも経験済みのFP」は、自らの家計管理や資産形成レベルすらも怪しそうに見える経験不足な「ヤングFP」の強敵になります。

そしてそんなヤングなFPが本来的に得意とする同世代層は、あまり有料FP相談などを利用してこないという現実もあります。

③ よって打ち勝つコスパが悪すぎる

FP相談の基本形は「収入と支出の見える化」「資産と負債の見える化」「将来ライフイベントの予定化」という基本情報を可視化した上での「将来キャッシュフロー表」の作成です。

保険や金融商品を販売する目的での作成であれば、ここに時間を掛けたくありませんので、例えば「手取り収入は額面給与の8掛け位でしょう」的な超いい加減なものを平気で提出してきます。

しかしフィー型FPの基本情報取得のためのヒアリング、現状分析、改善提案の作成は緻密であり、AIを活用しても多くの時間を要するプロセスもあり、それに対抗するには相当にコスパの悪い仕事になります。

その事実は相談者の数をこなすにも限界が出てきて、多忙である一方で低年収に甘んじざるを得なくなります。

以上の理由をもって、フィー型FPとして独立開業を考えている若く働き盛りの方には、「悪いことは言わないからそれはやめとけ」と、「強敵」の1人である私は助言したくなるのです(笑)

追記:

それでも大志を抱き人生を賭して相談フィー型のFPに挑戦した多くの人々は、夢が破れた後に何処に向かって行ったのでしょうか?

あるFPは毛嫌いしていた金融商品のコミッション型販売営業として「ナンチャッテFP」をしています。

別のFPは資格専門学校の講師となりましたが、その姿は文系大学院生が卒業後の就職先を見つけられず、予備校や塾で教え続けている姿と重なります。

活動の主軸を相談業務から執筆や講演に移して稼ぐことに成功したFPもいますが、人数的にはかなり限られている印象です。

とあるポッドキャストのラジオ番組に「相談顧問料だけで稼ぐトップ1%のFP」と自称する女性がおり、彼女はある放送回で自分の年収を6百万円程度と言っていました。

トップ1%ですら6百万円とは悲しすぎる低レベルですが、「現実はそんなもんだろうな」とも納得しています。

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