水面心理相談室#10「付き合っていないのに、期待して苦しくなる恋の心理」|HSP|心理学|ショートショート
「付き合っていないのに、期待して苦しくなる恋の心理」
読むラジオのように届けたい「水面心理相談室」の空気を、音にもしてみました。
よかったら、記事とあわせて聴いてみてください。
この番組は、読むラジオをテーマに、
皆様からお寄せいただいたお便りの中から
ひとつの心の悩みを取り上げ、
朝倉と相馬が心理学の視点を交えながら
静かに言葉を交わしていく相談室です。
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本篇はココカラ
朝倉
「それでは、本日のお便りです。」
“まだ付き合っているわけではないのに、相手の言葉や態度に期待してしまって苦しくなります。
優しくされると、もしかして脈があるのかなと思ってしまうし、少し距離を感じると、一気に不安になります。
はっきり関係が決まっていないのだから、期待しないほうがいいと頭では分かっているのに、気づくと心が相手に振り回されています。
付き合っていないのに、こんなふうに苦しくなるのはどうしてなのでしょうか。”
朝倉
「まだ名前のついていない関係ほど、心は置き場所を失いやすいのかもしれませんね。」
相馬
「うん。はっきりしていないからこそ、少しの優しさが大きく見えてしまうことってあるよね。」

🫧 苦しいのは“好き”より、“余白”が多いから
相馬
「付き合っていない恋が苦しいのは、気持ちがあるからだけじゃなくて、関係に余白が多いからなんだと思う。」
恋人ではない。
でも、ただの他人とも言い切れない。
優しさもあるし、期待してしまう瞬間もある。
そういう曖昧な関係では、人は空白をそのままにしておけない。
あの言葉は特別だったのかな。
あの態度には意味があったのかな。
そうやって、まだ形のないものに意味を探しはじめる。
🌙 優しさは希望になるけれど、確証ではない
朝倉
「優しくされれば、期待してしまうのも自然ですね。」
相馬
「そう。期待すること自体は悪いことじゃないんだ。」
嬉しかった言葉。
何気ない気づかい。
少し特別に感じた時間。
そういうものは、心の中で“可能性”になっていく。
でも、可能性は確証ではない。
だからこそ、希望にもなるし、不安にもなる。
曖昧な恋が苦しいのは、そのあいだで心が揺れ続けるからなんだ。

🌊 人は“ない”より、“あるかもしれない”に揺れる
相馬
「人ってね、届かない恋より、届くかもしれない恋のほうが苦しくなることがあるんだ。」
脈がないと分かっていれば、諦める方向に進めることもある。
でも、少し期待できる瞬間があると、心はそこに留まり続けてしまう。
それは弱いからじゃない。
それだけ、その人をちゃんと大切に思っているから。
だからまず、期待してしまう自分を責めなくていいんだよ。
🧠 大切なのは、“事実”と“願い”を分けてみること
朝倉
「では、期待しないようにするべきなのでしょうか。」
相馬
「無理に消そうとしなくていいと思う。ただ、少しだけ分けて見ることは大事かもしれない。」
相手が優しかった。
それは事実。
でも、自分を特別に思っているに違いない。
それは願いかもしれない。
恋をしていると、この二つはすごく自然に混ざってしまう。
だから苦しくなったときほど、今の自分が見ているのは事実なのか、それとも期待や不安が混ざった想像なのか、少し立ち止まって見てあげることが大切なんだ。

❤️ 揺れた自分を、責めなくていい
相馬
「付き合っていないのに苦しくなるのは、おかしなことじゃないよ。」
名前のない関係ほど、心は行き場をなくしやすい。
少しの優しさに救われて、少しの距離に傷つく。
でも、それはあなたが重いからじゃない。
それだけ本気で、その恋に触れていたということなんだ。
水面は、形のないものほど映してしまう。
まだ名前のついていない関係ほど、心はそこに意味を見つけたくなる。
だからこそ、揺れた自分を責めなくていい。
ただ、その恋がどう転んだとしても、自分の価値まで一緒に揺らさなくていいんだ。

素敵な恋をしてね
