【BRAVE HEROES】「治して終わり」ではなく、「自分で整えられる身体」へ。DOSSが伝えるセルフケアの本質

あなたの不調は、どこに出やすいだろうか。
腰にくる人。
肩に出る人。
目が疲れる人。
眠りが浅くなる人。
なんとなく身体が重くなる人。
身体は、言葉で説明するより先に、いつもどこかでサインを出している。
けれど僕たちは、その小さな違和感をつい後回しにしてしまう。
痛くなってから整える。
動けなくなってから休む。
限界が来てから、自分の身体に気づく。
そんな“頑張り続ける身体”に、どう向き合えばいいのか。
今回のBRAVE HEROESでは、身体の不調と向き合いながら、「健康習慣を身近なものへ」という想いで活動している二人に話を聞いた。
ひとりは、栃木で活動する腰痛改善トレーナー、佐藤隆之さん。
佐藤さんのプロフィールには、こんな言葉がある。
「腰痛戦士へ会心の一撃!」
少しユーモラスで、でも芯のある言葉だと思った。
腰痛に悩みながらも、仕事を頑張る人。
家族のために動き続ける人。
本当は休みたいのに、つい無理をしてしまう人。
佐藤さんが向き合っているのは、そんな“頑張る身体”だ。
頑張る人の腰を、さらに頑張らせるのではなく、頑張らなくても動ける腰へ。
そのために、トレーニングや睡眠、日常の習慣から身体を整えていく。
もうひとりは、東京都渋谷区・代々木で「西條整体」を営む西條友也さん。
国家資格である、あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師の資格を持ち、日本スポーツ協会アスレティックトレーナーとして、ラグビーや野球の現場にも長く関わってきた施術者だ。
西條さんが見ているのは、痛みそのものだけではない。
肩こりなら、肩を揉んで終わりではない。
腰痛なら、腰だけを見て終わりではない。
その人が、もう一度動きやすくなること。
身体が本来持っている機能を取り戻すこと。
生活やスポーツの中で、自分の身体を扱いやすくなること。
同じ「身体を整える」でも、佐藤さんは日常習慣やトレーニングから、頑張る身体を支える。
西條さんは施術や可動域の視点から、動きやすい身体へ導く。
アプローチは違う。
けれど、二人に共通している想いがある。
身体を、ただ「治してもらうもの」にしないこと。

不調を一時的に楽にするだけではなく、その人が自分の身体を知り、自分で整え、また動けるようになることを大切にしている。
佐藤さんと西條さんが関わる「DOSSセルフケアコミュニティ」が掲げる言葉は、
「健康習慣を身近なものへ」

健康は、特別な人だけのものではない。
アスリートだけのものでも、意識の高い人だけのものでもない。
腰が痛い人。
肩こりに悩む人。
疲れが抜けない人。
運動習慣を作りたいけれど、なかなか続かない人。
それでも、もう一度自分の身体と向き合いたい人。
そんな人に向けて、DOSSは「自分で整える」という選択肢を届けている。
「ありがとう」が生まれる仕事
身体の仕事には、目に見える変化と、目に見えにくい変化がある。
痛みが軽くなる。
動きやすくなる。
姿勢が変わる。
スポーツのパフォーマンスが上がる。
そうした変化は、もちろん大きい。
けれど、それ以上に印象的だったのは、西條さんが語ってくれた仕事への実感だった。
「この仕事は、“ありがとう”がほぼ毎回生まれるんです」

身体が良くなった。
気持ちよかった。
パフォーマンスが上がった。
そうした言葉を、目の前の人から直接受け取れる。
それは施術者にとって、何より大きな喜びなのだと思う。
もちろん、すべてが簡単に改善するわけではない。
痛みが取れないこともある。
思うように回復しないこともある。
施術する側にも、苦しさや難しさはある。
それでも、西條さんはこの仕事を「すごくいい仕事」だと話していた。
そこには、身体を整える仕事が、単に不調を取るだけのものではないという感覚がある。
痛みが減ることで、朝起きるのが少し楽になる。
肩が動きやすくなることで、仕事中の疲れ方が変わる。
膝や腰への不安が減ることで、また運動してみようと思える。
身体が変わることで、日常の選択肢が増えていく。
誰かの身体が少し楽になることは、その人の生活が少し前に進むことでもある。
その変化のそばにいられること。
そこに、西條さんはこの仕事の価値を感じているのだと思う。
本当は、卒業してもらうことが理想
身体のケアの仕事には、少し矛盾した構造がある。
不調を抱える人が増えれば、施術やトレーニングを必要とする人は増える。
けれど、本当に目指すべきなのは、通い続けてもらうことではない。
西條さんは、こう話してくれた。
「本来は、お客さんを卒業させないといけない」
この言葉に、お二人の活動の誠実さが表れている気がした。
その場で楽にするだけなら、また痛くなった時に通えばいい。
けれど、それではずっと「不調が出てから対処する」ことになる。
西條さんは、それを「火事が起きてから消す」ことに例えていた。
本当に大切なのは、火事が起きないようにすること。
痛くなってから慌ててケアするのではなく、痛くならないための習慣を日常に入れていく。
身体の違和感に早めに気づく。
自分に合った動き方や整え方を知る。
それが、DOSSのセルフケアにつながっている。
「健康習慣を身近なものへ」
その言葉は、専門家に頼らないという意味ではない。
必要な時には、専門家の力を借りる。
正しく見てもらう。
自分では気づけない身体の癖を知る。
そのうえで、日常へ戻ったあと、自分でできることを少しずつ増やしていく。

専門家に任せることと、自分の身体を手放すことは違う。
DOSSが目指しているのは、誰かに依存する身体ではなく、自分で気づき、自分で整えられる身体なのだと思う。
不調は、弱っているところに出る
あなたは、疲れた時にどこへ出やすいだろうか。
腰。
肩。
首。
目。
胃腸。
眠り。
呼吸の浅さ。
なんとなく抜けない疲労感。
佐藤さんは、会社員の方を見る中で、ストレスと身体の不調の関係を強く感じているという。
「ストレスを抱えている人は、腰痛だったり、目に来たり、自分の弱っているところに出る感じがあります」
これは、多くの人が思い当たる感覚ではないだろうか。
忙しさが続いた時。
人間関係で気を張っている時。
責任が重くなった時。
睡眠が浅くなった時。
無理をしている自覚がないまま、走り続けている時。
身体は、どこかにサインを出してくる。
腰に出る人もいる。
肩に出る人もいる。
目に出る人もいる。
胃腸に出る人もいる。
なんとなく疲れが抜けない、という形で出る人もいる。
身体の不調は、筋肉や関節だけの問題ではない。
生活。
仕事。
人間関係。
睡眠。
ストレス。
そして、その人が普段どれだけ無理をしているか。
それらが重なった結果として、身体のどこかに現れる。
佐藤さんは、社長に近い立場の人ほどストレスを抱えている印象があるとも話していた。
組織の中心に近づくほど、責任や摩擦、見えない圧力が増えていく。
その緊張が、身体に現れる。
健康を考える時、運動や食事だけに目を向けがちだけれど、本当は自分がどんな環境で、どんな緊張を抱えているかを見ることも大切なのだと思う。
身体は、心と生活から切り離せない。
だからこそ、不調を責めるのではなく、まずは「何を背負っているのか」に気づくこと。
そこから、身体との向き合い方は変わっていく。
運動は、特別なイベントでなくていい
身体の不調を改善していく上で大切なこととして、佐藤さんが挙げたのは「身体を動かすこと」だった。
運動習慣が少ない方に対しては、週2回以上。
できれば週3回。
30分以内でもいいから、身体を動かすことをすすめているという。
けれど、これは決して「頑張って運動しなさい」という話ではない。
健康のために何かを始めようとすると、僕たちはつい大きな目標を立ててしまう。
毎日走る。
ジムに通う。
体重を何キロ落とす。
筋トレを習慣化する。
もちろん、それができる人は素晴らしい。
でも、運動が苦手な人や、ケアが続かない人にとっては、その目標の大きさが負担になることもある。
佐藤さんが伝えているのは、完璧な運動習慣ではなく、身体を動かす時間を生活の中に置くことだ。
週に一度でもいい。
10分でもいい。
散歩でもいい。
階段を使うだけでもいい。
軽く身体を動かす時間を作るだけでもいい。

身体は、使わなければ少しずつ動きにくくなる。
だからこそ、無理なく続けられる形で、日常の中に小さく運動を置いていく。
健康習慣は、気合いで始めるものではなく、生活に馴染ませていくものなのだと思う。
特別なウェアを着なくてもいい。
立派な目標がなくてもいい。
誰かと比べなくてもいい。
まずは、自分の身体が少し動きやすくなる感覚を取り戻すこと。
その小さな一歩が、次の挑戦につながっていく。
温めることも、立派なセルフケア
身体を整えるというと、どうしても「鍛える」方向に意識が向きやすい。
筋トレをする。
走る。
ストレッチをする。
姿勢を良くする。
もちろん、それも大切だ。
けれど、佐藤さんが自分自身でも意識していることのひとつに、「身体を温めること」があった。
たとえば、熱めのお湯に20分ほど浸かる。
身体が温まり、筋肉が緩む感覚を大切にしているという。
忙しい日々の中では、シャワーだけで済ませてしまう人も多い。
けれど、湯船に浸かる時間は、身体だけでなく、心の緊張も少しずつほどいてくれる。
一日中、仕事や家事や人間関係で力が入り続けている身体。
気づかないうちに肩に力が入り、腰が固まり、呼吸が浅くなる。
その力を抜く時間を、意識的に作る。
それもまた、セルフケアのひとつだ。
健康のために何かを足す前に、まず緩める。
頑張る前に、温める。
鍛える前に、休ませる。
身体を整えるためには、動かすことと同じくらい、緩めることも大切なのだと思う。
「治す」より、「動きやすい身体」へ
西條さんが大切にしているのは、可動域を正しく取ること。
つまり、身体が本来持っている機能を取り戻し、動きやすい状態にしていくことだという。
肩こりの人は、「肩こりを治してほしい」と言う。
硬さをどうにかしてほしいと感じる。
腰が痛い人は、「腰を楽にしてほしい」と言う。
膝が痛い人は、「膝の痛みを取ってほしい」と思う。
もちろん、硬さを緩めることも、痛みを軽くすることも大切だ。
けれど、西條さんが見ているのは、その先にある「動きやすさ」だ。
ただ楽になるだけではなく、動かしやすくなる。
日常生活で身体を使いやすくなる。
スポーツでパフォーマンスを発揮しやすくなる。
そこには、一時的な対処と根本的な改善の違いがある。
佐藤さんは、一時的に楽になることについて「筋肉を緩めること」と話していた。
一方で、根本的に整えることは、身体の起こし方や位置を整え、本来の状態へ戻していくことだという。
痛みがある場所だけを見るのではなく、身体全体の使い方を見る。
腰が痛いから腰だけを見る。
肩がこるから肩だけを揉む。
それでは、また同じ不調が戻ってくることがある。
なぜそこに負担がかかっているのか。
身体の使い方はどうなっているのか。
可動域はどうか。
姿勢や生活習慣はどうか。
ストレスはどこに出ているのか。
そうやって身体全体を見ていくことが、根本的に整えることにつながる。
「治す」という言葉は、とても分かりやすい。
けれど、本当に大切なのは、痛みが消えたあとに、その人がどう動けるようになるかだ。
動きやすい身体。
疲れにくい身体。
無理をしすぎない身体。
違和感に早く気づける身体。
そこを目指すことが、DOSSのセルフケアの本質なのかもしれない。
BRAVEに必要なのは、挑戦する身体を守ること
BRAVEには、挑戦する人がいる。
山に登る人。
走る人。
スパルタンレースに出る人。
HYROXに挑戦する人。
これから運動を始めたい人。
もう一度、自分の身体を動かしたい人。

挑戦と聞くと、どうしても気合いや根性の話になりやすい。
もっと頑張る。
もっと追い込む。
もっと強くなる。
もちろん、それも挑戦の一部だ。
でも、挑戦を続けるために本当に大切なのは、身体を壊さないことだと思う。
痛みを我慢し続けることではない。
無理を美談にすることでもない。
不調に気づかないふりをして進むことでもない。
自分の身体の声を聞くこと。
違和感を早めに拾うこと。
疲れたら整えること。
必要な時は専門家に相談すること。
そして、日常の中に小さなセルフケアを置くこと。
その土台があるから、挑戦は続けられる。
速く走れる人だけが、BRAVEのヒーローではない。
強い人だけが、挑戦しているわけでもない。
腰が痛くても、もう一度動きたい人。
運動習慣を作りたい人。
ひとりでは続かなかったケアを、誰かと一緒に始めたい人。
年齢や経験に関係なく、自分の身体を少しずつ変えていきたい人。
そんな人にこそ、DOSSの言葉は届くと思う。
BRAVEの挑戦は、レース当日だけにあるわけではない。
日々の身体を整えること。
疲れている自分に気づくこと。
無理をしすぎない選択をすること。
続けられる習慣を作ること。
そのひとつひとつが、次の挑戦を支えている。
健康習慣は、挑戦の土台になる
DOSSセルフケアコミュニティが伝えているのは、単なる健康情報ではない。
自分の身体を、自分で見つめること。
不調を誰か任せにしすぎないこと。
小さな習慣を通して、身体との関係を取り戻していくこと。
もちろん、専門家の力が必要な時はある。
痛みが強い時、不安がある時、原因が分からない時は、専門家に相談することが大切だ。
けれど、専門家に任せることと、自分の身体を手放すことは違う。
施術やトレーニングは、ゴールではなくきっかけ。
そこから自分の生活の中に、どんな習慣を持ち帰れるか。
それが、身体を整える上で大切なのだと思う。
健康は、一度手に入れたら終わりではない。
毎日の姿勢。
歩き方。
睡眠。
運動。
ストレス。
お風呂に浸かる時間。
自分の身体に意識を向ける瞬間。
そうした小さな選択の積み重ねが、未来の身体を作っていく。
身体を整えることは、ただ痛みをなくすことではない。
また動けるようになること。
また挑戦できるようになること。
自分の生活を、自分の身体で支えられるようになること。
そのために、まずは今日、自分の身体に少しだけ意識を向けてみる。
健康習慣は、特別な人だけのものではない。
忙しい人にも、運動が苦手な人にも、今少し疲れている人にも、きっと始められる。
小さなセルフケアの積み重ねが、未来の自分を支えてくれる。
自分の身体に気づくことから、挑戦はもう始まっている。






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