見出し画像

【体外受精】着床の窓と移植時の胚ステージについて、めちゃくちゃマニアックな話

今日は体外受精のとてもマニアックな話をします。
体外受精で着床しなくて悩んでいる誰かが、一人でも読んでくれたら良いなと思って書いています。

体外受精をして移植しても何度も着床しない場合、色々とオプションをつけたり検査をし始めたりすると思います。

そこで一つ気にしてほしいのが、着床の窓の話です。


着床するには最適なタイミングがある

下記の記事は、私が普段から読んでいるリプロ東京の松林先生のブログ記事になります。

松林先生は、ブログ上で質問を受け付けており、ブログ内で回答をしてくださいます。その質問回答というのが、もはや主治医レベルの回答なので、毎回驚いています。

その中で、読んでいて「ほほーう」と、感心したというか、
生命って面白いな、と思った記事がこちらです。


この記事は、初心者には少し難しいので、私なりにかみ砕いて説明してみます。

移植した胚盤胞が子宮に着床するのには、適切なタイミングというのがありまして、早すぎても遅すぎても良くないです。

そのタイミングを「着床の窓」と言いまして、通常、黄体ホルモンを開始してから(自然周期の場合、排卵後から)4-6日後に窓が開くのだそうです。窓が開くタイミングや開いている長さが人によって異なります。

この着床の窓が開いているタイミングで胚盤胞が着床する必要があるのですよね。


移植時の胚のグレードは気にしたことある?

着床の窓を調べる検査があって、ERAやERPeakが有名どころだと思います。

ただこの検査結果だけでも、着床の窓が狭い人には十分ではないのです。

どういうことかと言うと、胚盤胞側にもグレードがあります。

凍結時に4AAとか5ABとかグレードがありますが、その先頭の数字が大事です。4AAはグレード4、5ABはグレード5です。

そして移植前に融解すると、そのグレードは変化します。その移植時のグレードによって、何日後に着床するかが異なります。

グレード3 → 2.0日後
グレード4 → 1.5日後
グレード5 → 1.0日後
グレード6 → 0.5日後

となります。
そして、この着床するタイミングで、子宮側の着床の窓が開いている必要があるわけです。

で、ここからが少しややこしいし、ひっかけポイントなので、注意して読んでいただきたいです。

話は戻りまして、着床の窓を調べるERPeakの検査がありますが、
このER Peakの検査では移植時のグレード3を想定して、「移植日はいつが良いですよ」と結果を出してくるんですね。

なので、移植時にグレード5だったとしたら、ERPeakの検査結果より1日遅く移植するのが良いということになるんですよ。(グレード3よりもグレード5の方が着床までの日数が1日短いため)

ただ、移植時の胚のグレードは、融解してみないと分からないので、予測はするけど最終的には運です。

ちなみに、この松林先生の記事のように、ERPeakの検査などしていなくても、これまでの移植時の胚のグレードと結果をプロットしていくと、自分の着床の窓の予想ができます。

私もそれにならって、自分の着床の窓の予想をしてみました。(過去に8回移植。1回目と8回目に着床したことがある)

横軸が黄体ホルモン開始からの日数です。
5.25日の移植でこれまで着床しているので、5.25日の移植を基本と考えています。

移植時の胚のグレードと着床の窓

ちなみに自然周期の場合は、黄体ホルモンの立ち上がりが遅いので、子宮内膜のスピードが半日程度遅くなるので、-0.5日と考えるそうです。(5.0日ー0.5日=4.5日に移植)

1回目と8回目に着床していますが、1回目は6.25日、8回目は5.75日に着床しているので、私の着床の窓は「5.75~6.25日」の範囲と予測しています。(
自然周期のER Peakの検査で6.5日を〇としていますが、自然周期の場合、実際何時に排卵したのか分からないので、結果を参考程度に考えています)

8回目の移植の後に、流産をしており、流産すると着床の窓がずれることがあるらしいので、再度ERPeak検査をしました。(実際の移植を想定し、5.25日で検査)

その結果、「1日受容期を過ぎている」ので「1日早く移植をするのが良い」ということでした。(つまり6.25日に着床の窓が開いている。)

しかし私の場合、移植時の胚のグレードはほぼ5なので、「ERPeakの結果より1日遅く移植するのが良い」ということになります。

6.25日に着床の窓が開いているという結果は、これまでの移植成績とも矛盾しません。


次回の移植に向けた戦略

ではそれをふまえて次回の移植はどうしましょう。

現在PGT-Aを行った正常胚が3個あります。

次に移植する予定なのは、5AAになります。

これまた松林先生の下記の記事によると、PGT-A胚のほとんどはグレード5(一部グレード6)とのことなので、グレード5かグレード6を想定して考えます。

PGT-A胚のほとんどは融解後BL5になりますので、次回も5BBになるものと推測します(一部はBL6になることもあります)

移植予定の5AAの胚。
写真を見ると元気ありそうだったので、グレード6になるんじゃないかなと予測しています。
今までグレード4で凍結して、移植時にグレード5になることが多い(一回だけグレード6にもなっていた)ので、今回もおそらく凍結時より移植時の方がグレードが進んでいるんじゃないかと予想しています。


グレード5,6、どちらもカバーすることを考えると、5.25日で移植するのがベスト。

グレード5 → 6.25日で着床(窓開いている)
グレード6 → 5.75日で着床(窓開いている)

つまり「移植(黄体ホルモン開始時間)をずらさなくて良い」という結論に(私の中で)なりました。

ただ、この作戦を先生と合意するために、少し議論がありました。

はじめ、先生からは黄体ホルモン開始時間を後ろ倒しにした方が良いという提案がありました。

しかし、この移植時の胚のグレードの話と、今までの実績として黄体ホルモン開始時期をずらして着床したことがなかったことを根拠として述べて、説得。

先生曰く、

「医者としては、流産で着床の窓がずれることもあるし、ER Peakで検査をして前にずらした方が良いという結果だったので、その結果をふまえて移植を前にずらすのがおススメですよ。と言います。

しかし、個人的には、検査結果を無視してあえてその時間で行う、その作戦も面白いので良いと思う。

本当に反対だったら反対と言いますよ。
でも有りだと思いますので、今回はそれでいきましょう」

とのこと。

面白いので良いとは??笑

検査結果を無視とは言いますが、私の中では検査結果もこの結論を後押ししてるんだけどな・・・と思っております。

ここは私が先生にうまく説明しきれなかったところです。

なんとか先生の合意を得て、黄体ホルモン開始時間を決めました。

もしこれで着床しなかったら、次はずらせば良いので、成功しても失敗しても悪いことにはならないなと思っています。

むしろここで、ERPeakの検査結果を信じて、タイミングずらして着床しなかったら、めちゃくちゃ後悔すると思います。

なのでこの作戦が私にとって最善です。

移植頑張ります。いや、頑張るのは卵ちゃんですね。


ちなみに着床の窓と胚のスピードについて、もっと知りたい方は、松林先生の一連のブログ記事を熟読するのが良いと思います。私も2回ほど、先生にブログで質問したことがあります。大変参考になりました。


いいなと思ったら応援しよう!