君が戦略コンサルタントになる方法
君は凡人だろうか。
僕は純度100%の凡人だ。
小学生の時から、足が速いわけでも、勉強ができるわけでもなかった。
高校は偏差値55ほどの地方の国公立。テストで0点を2回とった。
高校3年生の全国模試で偏差値が59だった。
部活はだらだらと続けていたが、最後の大会でもベンチだった。
そこから何とか頑張って、都内の私立大学に進学した。
どうだ、生粋の凡人だろう?
今、ボクは20代後半。
都内の戦略コンサルティングファーム、通称 ”戦コン” で働いている。
気が付けば年収は2千万。そんな世界だ。
戦コンとは の詳しい解説は別の方に譲ろう。皆、XXは戦コンではない!!などいろいろなご意見があるようだ。
しかし、このノートでは、MBBといったPureな戦略コンサルティングファームや、Strategy&やAccenture Strategyのような総合コンサルティングファームの戦略部門をはじめとする、ケース面接に出会う可能性があるすべての君を想定して書いていこう。
初回のNoteなので、ケース面接の解法を全て無料でお見せする。
このNoteにたどりついた君ならもうご存じだろう。
戦略コンサルタントになるためには、フェルミ推定と、ケース面接を突破しなければならない
”ケース面接”とは、単に知識を問うだけでなく、候補者が未知の課題に直面した際の思考プロセスや問題解決能力を評価する面接の形式だ。
以下はよく出題されるケース面接の一例だ。
Q1. テーマパークの1日の来場者数と売上金額を求めろ(10分)
Q2.テーマパークの売上を最大化するためにはどんな施策が考えられるか(10分)
無料で全て、しっかりと解説するので、まずは思うがままに解いてみよう。
凡人の君、解けるかな?
~~20分測ろう~~
タイムアップだ。
どうだろう? できた と思う君はもう準備万端。
ボクは全力で応援している。笑顔で頑張ってこい。
まだ、成長できる! と思ったそこの君。ボクが今から解くように解けたかな?
ボクと一緒に解法を確認してみよう。
ケース面接の手順
Q1. テーマパークの1日の来場者数と売上金額を求めろ
Q2.テーマパークの売上を最大化するためにはどんな施策が考えられるか
ケース面接は1-5の順序で進めよう。
1.Q1の前提と制限時間の確認
2.フェルミ推定の方向性を説明し、合意
3.時間内にフェルミ推定を完了。結論から、ロジックを説明
4.Q2の前提と制限時間の確認
5.時間内に施策検討を完了。結論から、施策を説明
1.Q1の前提と制限時間の確認
ボク「テーマパークとはどこのテーマパークか。千葉の東京ディズニーリゾートと仮定してよいか」
面接官「良い」
ボク「1日とは、1年間のどの1日か。最も混雑するGWのある1日と想定してよいか」
面接官「良い」
ボク「10分を目安にフェルミ推定を完了すればよいか」
面接官「良い」
ボク「売上はチケット代金のみか、それとも、パーク内の飲食やグッズ、ホテルの宿泊費用も含むか」
面接官「チケット代金と、パーク内で発生する費用のみで算出し、ホテルは除外して考えてほしい。」
★テーマパークの売上は、チケット代金、飲食・グッズの費用、ホテルやスパなど様々な項目から構成される。前提確認で、どこまで含めるか合意しておこう。
2.フェルミ推定の方向性を説明し、合意を得る
1.の前提確認の質問をしている間に、フェルミ推定の式最低3通りは考えておこう。
なぜ、前提確認の間に式を考える必要があるのかー
それは、前提確認を終えた瞬間
「どんな式で求めるのが確度が高いと思いますか?」
と質問される場合もあるからだ。
ボクは、こう質問されて泡を吹いてぶっ倒れたことがある。
君はそうならないように一緒に練習しよう。
ではいくぞ。
ボク「フェルミ推定の式をいくつか考えました。
需要側・供給側の2通りから考えており、供給側からの求め方が確度が高いと思っています。
1.需要側(今回のケースでは、お客さん側からの求め方)
式:人口×レジャー選択率×ディズニー選択率×チケット代金・飲食代金
2.供給側(今回のケースでは、サービス提供側であるテーマパークのハード面からの求め方)
式: アトラクションの数×各アトラクションの平均収容数×稼働率×営業時間×チケット代金・飲食代金
その他にも、以下の方法がある。
舞浜駅に到着する鉄道の乗客の数
駐車場の数
ゲートを通過するゲストの数
テーマパーク内の人口密度
これらの計算方法が知りたければ、別のノートを読んでほしい。
面接官「なぜ、供給側からの求め方が確度が高いと思いますか?」
ボク「レジャー選択率やディズニー選択率は、根拠が示せません。ボクの想像と実際の数値に乖離が起きそうです。
一方で、アトラクションの平均収容数や稼働率といった要素は、人気テーマパークであり、稼働率は高いと予想されるため、ボクの想像と実際の数値の乖離が少ないと感じています。」
面接官「分かった。では10分で数値を算出してほしい。」
3.時間内にフェルミ推定を完了。結論から、ロジックを説明
~~10分後~~
ボク「できました。1日の来場者数は6.4万人、売上は9.6億円です。」
面接官「良い。では式を説明してほしい。」
ボク「式は 1日の来場者数×客単価=1日の売上 です。
アトラクションの数×各アトラクションの平均収容数で1日の”総体験数”を求めます。
*総体験数:テーマパークが顧客に提供できる”体験の枠”のこと
そして、総体験数×稼働率÷1日あたり平均のアトラクション体験数=1日の来場者数 と求めます。」
★すぐに式を話し始めず、まずは結論から答えよう。
面接官から質問されたのは、
「フェルミ推定の式がどうなるか教えてくれ」
ではなく、
「1日の来場者数と売上を求めてくれ」
である。
面接官「違和感はない、続きを話してくれ」
ボク「まず、”総体験数”を求めます。これは、アトラクションの体験枠数×稼働率×営業時間で求められます。
アトラクションをキャパシティで4つに分類しました。
特大:パレード、大型のショー 5個… 2000人/時
大型 ショーや映像体験、ライブなど:10個(人気・高回転)… 1,500人/時
中型 ジェットコースター、ライドなど:15個 … 600人/時
小型:20個 … 300人/時
1時間あたり総収容人数を求めると、
特大:5個×2,000人=10,000人/時
大型:10個×1,500人=15,000/時
中型:15個×600人=9,000/時
小型:20個×300人=6,000/時
合計 40,000人/時(=体験できる枠/時)
稼働率:80%(停止・メンテ・空き時間を平均化)
営業時間:10時間
体験数/日=40,000人/時×稼働率80%×営業時間10時間=320,000 “体験”
となり、32万回の体験ができることになります。
32万回の体験数÷一人当たり平均体験回数=1日の来場者数 となります。
テーマパークは「並ぶ・食事・ショー・買物」に時間を使うので
平均の体験回数を5回/人・日 と置く(6回だと時間的に厳しめ)
1日あたり体験枠 320,000枠 ÷ 平均体験回数 5回=64,000人/日
次に、1日の売上を求めます。
64,000人/日×客単価=1日の売上 です。
客単価=チケット代金+平均の飲食代金+グッズ代金
*客単価は年代や性別で加重平均して詳細に算出できますが、それは別の機会に。
実際に数字を当てはめると、
客単価=チケット代金 1万円+平均飲食代 2,000円+平均グッズ代金 3,000円
客単価=15,000円
来場者数 64,000人×客単価 15,000円=960,000,000円
答え 9億6千万円
ボク「以上のように考えました。」
面接官「では、その数値が妥当か別の角度から検討できますか?」
★ここで、数字の妥当性について聞かれることが多い。
ボク「では、今回は供給側からフェルミ推定をしたので、検算では需要側から求めたいと思います。
来場者数=1時間あたりのゲートの通過数×ゲート数×稼働率×営業時間
ゲート数:40レーン
根拠:大規模施設は「数十レーン」規模が自然と仮定
1レーンあたり処理:500人/時(=約8〜9人/分)
根拠:手荷物検査やチケット処理があるので、1分に10人弱が現実的
ピーク稼働率:90%(ほぼフル)
通常稼働率:60%
ピークは朝の2時間と仮定
40ゲート × 500人 × 90%の稼働 × 2hピーク
= 40×500=20,000 /時
20,000×90%の稼働率=18,000 /時
×2時間= 36,000人
ピーク時間に全体の60%のゲストが入場すると仮定し、
1日の来場者数= 36,000人 ÷ 0.6 = 60,000人/日
と考えると、アトラクションのキャパシティから算出した64,000人という数字と大きな差はないと思います。」
★読んでわかるように、需要側から算出すると、仮置きの数字が多くなる。根拠が薄いのだ。
君の想像と実際の数値に大きな乖離が生じる可能性があることに留意しよう。

4.Q2の前提と制限時間の確認
Q2.テーマパークの売上を最大化するためにはどんな施策が考えられるか
面接官「では、テーマパークの売上を最大化するためにはどんな施策が考えられるか10分でまとめて発表してください。」
ボク「始める前に、いくつか前提を確認させてください。」
ボク「XX年でXX倍に売上を伸ばす といった具体的な数値目標はありますか?」
面接官「2年で売上を2倍にしてください。」
ボク「なぜ売上を上げる必要があるのでしょうか。この依頼は誰からで、どういった課題が背景にありますか?オリエンタルランドからの依頼であり、本国のディズニーとは異なるため、海外進出やIPの横展開は想定しないとしてもよいでしょうか。」
面接官「はい、構いません。テーマパークの課題を自由に設定して考えてかまいません。」
★面接官の単語をよく聞こう。”売上”ではなく、”利益”を上げることを考えろと言われた場合、コスト構造も把握しなければならない。今後そういったケースも一緒に勉強しよう。
ボク「わかりました。売上=客数×客単価×頻度 ですので、
客数1.2倍、客単価 1.4倍、頻度1.2倍で2倍を目指せそうですね。」
★計算できるよアピールも必要。これも簡単な考え方があるので、またどこかで話そう。
5.時間内に施策検討を完了。結論から、施策を説明
~~10分後~~
訪日観光客向けに認知拡大と、訪問のしやすさを改善する施策を行います。
★最初に必ず施策を端的に1文で述べよう。
なぜ、訪日観光客なのか。それは、商圏から来場者数を増やすことには限界があり、2年で売上を2倍にするという難しい目標は達成できないからです。
商圏人口から考えると、以下のような式が成り立ちます。
商圏人口×おでかけ率×テーマパーク選択率×ディズニー選択率
しかし、ディズニーの知名度は抜群であり、今更ディズニー選択率を上昇させても、売上2倍には貢献できないであろうと思います。
そこで、近年上昇が著しい訪日観光客にスポットを当てます。
”Why Not Yet” 訪日観光客がなぜディズニーを訪れていないのか を考えます。
★なぜ、いまディズニーが選ばれていないのか、課題はなにか から考えなければならない。
ディズニーが選ばれない理由はなにか。画像のように整理してみました。

2年という制限時間を考えると、興味がない層に興味を持ってもらうのは難しい。
画像のような施策で、”興味があり、存在を知っている層”と、
”興味があり、存在を知らない層”にアプローチしたいと思います。これにより、客数1.2倍、客単価1.4倍、頻度1.2倍を目指します。」
面接官「よくわかりました。本当は各施策でどの程度の来場者が増え、売上増が見込めるか計算していただきたかったですが、時間もないので良いでしょう。そのほかに考えられる方法はありますか?」
ボク「頻度の観点では、日本人の既存顧客の来場頻度を高めるため、スターバックスのスターのように、来場頻度に応じて特典を得られるようにする、単価の観点では、シーズンごとの限定メニューを増やす、フードスタンドではなく、レストランの席数を増やして単価Upを狙う なども考えられると思います。」
面接官「わかりました。時間ですので終わります。」

お疲れさまでした!!
どうだったかな。
心が折れたそこの君。
大丈夫。大丈夫だ!!
ボクも初めはそうだった。しかし、現実は甘くない。
この程度の回答ができなければ、オファーはもらえない。
戦コンの面接に挑む前、ボクはこういった模擬ケースを500問以上解いた。
その中から厳選した200問を少しずつ解説していく。
一緒に頑張ろうではないか。
このNoteでは、君を戦略コンサルタントにするため、ケース面接の解法を200問解説する。
200問めを解き終わるころには、君は準備万端だ!!
オファーがもらえた暁には、そのうん千万のオファーで、ボクにワインをごちそうしてくれ。
最後に
ボクがケース面接の具体的な解法を200問も実践するのはなぜかー
ボクが戦コンのケース面接を練習しているとき、戦コンを目指す学生や社会人を養分にする質の低い就職支援会社が多かった。
君にはそんな会社に騙されてほしくない。
そんな想いだ。
今後、有料Noteも書くだろう。
しかし、本当にお手頃な値段にするつもりだ。
ボクは、君が人生を好転させる切符を掴めることを祈っている。
