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記憶に残る車、数字に残らない走り

自分が“走り”に何を求めているのか、その原点を振り返ってみます。

元々、免許を取り始めたきっかけは仕事上必要になったからでした。
仕事上二輪免許が必要になり、普通二輪の免許を取得します。
やはり、免許を取得すると自分のバイクが欲しくなって、後輩と色々とバイク談義をしました。
その時の後輩が少しやんちゃな子でして、当時スズキから新型のネイキッドバイクが出るということでイナズマ(400cc)を購入することになります。

仕事上、バイク通勤の方も多く、職場の人ともバイクの話をするようになりました。
私も通勤にバイクを使用していたのですが、運転に慣れてくると「寝かせるのが楽しい」という感覚が生まれます。
その結果、バンクセンサー(ステップの端についているもの)が削れてなくなったので、フルカウルのモデルに興味を持ちます。
当時、スズキが「世界最速を奪還した」と話題になっていた隼に乗り換えます。
友人からは「10円玉カラー」と言われていました。

当時は車(四輪)は軽自動車で良いと考えていたので、普通免許の前に大型二輪を取得し、隼の購入に踏み切っています。
二輪のフラッグシップモデルに乗ることになり、軽量、ハイパワーに慣れていきます。
慣れというのは怖いもので、そのスペックが標準となっていってしまいます。
そんな中、友人と一緒に車で集まるような機会を提案されて、普通免許を取得しました。

車に乗り換える時、当然のようにスペックが気になってしまいました。
ただ、価格的にバイクのようにフラッグシップを狙える状況ではないので、ある程度のスペックとスタイルの二つが条件になります。
その中で、最初の車としてシルビア(S14後期型)を購入することになります。

シルビアについて、先輩から「ドリフトするにも少し慣れが必要」と言われていたのですが、当時はあまり気にしていませんでした。
初めての車ということもあり、カスタムする個所や意味についても全くわかっていなかったからです。
サスペンションやデファレンシャルギヤ、ブレーキなど色々な要素が必要だということを後から知ることになりました。
最初からホイールとマフラーは交換されていたので、それ以外の部分をどうするかという問題に気付いていなかったのです。

そんな中、ラフなアクセルワークが原因でクラッシュしてしまいました。
その後も峠道を頂上の広場に向けて移動している最中にこすったりと満身創痍になっていきます。
ただ、その修理をDIYでやったことによって車についての知識を蓄えていくことができました。
古い車ですので、今の車のように電子制御はなく、ドライバーの失敗もそのまま受け止めてくれるところも良かったと思います。
某オークションで落札したサスペンションが短くて、すごく車高が低くなってしまったのも思い出です。

ドリフトから少し距離を置いた頃、次に手に入れたのがRX-7(FC3S)でした。
RX-7についてはドリフトから離れてから入手したことと、友人からの紹介で入手したので詳細な目的はありませんでした。
前々オーナーの手が入っている関係で、その後の調整として吸排気と足回りをカスタムします。
その際に調整してもらったメカニックの人が熟練者で、本当に手足のように操作できる車でした。
クラッシュなどはなかったのですが、オルタネーターが寿命を迎えて友人にけん引してもらった思い出があります。
その際も体感したのですが、自分を中心に車が動くような不思議な感じがしました。

インプレッサWRX(GC8)については、GDB、GRBまでは試乗させてもらったこともあります。
この車については購入時に色々と希望に合わせてカスタムしてもらっています。
STIバージョンではなかったので少しスペック的には劣るのですが、非常に軽快に走る車でした。
今まで所有した中で最も相性がいい車だったと言っていいと思います。友人のお墨付きです。
AWDながらステアリング、ブレーキ、アクセルの操作で車が思った方向に向かい始める、その感触は今も鮮明に覚えています。

この後、スターレットやMSアクセラなど、少し毛色の違うものに乗り換えていくのですが、
どれも電子制御があまり入っておらず、ドライバーの操作に対して素直な車でした。
インプレッサWRXを見てもわかる通り、決してスペックが高いから良いというものではありません。
この後に続くポルシェ911についても、いわゆる役付き(GT3など)ではなくカレラに少し手の入ったグレードでした。

生活スタイルと共に必要な車は変わっていきますが、年と共に求める走りも変わります。
振り返ってみることで解ることもありました。
必要なものは体感として欲しているもので、目に見える数字ではなかったのです。
そしてその感覚が、今の車選びや、好きになれない理由にもつながっている気がします。

そこから見える今後について、少し考えていければと思います。

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