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日経新聞の小説欄で読んだ「タイム・アフター・タイム」

4月まで日経新聞で連載されていた「タイム・アフター・タイム」の単行本が発売になりました。著者はあの吉田修一さんです。新聞の連載小説を最初から最後まで1年間読み切ったのは初めてです。30年ほど前に話題になった「失楽園」以来、途中から読んだものを含めても久しぶりの経験でした。面白くて、毎朝、真っ先に読んでいました。

この小説は2人の主人公の現代と20年ほど前を行き来しながらストーリーが展開します。新聞小説ですから、当然のことながら一気に読んだり先を進めて読むことができないので、読んでいると突然に過去や現代を行き来するので「おい、あの話はどうなったんだよ!」ってもどかしい気持ちになります。でも、それが絶妙すぎます。1年ほどの連載期間ですべての伏線が回収されて終わりました。

10代の頃の自分に戻ってアドバイスを送れるとしたら、とか、あの頃に戻ってやり直せるならって想像するともっとうまくやれて、もっといい人生に変えられたかもって思うことって少しはあると思います。小説の中で、印象的だったのが、若いころの自分に戻ることなんて実際には絶対に不可能で、だからこそ、戻れないこと自体が贅沢で良いものなんだ、というやり取りがストーリーの後半にあります。「戻れないからこそ贅沢なんだ」というのがすごく新鮮で、清々しく感じました。

単行本で読み直すか現在考え中です。

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