佐賀には新しいデザインもある
佐賀県で新しくドコモモに選定された佐賀県立図書館。
時間の経過した建物に、設計者の思いが刻まれている。
また、その建物を利用する人々、時にその使われ方や、
建物と人との関係は変わっていきながらも、大切に使い
続けられている建物にであうと、嬉しい気持ちになる。
さて、図書館を後にして次に進む。北側のお濠の向こう
に一転して現代的な建物が見える。かなりの規模の建物
であるが高さは抑えられている。低層部にはやさしげな
ベージュ色の外壁が使われ、圧迫感は和らげられている。
この建物はNHK新佐賀放送会館で、2022年5月に利用
開始されている。訪れたのはまだ3月だったこともあり、
ひっそりとしていた。設計した三菱地所設計には、他の
NHK放送会館の設計実績もある。交差点に面して市民も
利用できるハートプラザのエントランス、それに面して
前面広場が設けられ、にぎわいの空間が作られている。






シンプルな中にも、細やかな配慮やデザインの意図が
込められている。大きな壁面も外壁に特徴をもたせる
ことで、立体感をもたせ、単調にならないように配慮
がなされている。外壁の前に植えられた植栽とともに、
この建物もだんだんと風景に馴染んでいくのだと思う。
と思いながら、この凹凸感のあるボリュームのある壁面
で構成された建物について思い出した。オブジェのような
彫刻のようなデザイン。こちらの建物の外壁には大きさ
の異なる石材が使われている。ウィーン・ルートヴィヒ
財団近代美術館は、昔の旅行での懐かしい思い出の建物。




NHK新佐賀放送会館とウィーン・ルートヴィヒ財団近代
美術館。場所も用途も、色も形も違うけど、外観の雰囲気
に近いものを感じた。シンプルでも、特徴のある外観を
持つ、このオブジェのような建物にとても惹かれている。
シンプルなゆえに、わかりやすいランドマークにもなり、
その色や形も記憶に残りやすい。ウィーンの美術館の
風景も頭の片隅に残っている。情報、文化、交流の核と
なる建物として設計されたNHK新佐賀放送会館。大切に
使い続けられ記憶に残るよい建物になっていけばと思う。
