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補足 #12 (本編第二部: 第5章): 偏った確率を採用した僕のレバナス TQQQシミュレーションモデル、ABC-K6モデルの算数式…ボラティリティードラッグ(ボラ劣化)は、コストか?

#12の記事で僕は、レバレッジ型ETFに特有のボラティリティードラッグ(ボラ劣化)を、金融商品のコストとして算数式のεに内包させていると紹介しました。

しかし、このボラ劣化は一般的にはレバレッジ型ETFを長期保有する際、資産価値を自然と減損させる狭義のリスク(=デメリット)として引き合いに出され、当該金融商品は短期売買に適しており長期保有には向かない理由付けの最大要因に挙げられる事が多いと思います。

今回は、このボラ劣化を「長期保有を否定する致命的欠陥」と見る立場ではなく、モデル内部に織り込まれた構造的コストとして捉える視点について補足したいと思います。


◯ 一般的なレバレッジ型ETFのボラ劣化に対する捉え方。

以下に、レバレッジ型ETFにおいて、ボラ劣化と保有期間に関わる説明を幾つか抜粋引用します。

原指標に連動するETFとの利益・損失の違い

原指標に連動するETFと比較した場合、レバレッジ型指標に連動する商品は、日々の変動率が大きくなるため、利益・損失の額がともに大きくなります。

留意すべき投資スタイル
レバレッジ型指標は、中長期にわたって投資をする場合、原指標の変動率とレバレッジ型指標の変動率の乖離が大きくなる可能性があり、留意が必要です。
原指標の上昇と下落が相互に繰り返されるような相場においては、複利効果により、原指標と比較して指数のパフォーマンスが逓減して行くという特性があり、投資者は利益を得にくくなりますので、留意が必要です。

日本取引所グループ

https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/indicators/05.html


レバレッジETFの長期保有
一般的に、減価しやすい特性を持ったレバレッジETFは長期保有に向かないとされています。1年間保有した場合に発生する減価は、1週間保有した場合よりもはるかに大きくなるためです。そして、どのレバレッジETFにどれほどの減価が発生するかについては、市場の動向に左右されるため予測が困難です。結果的にほとんどのレバレッジETFは短期的なトレードを目的に売買されることが多いといえます。

以上の理由から、レバレッジETFに投資する前に、明確なエントリーとエグジットの目標を設定することが重要です。ポジションの監視も怠らないようにしましょう。特に変動の激しい個別株や指標にレバレッジをかけたETFでは、状況が急速に変化することがあります。自身が購入したETFの値動きを注意深く監視し、それに応じて行動するのが最善です。

引用 moomoo証券

https://www.moomoo.com/jp/learn/detail-is-leveraged-etf-unsuitable-for-long-term-investment-understand-the-risk-of-depreciation-117729-241207025


レバレッジETFの長期保有
一般的に、減価しやすい特性を持ったレバレッジETFは長期保有に向かないとされています。1年間保有した場合に発生する減価は、1週間保有した場合よりもはるかに大きくなるためです。そして、どのレバレッジETFにどれほどの減価が発生するかについては、市場の動向に左右されるため予測が困難です。結果的にほとんどのレバレッジETFは短期的なトレードを目的に売買されることが多いといえます。

必ずしも短期だけではない。長期運用の可能性
では、レバレッジファンドでの長期運用は良くないのかといえば、そうとは限りません。まず、基準とする指数や資産の価格が上下したとしても右肩上がりであれば、その過程でボラティリティ・ドラッグの影響を受けたとしても、実質的な運用資産が大きくなる分、期待リターンは高くなるはずです。
また、「上下の動きが過度に大きくない」という点も、長期で持てるレバレッジファンドを選ぶ際には重要です。値動きが小さければ、ボラティティ・ドラッグの影響が小さくなりやすいということもありますが、相場急変時の極度のストレスを避けるためでもあります。
S&P500指数であれ、日経平均株価であれ、過去には1日で10%を超える下げを経験し、数ヵ月単位ではより大きな下落もありました。投資信託の価値がゼロになることはないとはいえ、値幅が増幅されると大きな痛手を負うことになります。
基準とする指数や資産が「上昇トレンド・低ボラ」という条件を満たしているなら、レバレッジファンドであっても長期保有に耐えられると考えられます。例えば、3年かけて基準とする指数が+20%となった時、2倍レバレッジファンドを持ち続けて+35%(2倍の+40%に届かない)になったなら、それは十分な成果であると捉えることができるはずだからです。

引用 アモーヴァアセットマネジメント

https://www.amova-am.com/20lab/learn/faq-column/faq-column-022


上記の抜粋引用に見られるように、 “レバレッジ型ETFに特有のボラ劣化について、ノンレバレッジ型ETFと比較して、中長期保有に際して特段の留意が必要である”と分類•整理され説明されています。
その結果、多くの投資関連の記事では、レバレッジ型ETFは「短期売買に適した金融商品」として紹介されることが一般的です。


◯ レバレッジ型ETFに特有なボラ劣化は狭義のリスク(=デメリット)か?

TQQQのような、レバレッジ型ETFに特有のボラ劣化を具体的なデメリットとして根拠に挙げ、中長期保有する際の価格変動リスクに偏った言説に、僕個人的には違和感があります。

ボラ劣化については、僕自身は「長期保有そのものに対する致命的な欠陥」とは捉えていません。

僕のK6モデルでは、偏った確率(僕が“文明確率”と呼んでいる前提)を採用しているため、”上昇トレンド”と”横ばいのレンジ相場”および暴落を含む”下降トレンド”が十分に長い時間軸で混在します。

この前提に立つ限り、ボラ劣化は長期的には符号を持たない、ほぼ中立な構造要素として振る舞います。

一般に、ボラ劣化は投資家がコントロール不能なネガティブ要因として語られることが多いと思います。

ただ、最初からボラ劣化をシステム挙動の一部として歯車に組み込んでしまえば、その存在に対する主観的な価値は、自然と変わって見えてきます。

それは「避けるべき欠陥」ではなく、
時間と価格が揺らぐことで必然的に生じる特徴…構造的な摩耗として受け止められるからです。
つまり、ボラ劣化は「いつ起きるか分からないリスク」ではなく、起きることが前提の摩耗を、どの時間軸でどう扱うかという問題に置き換えられるからです。

そのため僕は、ボラ劣化を過剰なリスクとして切り離すのではなく、
レバレッジ型ETFであるTQQQを保有する際に必然的に発生する
構造的コストの一部として、算数式のεに内包させています。


追記
僕の記事は特定の金融商品の推奨、または投資指南などを意図していません。
また、僕のモデルは僕の主観に基づき、構築した思考実験であり、学術的な検証などされていません。

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