災害時、あなたの判断を鈍らせる心の罠。防災の日に思い出したい「まさか」の認知バイアス三選
昨日、9月1日は「防災の日」でしたね。
「防災の日」は、1923年のこの日に発生した関東大震災の教訓を、未来へ伝えるために制定された日です。
100年以上も前の出来事ですから、実際に体験した方は今、ほとんどいないでしょう。
この大地震では、10万5千人もの方が命を落とす大惨事となりました。
でも、これ以降、日本では10万人を超える死者・行方不明者を出す震災は起きていません。
それは、私たちが関東大震災の教訓を語り継いできたからです。
建物の耐震性や耐火性を高め、防災への意識を高める。
そうした地道な取り組みで「命を守ろう」としてきた結果です。
この営みは、未来に向けて続ける必要がある。
だからこそ今日は、防災の日に寄せて、災害時に私たちを危険に陥らせる、認知バイアスを3つ、分かりやすい物語形式でご紹介します。
【この記事はこんな人におすすめです】
いざという時に、冷静な判断ができるようになりたい方
防災や災害心理について関心がある方
自分の思考のクセについて知りたい方
知らず知らずのうちに、周りの意見に流されてしまうことがある方
その判断が、命取りに?
防災に関連して、応用心理学の分野では「防災心理学」も広く研究されています。
特に知っておきたいのが、災害時に私たちの命を危険にさらす可能性のある「認知バイアス」。
これは、無意識のうちに判断を偏らせてしまう、心のクセのようなもの。
有名な話なので、ご存じの方もいるかもしれませんが、あらためて振り返ってみましょう。
【もしも、あなたが電車に乗っていたら……】

午前7時50分。
あなたは通勤のため、電車に乗りこみました。
蒸し暑さが残る中、エアコンの効いた車内はひんやりと涼しい。
ホッとしながらハンカチで頬を拭います。
「緊急停止します」
突然のアナウンスに、あなたは慌てて手すりを掴みました。
次の瞬間、急ブレーキに体が揺さぶられます。
車内の電気がチカチカと点滅して消え、エアコンも止まりました。
何が起きたのでしょうか。事件? 事故?
もしかして、恐ろしい事態が進行している……?
いいえ、まさか、そんなはずはありません。あなたは自分に言い聞かせます。
「今日はいつもの朝だ。まさか私に限って、悪いことなんて起きるはずがない」
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