「もしかして嫌われた?」その不安、あなたの「思い込み」かも。心のカラクリと楽になるヒント
「あれ……? もしかして私、嫌われてる……?」
日常のふとした瞬間、誰かの些細な言動からそんな風に感じて苦しくなることはありませんか? 一度そう思うと、どんどん不安が膨らんで、その人のことばかり考えてしまったり……。
でも、ちょっと待ってください。本当に「嫌われた」のでしょうか?
そんなわけで、今回は、つい「嫌われたんじゃないか」と考えてしまう心の仕組みと、そんな時に少し楽になれるヒントについて、一緒に見ていきましょう。
あなたにもあるかも? 「自動思考」という心のクセ
突然ですが、「自動思考」って聞いたことありますか?
私たちの心には、知らず知らずのうちに浮かんでくる「思考のクセ」のようなものがあるんです。これは、過去の記事でも何度か触れてきたテーマですね。
もちろん、自動思考にはポジティブなものもあります。
例えば、お店に向かっていたのに道に迷ってしまった時。
「あらら、迷っちゃった。でも、その分いつもよりたくさんお散歩できて、新しい発見もあったから良かったな」なんて、本人は特に意識するわけでもなく、自然とそう考えられる場合があります。
これがいわゆるポジティブシンキングと言われるものですが、これも自動思考の一種なんです。
一方で、何か失敗した時に、反射的に「ああ、また私のせいだ……」と自分を責めてしまうような、ネガティブな自動思考もあります。
本当の原因は他にあるかもしれないのに、もしそうだとしたら解決すべきはそちらの「本当の原因」のはず。なのに、自分を責めて終わってしまったら、問題はいつまで経っても解決しないですよね。
このように、偏った自動思考は、私たちの心の健康や日々の過ごし方に、思った以上に大きな影響を与えていることがあるんです。
そして、何か出来事があった時に、十分な証拠もないうちから「嫌われた」と思ってしまうのも、この自動思考の働きが大きいと言われています。
「返事がない」=「嫌われた」? ある朝の出来事から考えてみよう
ここで、具体的な場面を想像してみましょう。
朝、いつものように職場や学校で、同僚や友人に「おはよう!」と挨拶をしたとします。でも、なぜかその人からの返事がありませんでした。
その瞬間、あなたの心の中ではどんな声が聞こえてきましたか?
もし、「あ、やっぱり私は嫌われているんだ……」と感じて、胸が締めつけられるような感覚になったとしたら……。
でも、実は数時間後、その人があなたに笑顔でこう話しかけてきたらどうでしょう。
「ごめんごめん! さっき話しかけてくれてたって本当? イヤホンしてて気づいてなかったんだ!」
【気づきのポイント】
この時、「挨拶に対して返事がない」という事実は同じです。でも、もしあなたが心のどこかで「私は人から好かれにくいタイプなんだ」とか「どうせ私なんて……」というような信念(これを心理学では「中核信念」と呼ぶこともあります)を強く持っていると、起きた出来事を自分にとってネガティブな方向に結びつけて解釈してしまいやすくなるんです。
このタイプの信念を持っている方は、「イヤホンしてた」という言葉を聞いてすら、「本当は私が嫌いなのに誤魔化してるんじゃないか」と疑ってしまいます。
あなたの心の奥にあるものは? 「中核となる信念」の影響
どうして私たちは、このように特定の方向に考えがちなのでしょうか。
多くの場合、その背景には、もっと心の深いところにある「中核となる信念」が影響しています。例えば、
「私は基本的に人から好かれない人間だ」
「私は誰からも愛されない」
「私には価値がないんだ」
といった、自分自身に対する根本的な思い込みです。
少し立ち止まって、ご自身に問いかけてみてください。
あなたは、「私はだいたい人から好かれる方だ」と心から思えますか?
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