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韓国ミュージカル『韓服を着た男』レビュー

韓国ミュージカル観劇旅行🇰🇷
第2弾は忠武アートセンター開館20周年記念公演で
EMKミュージカルカンパニー10作目の創作ミュージカル、
『한복 입은 남자(韓服を着た男)』!


『한복 입은 남자(韓服を着た男)』

基本情報

制作:EMKミュージカルカンパニー
主催:忠武アートセンター/KAKAOエンターテインメント
原作:イ・サンフン作 長編小説『한복 입은 남자』
作詞/演出:クォン・ウナ
作曲:イ・ソンジュン
劇場:忠武アートセンター
公演期間:2025.12.02-2026.03.08
公演時間:180分(20分休憩)
チケット購入:忠武アートセンター公式サイト、NOLチケット、melonチケット
価格:VIP席 170,000w
   R席  140,000w
   S席  110,000w
   A席  80,000w

公式映像


キャスト情報

・ヨンシル/カンベ
ヨンシル:日本の律令制における奴婢にあたる、노비(ノビ)として生まれ、朝鮮最高の科学者になる明るく楽観的な天才発明家
カンベ:世界と断絶して生きていたが、備忘録を通して再び真実と向き合うクールな学者

上から
パク・ウンテ チョン・ドンソク コ・ウンソン

・世宗/ジンソク
世宗:身分を選ばずいい人材を発掘し、民のために訓民正音をつくった聖君
ジンソク:ルーベンスの絵と備忘録の秘密を最後まで暴く、執念の放送局PD

上から
カイ シン・ソンロク イ・ギュヒョン

・チョンイ姫/エレナ
チョンイ姫:偶然ヨンシルと出会い、互いに情を抱くようになる、聡明で心温かい朝鮮の王女
エレナ:自分のルーツを探し、備忘録の真実を明らかにしようとするイタリア人

イ・ジス チェ・ジヘ

・ジョンファ隊長/マ教授
・イアム/教皇
・マンボク/トスカネリ
・ミリョン/パオラ   など

あらすじ

ルーベンスの「韓服を着た男」を題材にしたドキュメンタリーを制作中の放送局PDジンソクは、資料調査の途中、イタリア人留学生のエレナから1冊の古い備忘録を手渡される。
驚くべきことにその中には、ダ・ヴィンチの飛行機の設計図と酷似した、朝鮮時代の空を飛ぶ装置「飛車(ビチャ)」の設計の痕跡と、ルーベンスの「韓服を着た男」とほぼ同一のスケッチが発見される。
ジンソクは、古ハングルや古文書を研究する友人カンベに備忘録の翻訳を依頼し、ガンベはすぐに備忘録の主人が朝鮮最高の科学者、チャン・ヨンシル(蒋英実)であることを突き止める。
二人は、ルーベンスの絵とチャン・ヨンシル、そして飛車とダ・ヴィンチの飛行機の設計図の間にあるつながりを探し出し、真実に近づくにつれて次第に鮮明になっていくヨンシルの人生に心を打たれ、彼らの人生もまた、重い真実を前に揺らぎ始める。
備忘録に込められたチャン・ヨンシルの夢、そして彼の人生に隠された真実とは、果たして何なのか。

プログラムブックより引用

グッズ情報

プログラムブックのデザインが綺麗✨


AI字幕メガネ貸出あり!!

リアルタイムで日本語字幕が出てくるメガネの貸出があったみたいです!
私は知らなかったのですが、後ろの席に日本人の方達がいらっしゃって、このAI字幕メガネの話をしていて知りました笑
でもその方達の話によると、字幕が実際のセリフよりかなり時差があったり、メガネ自体が少し暗いため見にくい、途中で字幕が出なくなったなど、かなり不具合が多いものらしかったです。。笑
むしろ集中力が削がれる〜と言ってました😢
画期的なサービスだと思いましたが、もっとこれから改善されるといいです。。!✨🥺
ちなみに借りるにはmelon ticketから事前予約も可、予約せずに現場で借りることもできるみたいです!

原作『한복 입은 남자』について

会場内のグッズ売り場でも販売中でした!

イ・サンフン作家は歴史小説を長年書いてきて、特に世宗大王に関して多くの研究をしてきたそうです。
その過程で自然と”チャンヨンシル”という人物に深い関心を持つようになりました。
『世宗実録』を見ると、世宗大王が最も多く呼んで共に議論した人物がチャンヨンシルであり、ノビ出身として朝鮮500年の歴史上例を見ない官職まで上がった人物。
世宗から認められ寵愛を受けていたが、1442年以降記録から急に消え去ります。”チャンヨンシルが世宗大王の乗る御輿の設計に失敗したため、杖刑となり追放された”という記録を最後に、歴史上から完全に消えるのです。
世宗がそれだけ大事にしていた人物なのに、流刑されたのならどこに流刑になったのか、死んだのならいつ死んだのか、記録がなければならないのに、墓さえもないのです。
そのため、イサンフン作家はチャンヨンシルが一体どこに行ったのか疑問を抱き、資料を集め追跡しながら10年以上かけてきたと言います。
その研究の中で、彼が明や他の国に消えた可能性について想像するようになり、その想像が小説になったそうです。
(ミュージカルプログラムブック内インタビューより)

2025.12.18観覧

実は初めての忠武アートセンター観劇でした!

<キャスト>
ヨンシル/カンベ:チョン・ドンソク
世宗/ジンソク:シン・ソンロク
チョンイ姫/エレナ:チェ・ジヘ
ジョンファ隊長/マ教授:チェ・ミンチョル
ミリョン/パオラ:ソン・イワン      など

チョンドンソクは私の推し俳優の1人です💖
今まで『オペラ座の怪人』『ドラキュラ』『ヘドウィッグ』『ファントム』と、韓国に住んでいる間は出演する作品は全て観てきました🤭
その中でも今回は初めての1人2役もの!
韓服姿のチョンドンソクは初めてです^ ^
朝鮮時代のシーンではノビのヨンシルを演じたのですが、到底ノビには見えないオーラとイケメンっぷり笑

世宗大王は朝鮮王朝で最も偉大な王の1人です。
民を第一に考えた政治を行ったり、民も文字が読めるよう訓民正音(現在のハングルの原型)をつくったり、今でも韓国人に深く愛される歴史人物。
そんな世宗を演じたのがシンソンロク!
韓ドラ『星から来たあなた』で知っていた俳優ですが、ミュージカル俳優としても活躍しています。
以前から、カーテンコールでの姿やメイキング映像を見ていて(腰が低い俳優さんだな)と思っていましたが、そんなシンソンロクに心優しい世宗の役はぴったりだと感じました!
その時代には絶対だった身分の差を気にせず、才能あるヨンシルと共に夢を抱く、そんな姿がとてもほっこりしました😌
チョンドンソクもシンソンロクという、普段から主役をはっている2人が同じ舞台に立ち、1つの作品を作り上げているのがとても贅沢でした。

今作品は朝鮮と現代で場面が何度も切り替わるストーリー構成だったため、ストーリーは複雑だし、キャストの衣装替えも大変そうだと思いました笑
時代を超えた作品では仕方ないのかもしれないですが、時制が行ったり来たりするのでストーリーに集中しにくいというか、かなり集中しないと理解が難しかったです。
特に2幕目の後半では、ヨンシルが感動的に歌い終わった!カーテンコールかな?と思ったら場面が現代に移って、あ、まだ終わりじゃなかった、みたいなくだりが何回かありました笑
感動が半減してしまうようで、時代を行き来するものは難しいなと感じました。
また1人2役だったというのも、話がややこしく感じた要因の1つだと思います。
キャストのほとんどが1人2役担当していて頭の整理がしにくかったです笑

でも、1人2役という作品構成にはいい部分ももちろんありました。
ノビ出身のヨンシルと朝鮮王朝の国王の世宗、身分が違いすぎる2人。
そんなヨンシルが事件を起こしてしまった以上、当時の朝鮮時代では重罪に値し、国王にもどうすることもできなかった。
その無念やヨンシルの生きた証を、現代でジンソクとして生まれ変わった世宗が世に証明して、ヨンシルを供養しているように感じました。
時代を超えても強く繋がれた2人のブロマンスがすごく感動的で、これは1人2役だからこそ可能なのではないでしょうか。

また、1番楽しみにしていたのはやっぱりナンバー!
ミュージカルの良さを決めるのはほぼ音楽だと思っていて、
EMKから事前に公開されていた公式ミュージックビデオ数曲を聴いた時、伝統的な韓国音楽の要素が含まれている綺麗な音楽にかなり期待値が上がっていました🤩
しかし個人的には、そのミュージックビデオになっている代表的な数曲以外は、いい曲は少なかったように思えます💧記憶に残らないというか。。
でもこれは、初めての観劇でストーリー理解も乏しく、話に没頭できていないせいでもあると思います、ストーリー分析をしてナンバーの歌詞も完全に理解した上で次にもう一度観たら、もっと歌詞や登場人物の感情がダイレクトに伝わってよりいい曲に聴こえるのだろうと思いました。

個人的に好きなナンバーをいくつか載せます😌
↓ミュージカルを観た上でこの曲の意味を知るとすごく切ないです😭

↓”人生を奪う夢は捨てろ”というメッセージが込められた、ノビとしての人生を生きるヨンシルの切ないナンバー

↓1幕目ラストにヨンシルが歌う曲!
このミュージックビデオにはありませんが、本番ではチョンドンソクがシャウトをしてました!!
まさかチョンドンソクのシャウトが聴けるとは。。!!😳


最後は会場の壁や天井に星座が映し出され、プラネタリウムのようでした!

会場全体が星いっぱいに🥲

これ以外にも、作中には小道具だけでなく映像が多く使われたり、実際に爆竹が使われたり、現代の演出技術を入れ込んだ舞台美術も観られました。

なぜこの小説をミュージカルにした?

観劇後、私はなぜこのお話をミュージカルにしようと思ったのだろうと疑問に思いました。
EMK代表兼総括PDであるオムホンヒョンは、

3年前この小説を読んだ時、500ページを超えるこの小説の驚くべき物語と深い感動に心を奪われて一瞬で読んでしまった。
何よりも自分の心を捉えたのはチャンヨンシルという人物だった。
チャンヨンシルという名前は聞き慣れているものの、その生涯については現代まで誰も関心を持ってこなかった。
世宗大王の寵愛を受け、ノビから官職にまで就いて世宗と共に未来を描き、技術の発展に大きく貢献した人物であるにも関わらず、その生涯はある日を境に歴史上から跡形もなく消え去った。
しかしチャンヨンシルという人物がいなければ、現代で私たちが享受する科学技術も存在しなかったかもしれない。
そのため、歴史から虚しく忘れられた彼の生涯と夢を舞台上に再び呼び起こそうとした。
そしてそれを通して、人は誰でも夢を見る権利があり、その夢は地位やお金関係なく全て尊重されなければならない、という価値を伝えたかった。

と述べています。(プログラムブック内より)

前日に観たキンキーブーツと比べると、作品の雰囲気の違いはあるものの、歓声は少なかったです。
最新創作ミュージカルとしてまだ新しい作品だから、観客もまだ探り探りで観ているのだろうと感じました。


初めての作品で昔のシーンもあり、ストーリーが分からない部分もかなりありました。
観劇後に急いでプログラムブックを買って読んだり、韓国人が親切に載せてくださっているストーリー解説ブログなどを読んで、やっと大体のストーリーが理解できました笑
理解した今の状態で、もう1回観たい!と思っている今日この頃です。。
千秋楽までに再渡韓は無理だろうな。。次シーズンかな。。!!

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