GPIFの「政策ベンチマーク」に学ぶ 4資産均等型ファンドの活用法
こんにちは。現在66歳、 2人の子育てを終えて公的年金増額作戦と株式・債券投資で老後の生活資金づくりを実践中の yk-papa と申します。
高年齢期(60代~)の投資について考えるとき、「攻め」よりも重要なのが「守り」の発想です。
「大きく増やす」から「守りながら手堅く育てる」へ。
今回は、リーマンショック級の大暴落にも耐えられる守り重視の投資戦略について、ご一緒に考えていければと思います。
1 GPIFが採用する「政策ベンチマーク」とは?
私たちの公的年金積立金を運用するGPIFは、公的年金制度を長期にわたり安定的に維持するためにクリアすべき目標指数として「政策ベンチマーク」を設定しています。
GPIFは「国内債券・外国債券・国内株式・外国株式」の4資産に25%ずつ均等に投資する「基本ポートフォリオ」を定めていて、それぞれの資産クラスごとに政策ベンチマークを選定しています。
4資産の政策ベンチマーク(2025〜2029年度)
国内株式:TOPIX(配当込み)
東証に上場する企業の株価平均。配当金を再投資したベースで計算します。
外国株式:MSCI ACWI(除く日本、円ベース、配当込み)
日本を除く、世界中の先進国・新興国の株式市場の平均を表す最も代表的な指数です。人気のオルカンのベンチマークです。
国内債券:NOMURA-BPI「除くABS」
日本の債券市場全体の動向を表す指数から、特定の資産担保証券(ABS)を除いたものです。
外国債券:FTSE世界国債インデックス(除く日本・中国、円ベース)
世界各国の国債の動きを示す代表的指数。流動性や税率などの実務的観点から日本と中国は除外されています。
「政策ベンチマーク」の重要性
GPIFの運用目標は、「資産全体で、この4つの政策ベンチマークを合成した平均収益率(複合ベンチマーク)を確実に上回ること」とされています。
資金を運用するファンドマネジャーは、投資のリターンが「このベンチマークを上回ったかどうか」で厳格に評価されます。
昨年度(2025年度)のプラス41兆円という巨額の利益も、この政策ベンチマークを基準に、各資産が堅実に機能した結果といえそうです。
このGPIFの「国内・海外の『株・債券』に25%ずつ均等投資する」という最強水準の安定戦略を、そっくりそのまま再現できるように設定された投資信託(新NISAでも購入可能)があります。
2 ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)について
基本スペック(2026年現在)
・ 信託報酬(コスト): 年率 0.154%(税込)
・ 純資産総額: 約1,256億円(十分な規模があり安定)
・ ベンチマーク: GPIFの政策ポートフォリオとほぼ同一の4指数を対象と
するマザーファンドを25%ずつ合成(↓)


外国株式については、GPIFはMSCI ACWI(除く日本) をベンチマークとしているのに対して、ニッセイ・インデックスバランファンドでは新興国を除いたMSCI コクサイ・インデックスを採用している点が異なります。
このファンドのメリット3選
① 抜群の安定性と「暴落耐性」
現在は「オルカン(全世界株式)」や「S&P500」といった株式100%のファンドが人気ですが、これらは市場が暴落した時には資産が半分近くになるリスクをはらんでいます。
一方、この4資産均等型は半分(50%)が債券であるため、リーマンショック級の暴落が起きた場合でも、株式100%のファンドに比べて下落幅を約半分に抑えられるという強いディフェンス力を持っています。
② 圧倒的な低コスト
バランス型ファンドは管理に手間がかかるためコスト(信託報酬)が高くなりがちですが、このファンドは年0.154%と、単体のインデックスファンドに匹敵する安さが利点です。
③ 自動的にリバランスをしてくれる
「株が値上がりして、債券が値下がりした」という場合、ファンドが内部で自動的に高くなった株を売って、安くなった債券を買い増し、常に「25%ずつの均等バランス」を維持してくれます。
デメリットと留意点
① 爆発的なリターンは期待できない
資産の半分がローリスク・ローリターンの債券なので、株価が急上昇している局面では、上昇の波に一歩遅れること。
② 現在は国内債券が足を引っ張りやすい
現在、日本の金利が上昇局面にあるため、組み入れられている「国内債券」の価格が下落しやすく、短期的にはブレーキになる傾向があること。
昨年度のGPIFの運用成績でも、国内債券のリターンはマイナスでした。
実際の運用成績
直近1年間のリターンは20.3%と、実際にGPIFと同等レベルの運用成績が得られています。(↓)

3 総合評価と向いている投資家
ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)は、「個人版・ミニGPIF」ともいえる極めて優等生なファンドです。
定年退職が近づいてきて、資産を「大きく増やす」フェーズから「守りながら運用する」フェーズに移行したい50代〜60代以降の人に適したファンドといえるでしょう。
一方、リスクを大きく取れる若い期間は、「オルカン」や「S&P500」など株式100%のファンドをメインにし、年齢が上がるにつれてこの「4資産均等型」の割合を増やしていくという戦略が選択肢になりそうです。
GPIFの運用実績についてはこちら(↓)

