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「日本の年金は破綻する」は本当か? データで見る「100年安定」の真実

こんにちは。現在66歳、 2人の子育てを終えて公的年金増額作戦と株式・債券投資で老後の生活資金づくりを実践中の yk-papa です。

「日本の年金はいずれ破綻する」 「自分たちがもらう頃にはゼロになる」
ニュースやネットのコメント欄でよく見かけるフレーズですね。

結論からいうと「日本の年金が破綻してゼロになる」ということは、まずあり得ません。
2024年7月に厚生労働省が公表した年金制度の「5年に一度の定期健康診断」の結果を基に「年金の未来」について観ていくことにします。

1 財政検証とは

財政検証は、国が「今の仕組みのままで、これから100年間、年金を払い続けられるかどうか?」を科学的にシミュレーションするとても重要なチェックプロセスです。

今回の検証結果を一言で表すなら、「少子高齢化は進んでいるけれど、想定よりも年金を支える土台が強くなったため、5年前の予想よりも見通しは明るくなった」というポジティブな結果でした。

2 年金財政を改善した「3つの劇的変化」

「働く人が減って高齢者が増えるなら、破綻するのでは?」と考えたくなります。確かに人口は減っていますが、それをカバーする「改善要因」が3つありました。

① 「支え手」の枠組みが大きく広がった
人口自体は減っているものの、実際には「働く女性」や、定年後も「働き続けるシニア世代」が予想を大きく超えて増加しました。
その結果、年金保険料を納める現役世代(被保険者)の数がしっかり維持されたのです。(↓)

② パート・アルバイトの「厚生年金」加入が進んだ(適用拡大)
直近の法律改正によって短時間労働者でも厚生年金に加入できるようになり、会社員の扶養に入っていた配偶者(第3号被保険者)などが厚生年金(第2号被保険者)へシフトしました。
会社も保険料を半分負担してくれる厚生年金にお金が集まるようになり、年金財政の土台が頑丈になりました。

③ 年金の貯金(積立金)が「約70兆円」も増えた
私たちが納めた保険料のうち、仕送りに使われず残ったお金は「積立金」として、GPIFが運用しています。
近年の世界的な株高と円安の恩恵を受け、この5年間で積立金は約70兆円も増加し、約230兆円規模にまで膨らみました。この巨大なバッファーが、将来の強い安心材料になっています。
財政検証後もさらに増加して、2025年度末には293兆円を超えています。

3 将来もらえる給付水準の見通し

年金の世界では、将来もらえる水準を「所得代替率(しょとくだいたいりつ)」というモノサシで測ります。これは「その時点の現役世代の手取り収入に対して、モデル夫婦がもらえる年金額の割合」のことをいい、現在は 61.2% です。(↓)

所得代替率の見通しについて

経済が順調に成長するケース 
経済が成長し給料や物価が上昇するシナリオでは、将来の所得代替率は 57%〜50%台後半で維持されます。

経済がまったく成長しないケース 
過去30年のデフレのようなゼロ成長が続く最悪のシナリオでも、将来の所得代替率は 50.4% との結果でした。

厚生労働省資料より引用

4 100年先まで破綻しないと言い切れる理由

日本の年金制度は、現役世代が納めた保険料をその時の高齢世代に仕送りする「賦課(ふか)方式」です。貯金が尽きたら終わりという民間の保険会社とは構造が違います。

さらに、これからやってくる「少子高齢化のピーク期」を乗り切るための備えとして、GPIFが運用する年金積立金があります。
現役世代の負担が今以上重くならないように、高齢者が一番多くなる時期にこの積立金を少しずつ取り崩して年金給付に充てる計画です。

今回の検証では、最も厳しいゼロ成長シナリオであっても、2110年代までは積立金が底をつくことなく制度を維持できることが確認されました。
現在、この見通しはさらに改善されています。

GPIFの運用成績についてはこちら(↓) 

5 これからの時代の「老後の生活設計」

日本の年金制度は、社会・経済情勢の変化に合わせて、国が「所得代替率」を細かくチューニングしながら、100年先まで潰れないように設計された最強の社会インフラです。

ただし、「破綻しない=これだけで安泰」という意味ではありません。

これからは、国が(現役手取りの約5割)を一生涯保障してくれる公的年金をベースに、足りない部分を「長く働いたり、iDeCo や NISAを活用して自分らしくカスタマイズしていく」時代になるのでしょう。



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